23区内でお花見温泉ができる!東京・大田区の温泉銭湯「桜館」

23区内でお花見温泉ができる!東京・大田区の温泉銭湯「桜館」

更新日:2020/03/21 21:53

毎川 直也のプロフィール写真 毎川 直也 風呂デューサー
気温がだんだんと上がってくる春先、今年の花見はどこに行こうかと悩ましい時期でもありますね。東京都大田区に、温泉にはいりながら花見ができる銭湯があるのをご存知でしょうか。大田区の門前町として有名な池上にある温泉銭湯「桜館」は、特徴ある2種類の浴室に本格的なサウナ、湯船には温泉、さらに広々した休憩所を持つ、設備充実の銭湯。今回は桜が満開の桜館をご紹介します!

4本の桜の木がある桜館

4本の桜の木がある桜館

写真:毎川 直也

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東急池上線、池上駅から徒歩約7分のところにある温泉銭湯「桜館」は、1959年創業のビル型銭湯です。1983年に現在のビルに建て替え、合わせてさくら湯から桜館へ屋号を変更しました。その屋号の通り、建物のわきに2本のソメイヨシノ、玄関のわきに八重桜が植えられ、春先には見事な花を咲かせます。

4本の桜の木がある桜館

写真:毎川 直也

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館内にはいるとまず受付。写真右手に壱の湯、左手に弐の湯と2種類の浴室があり、半月で男女が入れ替わります。券売機でチケット、そして必要な浴用品があれば購入しましょう。桜館では銭湯では珍しい、ガウンの貸し出し(300円)があります。こちらは退館しないかぎり、一度入浴しても無料で再入浴が可能になるというもの。1日ゆっくり滞在したい方には嬉しいサービスです。

4本の桜の木がある桜館

写真:毎川 直也

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こちらは弐の湯浴室。窓からたっぷりと自然光が入り、柔らかい色使いが特徴です.
正面の主浴槽には肩、腰の4点を水流で揉みほぐすジェットバス、水が周囲に飛ばないように工夫が施されたショルダーマッサージ、そして電気風呂があります。温度は42度に設定されており、よく暖まります。

本格フィンランド式サウナと屋外水風呂が最高

本格フィンランド式サウナと屋外水風呂が最高

写真:毎川 直也

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2019年3月にリニューアルしたこちらは「本格フィンランド式サウナ」。事前にサウナ利用料100円を支払い、専用のタオルを持って入室します。10人ほど入ってもゆとりがあり、体がガツンと温まる90度設定。熱気がこもりやすい部屋の奥と、空気が入れ替わりやすい扉の近く、2つのエリアに分かれて腰かけられるため、自分好みの温度帯を選べます。

本格フィンランド式サウナと屋外水風呂が最高

写真:毎川 直也

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浴室から出た屋外には岩風呂風の水風呂が。温度は15〜20度で、冷却装置がついているため夏場でもぬるくなる心配がありません。外気を浴びてからの水浴となるため、季節によっては2段階の冷却を体験できます。脱衣所に出る前にここで発汗を落ち着かせる、そんな使い方にもぴったり。サウナとともに、桜館の人気設備です。

本格フィンランド式サウナと屋外水風呂が最高

写真:毎川 直也

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お伝えしたこれら設備は壱の湯と弐の湯、両方にあるもの。これらに加え、それぞれの浴室には目玉となる素晴らしい設備があります。その一つがこちら、壱の湯水風呂の隣にある階段です。銭湯は限られた敷地で営業しており、新しい湯船を導入するのが難しいです。桜館ではその問題を解消するため建物を上に伸ばし、さらなるサービスを導入しました。

展望風呂で都心の空を見上げる

展望風呂で都心の空を見上げる

写真:毎川 直也

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階段をあがるとまず現れる部屋。扉を開けると煙とともに熱気が飛び出してきます。こちらは温度55度、湿度90〜100%の「スチームサウナ」。追加料金なしで入室できます。1階のサウナの人気が高かったため、タイプの違うこのサウナを2008年に新設しました。温まり方がマイルドなので、乾式のサウナが苦手な方にはこちらがオススメです。

展望風呂で都心の空を見上げる

写真:毎川 直也

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階段を最後まであがると現れるのは、こちらの展望風呂。湯船は熱めの上段、ぬるめの下段と2段になっており、常時お湯が段差を流れ落ちていきます。都内では空を見渡せるような露天風呂は少ないですが、桜館の展望風呂は広く開けています。夜の涼しい風を浴びながら眺める星空は、都内にいることを忘れさせてくれることでしょう。季節によって利用できる曜日が異なり、冬季は閉鎖されますので、営業しているか事前に確認が必要です。

展望風呂で都心の空を見上げる

写真:毎川 直也

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桜館の温泉はこのエリアに多く湧く、真っ黒な温泉「黒湯」。重曹の成分が含まれており、少しぬるぬるとした肌触りが特徴です。桜館ではお湯張りの際に加水せず、黒湯を直接加温することで適温にしています。そのため、指を入れると指先が見えなくなるほどの黒さが実現しました。こちらの湯船は段差がありますが、その黒さで見えません。入浴の際は足先で段差の有無を確認しながら、ゆっくりと入るようにしましょう。

黒湯に舞う桜の絶景

黒湯に舞う桜の絶景

写真:毎川 直也

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展望風呂が目玉の壱の湯。それに対して弐の湯で注目すべきはこちらの露天風呂です。天井はありますが窓を開け放ち、常に外気が入るようになっています。二面採光の明るい室内は、周辺に岩、竹垣を配した和の雰囲気。そして湯船には先ほど紹介した黒湯が満たされています。縁の部分は腰かけられるところもあり、のんびり半身浴するのも最高です。

黒湯に舞う桜の絶景

写真:毎川 直也

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黒湯に浸かって上を見ると…天窓から桜の木が! 散り始めると天窓を桜の花びらが覆い、開け放たれた窓から花びらが湯船に飛んでくることも。黒湯に浮かぶ桜の花は、花の白さ、そしてお湯の黒さが際立ち、青空をバックにした桜よりも一層春を感じさせてくれます。桜館で見られる大変貴重な絶景です!

黒湯に舞う桜の絶景

写真:毎川 直也

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露天風呂から見える桜は、建物のすぐ横にあるソメイヨシノ。3月末から4月頭が開花の時期です。店主がtwitterで開花の情報を投稿していますので、この時期になったらまめにチェックするとよいでしょう。また、壱の湯と弐の湯は半月ごとに入れ替わるため、この日は弐の湯が男湯か女湯かも確認しましょう。

花見風呂だけじゃない、花見酒もできる!

花見風呂だけじゃない、花見酒もできる!

写真:毎川 直也

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桜館の2階は食事処になっており、金曜日の13:00〜22:00、土日祝日の12:00〜22:00まで営業しています。カウンター、テーブル席、そして奥には畳敷きの広間と全59席、さらにはカラオケができる舞台まで完備しており、古き良き昭和の風景が現存しています。この一角には懐かしいアーケードゲームが並ぶゲームコーナー、多数の漫画も揃え、一度立ち入るとなかなか帰れない魅力があります。

花見風呂だけじゃない、花見酒もできる!

写真:毎川 直也

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食事メニューは約65種類で、新しいものが随時追加されています。店内のメニュー以外にも、桜館すぐ向かいのラーメン屋「さくらっこ」からの出前も可能です。人気メニューのラーメンはビシッと醤油味のスープに、もちもちした麺で食べ応えのある懐かしい味わい。お酒のつまみに缶つまなども用意されており、風呂あがりの一杯をいただく環境はばっちり整っています。

花見風呂だけじゃない、花見酒もできる!

写真:毎川 直也

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露天風呂のある弐の湯は1〜14日が男性、15〜月末が女性の浴室となります。そのため、満開の時期に弐の湯にはいれないこともあり得ます。そんな時は広間左奥の座敷席で食事をしましょう。窓の外、手が届きそうなところに桜が咲いており、花見酒ができる穴場スポットになっています。この桜は弐の湯の露天風呂から見える桜と同じもの。弐の湯にはいれなかった時はここで花見を楽しみましょう!

花見温泉はもちろん、サウナー、温泉・銭湯好き、そして風呂あがりのお酒が大好きな方まで、幅広くオススメできる銭湯です。一日のんびりと温泉で過ごし、また日を変えて壱の湯、弐の湯を楽しんでみてはいかがでしょうか。

桜館の基本情報

住所:東京都大田区池上6-35-5
電話番号:03-3754-2637
営業時間:
平日 12:00〜25:00
土日祝日 10:00〜25:00
※展望風呂の開放日は要確認
定休日:なし
特別に許可をいただき、営業前に撮影しています。営業中の脱衣場、浴室の撮影は厳禁です。

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/03/29−2019/04/05 訪問

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