写真:肥後 球磨門
地図を見る大正ロマンあふれる門司港レトロの玄関口JR九州「門司港駅」が約6年半ぶりに蘇りました。駅舎は大正3年(1914年)1月に建築された木造2階建てのもので、ネオ・ルネッサンス様式と呼ばれる左右対称の外観デザインが特徴です。
1988年に駅舎としては全国で初めて国の重要文化財に指定され多くの人達に愛されてきましたが、老朽化による修繕や耐震補強を行うため2012年から保存修理工事が始まり駅舎は囲いに覆われていました。解体修理や補強、組み立て工事が完了した2019年3月10日、ついにグランドオープンの日を迎えることができ、再びその姿を目にすることが出来るようになりました。
写真:肥後 球磨門
地図を見る昭和4年(1929年)に設置された駅正面の車寄せのひさしは取り除かれましたが、大正7年(1918年)に設置された大時計は歴史的価値があるとして残されました。文字盤は新しくなりましたが、大正時代から変らずに門司港駅を訪れる人を迎えてくれています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る大正レトロを体感するのに夜の門司港駅もおススメです。暖色系の明かりが灯る駅舎から、山高帽の紳士やはかま姿の女学生が出てきそうな雰囲気です。この場でしばしタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る駅舎の入り口左手にある当時の切符売り場は目を引きます。実際に買うことはできませんが、窓口で買うのが当たり前だった当時の切符売り場を再現し奥に自動券売機を設置して、現代と昔の対比が面白いコーナーになっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る改札です。ここに駅員が立ってハサミをリズミカルに鳴らしながら一人一人が差し出す切符に切れ込みを入れていました。
写真:肥後 球磨門
地図を見る駅舎左手の「一・二等客待合室」だった場所を、みどりの窓口と観光案内所としています。ワニスで塗装したベイマツを使い、黒漆喰の飾り壁など手の込んだ内装は必見です。
写真:肥後 球磨門
地図を見るホームに向かって改札口の右手に地下通路のようなものがあります。これは「関門連絡船通路跡」で、昭和17年(1942年)に関門トンネルが開通するまで、本州への乗客が門司港駅から山口県下関に渡る連絡船に乗り換えるための通路でした。連絡通路の入り口に小さなのぞき穴があるのを見逃さないように。不審な乗客がいないかを監視する穴であったと伝わっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る洗面所も当時のまま残されています。トイレはなく流しだけですが、蒸気機関車時代、ススだらけになった手や顔を洗う文字通りの洗面所です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る洗面所の前に、「帰り水」と呼ばれる2つの蛇口が付いた水飲み場があります。戦時中、出兵する兵士がここで水を飲んで名残を惜しみ、無事に帰ってこれた喜びをかみしめながら飲んだことから「帰り水」と呼ばれるようになったといわれています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る門司港駅の二階には身分の高い乗客が使用する貴賓室がありました。吹き抜けのあるりっぱな階段を昇って廊下を進んだ先にあります。
写真:肥後 球磨門
地図を見る修復工事前は展示スペースになっていた貴賓室が、改修を終え一般に公開されています。天井や壁は、過去に工事に携わった地元関係者の資料や写真などを基に修復されました。大正天皇が休憩した歴史ある部屋で、淡い紫色の壁や深緑色の地厚なカーテン、チーク材の天井など当時の重厚な雰囲気が蘇っています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る貴賓室の見学は扉越しですが、隣にある公人の控室だった「次室」は門司港の紹介などの展示スペースになっています。
今回の大掛かりな改修工事では、大正3(1914年)に完成した門司港駅舎に昭和4年(1929年)に増設された駅正面の車寄せのひさしを撤去する事で、完全に大正レトロな趣に統一しました。門司港駅に降り立ち周辺の門司港レトロ街を散策しながら、大正時代にタイムスリップして優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。駅構内には大型モニターで門司港駅の見どころを紹介しているので、最初にご覧になることをおススメします。
住所:福岡県北九州市門司区西海岸1-5-31
アクセス:JR九州門司港駅下車すぐ
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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