見る者の心を掴む山形遊佐町「十六羅漢岩」は日本海に面した名勝地

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大里 康正のプロフィール写真 大里 康正 旅する写真家、タイと台湾に詳しい旅作家

山形県の最北部に位置する遊佐町(ゆざまち)は、町の北に東北第二位の標高(2,236m)を誇る鳥海山があります。山の神大物忌神を祀るため古代に建立された神社もある長い歴史の町。

遊佐町の目玉となる名勝地は「十六羅漢岩」で、その歴史は約150年前に遡ります。日本海の荒波で犠牲となった漁師への慰霊として寛海和尚により岩に彫られた摩崖仏は、釈迦と一部の弟子等を含め22体。穏やかな表情を眺めてみましょう。

駐車場から橋を渡り「十六羅漢岩」へ

駐車場から橋を渡り「十六羅漢岩」へ

写真:大里 康正

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十六羅漢岩を観光するためには、羅漢岩と駐車場の間にある国道345号線を通り、鳥海ブルーライン210号線に入ります。入ってすぐに右折し、100m程走行すると整備された駐車場に到着です。敷地内にはサンセット十六羅漢というラーメン店もありますので、観光前後に食事をすることも可能となっています。

駐車場から橋を渡り「十六羅漢岩」へ

写真:大里 康正

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国道の上に架かる橋を渡ると、見晴らしの良い十六羅漢岩展望台が広がっており、そこから階段を下って日本海側に進むと「十六羅漢岩」となるのです。

「十六羅漢岩」とその歴史

「十六羅漢岩」とその歴史

写真:大里 康正

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歴史文化財産百選(水産庁選定) ともなっている摩崖仏は全部で22体。十六羅漢と釈迦、文殊菩薩、普賢菩薩、観音菩薩、そして釈迦の十大弟子の中から特別に舎利仏と目蓮になっています。

文久4年、元治元年(1864年)、吹浦海禅寺21代寛海和尚(享和元年・1801年生)が石工を指揮し、約5年の歳月で完成されました。和尚は摩崖仏が完成した後、聖願成就を果たしたとして、海に身を投げて入滅をしています。

穏やかな表情に見える一体一体の仏ですが、そこには和尚の深い思いが込められているのです。

「十六羅漢岩」とその歴史

写真:大里 康正

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合掌するこちらの仏は、舎利仏です。釈迦十大弟子の中で知恵第一と言われ、有名な般若心経の中には「舎利仏」の名前が出てくるほどです。弟子の中で特に信任されており、時に釈迦に変わって説法を行っていたのです。

もう一人の弟子「目連」は、舎利仏の右手前で合掌しています。釈迦十大弟子の中で、神通第一と言われました。目連は日本においてお盆との関係で知られています。ある時、既に亡くなっていた母親を霊視したところ、餓鬼地獄に落ちていることが分かります。

そこで供物を捧げようとするのですが供物は燃え上がり、渡すことが出来ません。不思議に思い釈迦に理由を尋ね、そして供養方法を伝授されたことから母親は昇天することが出来たのです。お盆の供養は、この話に関係していると言われています。

「十六羅漢岩」とその歴史

写真:大里 康正

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寛海和尚による造仏の意図は、日本海の荒波で犠牲となった多くの人々への慰霊、供養のためであり、それだけではなく多くの人々の平安のためでもありました。見る者の心を掴む理由は、これらの理由によるものなのかも知れません。

穏やかな表情の仏から、何が伝わってくるでしょうか。

海沿いに続く羅漢

海沿いに続く羅漢

写真:大里 康正

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十六羅漢展望台を右上に見ながら、海岸線を奥に進むことが出来ます。そちらでは摩崖仏が点在する形となっているのです。

海沿いに続く羅漢

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岩の形を巧みに利用して彫られたことが分かる仏たち。スビンダ尊者からは穏やかな雰囲気が伝わってくるのではないでしょうか。

海沿いに続く羅漢

写真:大里 康正

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バナバス尊者は日本海の荒波の中で、顔の形が変わりながらも残されてきたのです。

奥まで進むには十分な注意が必要

奥まで進むには十分な注意が必要

写真:大里 康正

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更に進んでいくことは出来ますが、途中は道の整備が行われていません。

奥まで進むには十分な注意が必要

写真:大里 康正

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時に岩の上を歩くことになりますので、足元に十分な注意を払うことはもちろんですが、場所は海沿いです。波の動きや潮目にも意識を向けておく必要があります。

貴重な摩崖仏ですが、無理のない観光を心がけましょう。

奥まで進むには十分な注意が必要

写真:大里 康正

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なお、国道に沿う形で掘られている仏は、主に十六羅漢となります。

十六羅漢岩から出羽二見に抜けてみよう

十六羅漢岩から出羽二見に抜けてみよう

写真:大里 康正

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十六羅漢岩から反対方向には小道が作られており、付近を散策することが可能です。

十六羅漢岩から出羽二見に抜けてみよう

写真:大里 康正

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小道を抜けていくと、正面に見えるのが夫婦岩とも呼ばれる出羽二見。名前の由来は伊勢の国の二見浦(ふたみがうら)から来ていますが、漁に出る人々の安全を祈願し作られた場所です。風光明媚な場所ですので、その美しい眺めを楽しんでみてはいかがでしょうか。

最後に、山形県には出羽三山があり、神社としては日本で最も階段数が多い2,446段を誇る出羽三山神社が特に知られています。詳細は関連MEMOにリンク設定していますので、ぜひ、参拝してみてはいかがでしょうか。

十六羅漢岩の基本情報

住所:山形県飽海郡遊佐町吹浦西楯
電話番号:0234-77-3330
アクセス:JR羽越本線「吹浦駅」から車で5分、徒歩15分

2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/07/25 訪問

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