アムステルダム鉄道中央駅(Amsterdam Centraal)の駅舎を出ると、目の前には運河が広がっています。駅前の運河には様々な運河クルーズ会社が立ち並びます。大体どの会社が提供するクルーズも所要時間一時間程度。ユネスコ世界遺産に登録されている17世紀に築かれた細い環状運河から、北海との合流地点までをぐるりと周遊してくれるクルーズがほとんどです。
詳しいツアー内容の違いを知りたい方は、駅前にある観光案内所でそれぞれの運河クルーズの詳細を聞いてみると良いでしょう。
ツアーボートは、屋根なしのオープンデッキのボートや、後部座席の一部以外は屋根が付いているボート、全体が屋根で覆われたボートなど様々です。その違いでツアーを選ぶのも良いでしょう。風や日差しが強い日には屋根付きが、天気が良く風を浴びながら景色をしっかり窓枠なしで見たい日には完全オーブンデッキボートがお勧め!それぞれお好みで。
船乗り場を出発すると、ゆっくりと運河を進み、ボートは街中へ入っていきます。まず、すぐに右手に見えてくるのが聖ニコラス教会(Basiliek van de Heilige Nicolaas)です。運航中は、オランダ語、ドイツ語、英語の順で左右に見える建物の名称や、アムステルダムの運河の歴史など、興味深い話を聞かせてくれます。
クルーズ船の進行中は、数多くのボートとすれ違います。プライベートのボートや、他社の運河クルーズ船など様々です。プライベートのクルーズ船は、皆楽しげにお酒を飲んだりおしゃべりしたりくつろいだり、なんともリッチな雰囲気です。またクルーズ船とすれ違う時などは、他のクルーズ船同士お互いに手を振りあうなど、皆それぞれ運河見学を一様に楽しんでおり雰囲気がとても和やかです。
クルーズ船は細い運河に進んでいきます。両側に家屋がぎっしりと並ぶ、アムステルダムらしい雰囲気の景観が見え始めます。
音声ガイドは「何故アムステルダムの家屋は隣同士がそこまでくっ付き合っているのか」「何故ファサード(建物前面の壁)がやや前傾なのか」「ドアや階段が狭いアムステルダムの引っ越し方法はどうしているのか」「窓の大きさ、ドアーの大きさの税金システム」など、次々と大変面白い話が聞け、飽きのこない楽しい内容になっています。
ここで一つ、ガイド内容をお裾分けしちゃいましょう!アムステルダムにはその昔、玄関のドアの間口の大きさで税金を決める制度があったことから、ドアの間口が狭い住宅が一般的でした。現在その制度は廃止になっていますが、歴史を大切にする国民性、その名残は現在の住宅からもまだまだ多く見受けられます。ぜひ注目して見て下さい。
自転車大国オランダらしく、両岸には多くの自転車が無防備に駐輪されています。そんな景色もとても絵になります。真っ黒な自転車はオランダ名物のオランダ自転車です。街ライドにはもってこいのおしゃれな自転車で、見た人はきっと欲しい!と思うことでしょう。
「マへレの跳ね橋」もぜひ見逃さないで!アムステルダムの運河らしさ満点です!
いよいよクルーズも終わりに近づいてくると、運河が北海へと流れ込む広い河口に来ます。この辺りは風も冷たく大きな海へと続いていることを感じさせます。
この辺りには細い運河に肩を並べて建つ、可愛らしい縦に細長い家屋とは異なり、おしゃれなモダン建築が多く並びます。中でもひときわ目立つのが、関西空港を設計したイタリア出身の建築の巨匠レンゾ・ピアノが手掛けた科学博物館NEMOです。有機的な美しいラインがレンゾ・ピアノらしい素晴らしい現代建築です。
一時間はあっという間に過ぎてしまいます。再び聖ニコラス教会が見え始めて運河クルーズは終わりとなります。アムステルダムに行かれる方は、ぜひこの運河クルーズに参加して、16世紀以降のアムステルダムの繁栄に大きく貢献した運河の歴史に触れてみてください。
住所:Canal Boat Tour Amsterdam Cruise, Stationsplein 8, 1012 AB Amsterdam
営業時間・料金:ツアー会社により異なるのでHPなどで要確認
アクセス:アムステルダム鉄道中央駅、正面出口より徒歩1分
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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