写真:SHIZUKO
地図を見る兵庫県加西市にある加西アルプスは「善望山251メートル」「笠松山244メートル」の2座を繋ぐ、コースタイム3時間30分のトレッキングコース。
標高は低くても、岩場が多く、途中には吊り橋があり、山肌に刻まれた巨大な磨崖仏とのご対面など、変化に富んだプチ・アドベンチャーが楽しめます。本格的に日本アルプスを目指す人も、ファミリーで気軽にチャレンジするにも、もってこいのコースです。
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地図を見るスタートは北条鉄道播磨下里駅。駅を降りると、目の前にドーンと善望山から笠松山へと続く山塊を見渡すことが出来ます。今から登る山の全体を見渡せることは少ないので、この眺望は、このコースのおすすめポイント。のどかな播磨平野の田園地帯ならでは。
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地図を見る加西アルプスへの登山口は3箇所あります。お勧めは、本丸登山口。ため池のそばを通り抜け、登り始めましょう。登山口の標識が小さいので、見つけ損ねないように注意しましょう。
しばらくは竹藪やシダの生い茂る道ですが、岩場を登るようになると一気に展望が開けます。
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地図を見るまず、目指すは善防山。かつて山城があった場所。
見えているのは偽ピークや第二ピークと呼ばれるとんがりで、善防山のピークは右に見えています。
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地図を見る善防山城は、室町時代に激しい戦いの場となりました。嘉吉の乱(1441年)で、将軍・足利義教の暗殺に成功した赤松則繁でしたが、その後、山名氏の攻撃を受け、山城に籠ります。いよいよ攻め込まれるという時に、敵勢が山を登ってこられないように、竹の皮に油を塗り、山肌に敷き詰めたのですが、作戦失敗。火を放たれ、一気に燃え尽き、陥落してしまったという悲しいエピソードが残っています。
その合戦はすさまじく、明治初期まで、山に白骨が残っていたといわれています。
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地図を見る善防山のピークを過ぎると、目指す笠松山の姿も見え始めます。ピンピンと尖がったピークがいっぱいあるので、どれがどの山かなかなか判別しにくいですが、絵に描いたような風景を楽しみましょう。
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地図を見る道が下り始めると、善防山と笠松山を繋ぐ吊り橋が見え始めます。けっこう急な下りなので、滑らないように注意して進みます。
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地図を見る吊り橋を渡ると、鎖がついている大きな岩場。ええーっ!と思うでしょうが、大丈夫です。雨でぬれていなければ、靴と地面の摩擦で、確実に登れます。でも、そんなドキドキがこのコースの魅力です。アドレナリン全開で進みましょう。
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地図を見る少し回り込んだ岩場の正面に巨大な摩崖仏。
自分の足で歩いた人だけが見ることのできるありがたい仏様。こんなところに彫られている意味を考えつつ、笠松山を目指しましょう。
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地図を見る直線距離ではすぐそこのように見える笠松山ですが、岩場をめぐる登山道はぐるっと回り込みながら進まなくてはなりません。きっと岩場歩きにも慣れてきたころ。水平移動より、岩をよじ登るプチ・アドベンチャーが楽しくなってくるに違いありません。
写真:SHIZUKO
地図を見る長石(おさいし)と呼ばれる、加工が容易な凝灰岩の石切り場が見えるようになってくると、笠松山の山頂も間近。
眼下に見える垂直に切り取られた石切場の風景は、まさに映画の世界。今はフリークライミングのゲレンデとなっています。
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地図を見る笠松山の頂上には笠を広げたような立派な展望台があります。最後の急登は頑張りどころ。けっこうな斜度を登り切れば、360度の絶景があなたのものに。
期待を胸に登り切ってください。登った先でランチタイム兼しっかり休憩を取りましょう。
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地図を見る2つのピークをめぐる加西アルプスを楽しんだ後は、古法華自然公園に向かって下山開始。
ユーモラスな石仏がズラーっと並ぶ、良質の石が名産品のこの地ならではの風景に出会えます。丸々と可愛い石仏は、地元の方々が石彫されたものです。
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地図を見る七福神もいらっしゃいます。ここは、古法華自然公園にある古法華寺。車で登ってこれらるので、ここから笠松山の展望台に行くこともできます。
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地図を見る実は、さっき渡った吊り橋は、この園内を横切っているもの。なーんだって思うけど、見える景色は登った人だけのもの。吊り橋を見上げても、風景は全く違います。
園内は散策路が整備されているので、ゆったり巡るもよし。一気に下山するもよし。その時の体調で、決めて下さい。
登山口まで公共交通機関でアクセスできるので、ちょっと思いついて行ってみようという時にも便利。
標高の低い里山ですが、なんといっても変化に富んだ登山道はワクワクの連続です。岩場をよじ登ったり、ちょっとスリリングな鎖場もあったり。いくつかのとんがりピークを越えていくので、縦走気分も満たしててくれます。
夏場は日陰がないのでお勧めできないルートです。風が気持ちいい季節にぜひ、登ってみてください。
この記事を書いたナビゲーター
SHIZUKO
中学生のころから、一人でウロウロ。大学生になってからもあちこちをウロウロ。仕事が忙しくても、暇を見つけてはウロウロ。旅で出会った人、モノ、風景が、自分を育ててくれたと感謝しています。そんな瞬間や経験を…
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