写真:高田 真美
地図を見るボルネオ島北西部に位置するマレーシアのサラワク州は、かつてはブルネイ王国の領土だった場所。19世紀中頃、この地で起こった原住民の反乱を、イギリス人探検家ジェームズ・ブルックが鎮圧し、その褒美としてサラワクが割譲され、白人であるジェームズ・ブルックを王とするサラワク王国が誕生。
ブルック家によるサラワク王国は、第二次世界大戦時に日本軍により占拠されるまで、約100年にわたり続きました。サラワク王国の首都として栄えたクチンには、今でもこの時代に建てられた英国風のコロニアル建築が数多く残っています。
写真:高田 真美
地図を見るサラワク川北岸に建つ「マルゲリータ砦」は、海から川に侵入してくる海賊から町を守るため、第二代の王チャールズ・ブルックにより19世紀後半に築かれたもの。この砦は、現在、「ブルック・ギャラリー」として、ブルック王家とサラワク王国の歴史を展示する博物館となっています。
<マルゲリータ砦(ブルック・ギャラリー)の基本情報>
住所:Fort Margherita, Petra Jaya, 933050 Kuching, Sarawak
開館時間:9:00〜16:45
入場料:20リンギット
アクセス:クチンのウォーターフロントから渡し船で対岸へ(船の料金は片道1リンギット)
写真:高田 真美
地図を見るサラワク川北岸には、1870年に第二代の王チャールズ・ブルックが妻のために建てた「イスタナ(王宮)」も残っています。現在は、サラワク州知事の公邸となっているため、内部見学はできませんが、サラワク川に架かる橋「ゴールデン・ブリッジ」の上から、川岸に建つ美しい王宮を眺めることができます。
写真:高田 真美
地図を見るマレー系、中国系、イバン族などの先住民族、インド系など、多種多様な民族が暮らすクチンでは、町を歩いていても、様々な文化に出会うことができます。
カーペンター通りの周辺は、古くから中国系の住民が暮らすエリア。1階が店舗で2階が住宅になった「ショップ・ハウス」と呼ばれるレトロな建物が並び、仏教寺院がいくつも点在しています。
写真:高田 真美
地図を見るカーペンター通りに並行して走る川沿いの道には、「メインバザール」と呼ばれる商店街があり、ボルネオ島先住民族の手工芸品やアンティークなどを売るお店がずらりと並んでいます。イバン族による織物や、プナン族による手編みの籠など、お土産ショッピングが楽しいエリアです。
写真:高田 真美
地図を見るメインバザールから川に沿って西へ向かって歩いて行くと、旧裁判所を越えた辺りから、スパイスや布地を売る店が増えてきます。この辺りは、古くからインド系のムスリム商人が営む商店が並ぶエリア。モスクがあったり、シーク教寺院があったりと、エキゾチックな雰囲気を味わうことができます。
写真:高田 真美
地図を見る昔ながらのショップ・ハウスの壁面に、ウォールアートが描かれていたりと、古い街並みと新しい文化が共存しているのも、クチンの町の面白いところ。写真のウォールアートは、インド人街の近くの壁に描かれたもの。布地を扱うムスリム商人と自転車を手にした中国人が描かれおり、他民族都市のクチンの町を良く表現していますね。
写真:高田 真美
地図を見るクチン(Kuching)という町の名前の由来には、様々な説があるのですが、そのうちの1つが、マレー語の「Kucing(=猫)」という単語から来ているというもの。そのため、クチンの町には、猫の像や猫をモチーフとしたアートが、いたるところにあります。
写真:高田 真美
地図を見るボルネオ島で最も洗練された町と言われるクチンの町には、素敵なカフェやバーもたくさんあります。特に、「クチン・オールド・コートハウス」という旧裁判所の建物の中には、お洒落なカフェやバー、レストランが何軒も入っており、クチンで一番のお洒落スポットとなっています。
写真:高田 真美
地図を見るクチンは、サラワク川の川岸に作られた町。町の繁華街があるサラワク川南岸には、川沿いに遊歩道が続いており、クチンのウォーターフロントとして、観光客にも人気のあるエリアです。
写真:高田 真美
地図を見るサラワク川の南岸と北岸は、「ゴールデン・ブリッジ」と呼ばれる歩道橋で繋がっています。ゆるやかなS字型を描くモダンなデザインのこの橋は、2017年に完成したもの。クチンの新しいランドマークとなっています。
写真:高田 真美
地図を見るゴールデン・ブリッジの上からは、クチンの町をゆったりと流れるサラワク川、南岸に建つモスク、北岸のイスタナ(王宮)を一望することができます。素晴らしい景色を楽しむことができますことができますので、是非、橋を渡ってみてくださいね。
写真:高田 真美
地図を見るクチンからの半日観光として、動物好きの方に是非おすすめしたいのが、「セメンゴ・ワイルドライフ・センター」です。ここは、ケガをしたり、孤児になったりして保護されたオラウータンが暮らす場所。
動物園のように檻に入っているわけではなく、広大な自然保護区の森の中で暮らすオラウータンが、1日に2回、レンジャーが餌付けの時間に呼びかけると、森の中から現れます。
観光客との間には柵もなく、自由に元気いっぱいに動き回るオラウータンを、かなりの至近距離で見ることができますよ。ただし、半野生ですので、餌付け時に必ずオラウータンが現れるとは限りません。森の中に食べ物(フルーツ)が少ない時期(4月〜10月)のほうが、餌付けに現れる確率が高いようです。
<セメンゴ・ワイルドライフ・センターの基本情報>
住所:KM 20, Borneo Highland Road, 93250 Kuching, Sarawak
アクセス:クチンから車で約40分。ツアー利用がおすすめ
餌付け:9:00〜10:00および15:00〜16:00
入園料:10リンギット(ツアーの場合はツアー代金に含まれる)
日本からクチンへの直行便はありませんので、シンガポール経由、もしくはマレーシアのクアラルンプール経由で訪れるのが一般的です。シンガポールからクチンへの飛行時間は約1時間30分、クアラルンプールからクチンへの飛行時間は約1時間45分となります。
2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
高田 真美
オーストラリア在住。旅行が好きで、世界中を飛び回っています。「SOWHATの世界旅日記」「メルボルン美味しい生活」という2つのブログを運営しています。
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