北前船の寄港地 福井県南越前町旧河野村の船主集落を歩く

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北前船の寄港地 福井県南越前町旧河野村の船主集落を歩く

北前船の寄港地 福井県南越前町旧河野村の船主集落を歩く

更新日:2019/04/24 10:57

常盤 兼成のプロフィール写真 常盤 兼成 酷道・険道・重伝建マニア

江戸時代の西廻り航路の海運を担っていた北前船(きたまえぶね)の拠点だった、福井県南越前市旧河野村。この地は京都への物資の輸送の中心基地だった敦賀にも近く、北前船の船主の集落がありました。北陸五大船主のひとりである右近家の豪邸や、大きな屋敷が並ぶ小路は「河野北前船主通り」と名付けられ、現在は静かな漁村の風景が広がる集落です。当時の栄華を誇った町並みを歩いてみましょう。

海とともに生きてきた村 南越前町河野地区

海とともに生きてきた村 南越前町河野地区

写真:常盤 兼成

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国道305号線沿いを走ると、立派な石灯篭のある駐車場が見えてきます。「北前船の歴史むら」「河野北前船主通り」と書かれた石灯篭は車で走っていてもよく目立つ大きさ。車はこの国道沿いの無料駐車場に止めて、河野船主集落のせまい路地の散策は、徒歩にて巡るのがおすすめ。

海とともに生きてきた村 南越前町河野地区

写真:常盤 兼成

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駐車場からは日本海が一望できるのですが、その一角に江戸時代の海運で活躍した北前船の模型があります。中にも入れるので、船に乗って日本海を眺めるのもいいかも。当時の船乗りも見ていた日本海の風景が広がります。

海とともに生きてきた村 南越前町河野地区

写真:常盤 兼成

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駐車場から国道を渡ると、趣のある集落の入り口が見えてきます。「北前船主の館 右近家」と書かれていますが、右近家のお屋敷はまだ奥にありますので、この入口は自由に入っても構いません。

この「右近家」は、明治期に建てられた本宅や蔵と、昭和期に建てられた西洋館などがあり資料館としても公開されています。

「北前船主通り」と名付けられた河野集落

「北前船主通り」と名付けられた河野集落

写真:常盤 兼成

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「右近家」の入り口すぐのところに、南越前町河野観光協会があります。この建物は観光案内所にもなっており、「北前船主通り」の観光マップも置いてありますので、集落を散策する前に、手に入れておくとよいでしょう。

「北前船主通り」と名付けられた河野集落

写真:常盤 兼成

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「右近家」の建物群は12代右近権左衛門当主が、本宅等の管理を村に委ねられたのを契機に、資料館として開放されました。

越前瓦で作られた屋根の軒先には「右近」の文字が入った丸瓦が施されていたり、木材には欅がふんだんに使われていたり、贅をつくした豪華なお屋敷はなかなかの見ごたえがあります。

庭園や茶室、昭和10年に作られた洋館などのほか、航海用具や船乗りの衣装などの常設展示も興味深いものが多いですが、一部写真撮影不可のものもあります。

「北前船主通り」と名付けられた河野集落

写真:常盤 兼成

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「北前船主通り」と呼ばれる集落は細い路地が多いです。何とか車1台が通れる幅の道や、人しか通れない道があります。また、集落内は観光客が立ち入ることができないエリアもあります。

ここから先は入らないでください、という看板がありましたら、そこから先は集落に住んでいる人々のプライベートエリアですので、立ち入らないようにしましょう。

日本遺産にも指定された河野集落の建物群

日本遺産にも指定された河野集落の建物群

写真:常盤 兼成

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河野集落にある金相寺。この河野集落が海運業で発展したのは、1673年頃に、この金相寺が弁財船を所有し、廻船業を細々と始めたのがはじまりと言われています。金相寺は、北前船主や船乗りたちの菩提寺として信仰を集めていました。

日本遺産にも指定された河野集落の建物群

写真:常盤 兼成

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観光客でごった返すほどの観光地ではありませんが、その分、集落内を静かに散策でき趣を味わうことができます。特に、人が少ない早朝や夕刻などは、じっくり見て歩くことができます。

日本遺産にも指定された河野集落の建物群

写真:常盤 兼成

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平成29年には文化庁から「日本遺産」にも認定された河野集落。ここ数年で景観整備事業が進み、訪れる人も少しずつ増えてきています。

まだ耳なじみのない「日本遺産」ですが、「世界遺産」とは異なり、文化財そのものだけを認定の対象とするのではなく、地域の歴史的魅力や特色を、地域が主体となって整備活用し、地域の活性化をはかることが「日本遺産」に認定されるポイントです。

非公開の建物は外観のみの見学

非公開の建物は外観のみの見学

写真:常盤 兼成

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「北前船主通り」には「右近家」以外にも船主の館が並びます。重要文化財に指定されている「中村家とその分家」、長屋門が特徴の「刀禰家」などの屋敷が点在。非公開の建物もありますので、観光案内所やマップで確認が必要です。

非公開の建物は外観のみの見学

写真:常盤 兼成

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こちらの河野地区では、月に2回、観光案内所併設の食事処で「炊の会」というイベントがあります。

「炊(かしき)」というのは、北前船の中でまかないを担当していた船員のことで、この「炊の会」では、普段、地元のレストランや民宿で腕を振るう調理人が、「炊」となって、「北前膳」を提供してくれるイベントです。

20名の限定で、昼の部と夜の部があります。

非公開の建物は外観のみの見学

写真:常盤 兼成

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河野集落の自慢は美しい日本海の風景ですが、ほかにも魅力的な特産品もあります。北前船の船員が保存食として食べた「さばのへしこ」、種が小さくふっくらとした河野梅を使った「うめぼし」「うめドリンク」「うめワイン」、そして、冬の味覚の王様「越前ガニ」。

南越前町には、おいしいお料理を提供してくれる民宿や、料理旅館もありますので、お泊まりでの訪問もおすすめです。ゆったりとした時間が流れる河野集落で、おいしいお食事と風景に癒されること間違いなしです。

南越前町河野船主集落の基本情報

住所:福井県南条郡南越前町河野2-16
電話番号:0778-48-2240(南越前町河野観光協会)
アクセス:北陸自動車道今庄ICより車で20分

2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2019/03/09 訪問

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