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写真:M Maririn
地図を見る北鎌倉にたたずみ、縁切寺の名でも知られる臨済宗円覚寺派の東慶寺。その始まりは鎌倉時代にさかのぼります。開山は鎌倉幕府第八代執権北条時宗夫人の覚山志道尼。夫、時宗の菩提を弔うために弘安8年(1285年)に息子の北条貞時を開基として開創しました。
女性からの離婚が困難であった封建時代、東慶寺に駆け込めば離縁ができる縁切りの寺法を定め、多くの女性を救済する寺として歴史を重ねてきました。
写真:M Maririn
地図を見る後醍醐天皇皇女が非業の死を遂げた兄、護良親王の菩提を弔うために第五世住職(用堂尼)となってからは鎌倉尼五山の第二位に列せられる格式の高い尼寺となり、「松ヶ岡御所」と呼ばれるようになりました。
さらには大阪城落城後に千姫の養女となった豊臣秀頼の息女が東慶寺に入り、後に東慶寺二十世天秀尼となり江戸時代も寺法が維持されました。
写真:M Maririn
地図を見る時代に翻弄され苦悩を味わってきた来た女性たちにより守られてきた東慶寺。明治の廃仏毀釈で寺法が廃止となり尼寺の歴史に幕を下ろすまで、不幸な縁を断ち切りたいと願う女性に救いの手を差し伸べてきたのです。
明治38年(1905)に中興開山の釈宗演禅師が入寺して禅寺として復興し今に至ります。かつて男子禁制だった境内は、今は鎌倉の谷戸に広がる花の寺として多くの人が訪れています。
写真:M Maririn
地図を見る鎌倉が最もにぎわう6月、関東花の寺百ケ寺の一つでもある東慶寺にも境内を彩る様々な花を見ようと多くの人が訪れます。鎌倉といえばアジサイが有名ですが、東慶寺ではアジサイに似たイワガラミの特別公開が行われます。イワガラミが咲くのは本堂の裏。特別公開の時だけ普段一般の人は入ることのできない本堂の裏に入れる貴重な機会です。
本堂に祀られているのはご本尊の「木造釈迦如来坐像」。花を見る前にお参りをいたしましょう。
写真:M Maririn
地図を見るご本尊にお参りを済ませたら、本堂の裏に回りましょう。そこには本堂裏の崖一面を覆いつくすイワガラミの美しい白い花が!
イワガラミはユキノシタ科アジサイ属のつる性植物。ガクアジサイに似たような花に見えますが、花びらに見えるのはアジサイと同じく装飾花と呼ばれるもので本当の花は中心部のもっと小さなもの。
これほどの花を咲かせる東慶寺のイワガラミは実はたった一本の株から蔓がのびているんですよ。30〜40年ほど前に植えられた一本の株が伸び、20年ほど前から花が咲くようになったそうです。
写真:M Maririn
地図を見るイワガラミの特別公開は6月の一週目を基準としていますが、開花の時期はその年の気候によって変わります。東慶寺のHPでお知らせしますので時期が近付いたらご確認ください。
※2019年公開期間 5月18日(土)から6月16日(日)9:00〜16:00
写真:M Maririn
地図を見るイワガラミが咲く頃、ほぼ時を同じくして境内は初夏の花々が次々と咲きそろいます。山門をくぐり谷戸と言われる鎌倉独特の地形に広がる境内の石畳に沿って奥に進み、金仏を過ぎたところに広がるのが花菖蒲の花たち。白や紫の花が緑に囲まれて凛とした姿で咲き誇ります。
写真:M Maririn
地図を見る境内をさらに奥に進んで墓苑の入り口近くの右側の崖一面に咲くのがイワタバコの花々。イワタバコは日陰の岩や崖に生え2cmほどの花を咲かせる多年草。
鎌倉ではよく見られる花ですが、これだけの群生は鎌倉随一といえるでしょう。薄紫色の星のような形の花が見上げるほどの岩肌に咲く姿は星空を思わせるようです。
境内ではこのほかに6月の鎌倉を代表する花のアジサイはもちろん、八重のドクダミなど様々な花が楽しめます。
写真:M Maririn
地図を見る東慶寺の魅力は花だけではありません。方丈あとに建てられた宝物館「松岡宝蔵」では縁切りにまつわる古文書「東慶寺文書」(重文)をはじめとした貴重な寺宝の展示を見ることができます。
一階ホールに展示されているのは重要文化財の「木造聖観音立像」。来迎姿と呼ばれる右足を軽く前に踏み出す姿で、衣文には練った土を花や葉、輪法などのひな型に入れて文様を作り漆で貼った土紋が施されています。
展示室には縁切りの寺法の説明があり、江戸時代の女性が離婚を望んだ時にどのような過程を経て認められたのかを、パネルやいわゆる「三行半(みくだりはん)」と呼ばれた離縁状などを展示して詳しく解説されています。また、重要文化財の「葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱」や「初音蒔絵火取母」、数々の書画などを展示する特別展が季節ごとに開催されます。
写真:M Maririn
地図を見る館内の売店では東慶寺に関する書籍やオリジナル商品を販売。参拝のお土産を選ぶのにぴったりですね。売店の利用や聖観音立像の拝観は無料ですが、展示室は拝観料が必要です。
松岡宝蔵の隣に立つ水月堂には県指定文化財の「木造彩色水月観音座像」が祀られています。岩にもたれて水面に映った月を見ている、柔らかな表情の優美なその姿は鎌倉周辺にしか見られない独特な観音様。こちらの拝観は電話での申し込みが必要ですので、電話番号や公開日などは東慶寺のホームページでご確認ください。
写真:M Maririn
地図を見る東慶寺では様々な体験教室が開催されています。中でも白蓮舎で行われる写経体験は特に予約の必要がなく、時間内なら自由に参加できるのでお勧めです。(志納金1000円)写経に必要な筆は持参もできますし、会場で購入することもできます。(500円)
まずは好きな席を選んで着席します。席には写経用紙、硯や墨など必要なものが一式そろっています。写経するのは般若心経。写経用紙の下に敷いてあるお手本の文字をなぞっていきます。なれない方は時間に余裕をもっていかれることをお勧めします。
写真:M Maririn
地図を見る学校の習字の時間以来、久しぶりに筆を持つ方もいるでしょうが字の上手い下手は関係ありません。心を込めて一文字一文字書いていきましょう。静けさの中筆を進めていくといつしか時間を忘れて無心になり、写経が完成するころには心がすっきりとしてきますよ。
完成した写経は持ち帰ることもできますが納経することもでき、その場合は聖観音菩薩の御朱印をいただけます。写経が終わると希望者はお抹茶とお菓子(500円)をいただけます。
6月1日(土)から6月16日(日)の間、白蓮舎は茶店になり、主菓子とお抹茶のセット(1000円)や自家製梅ジュース(500円)をいただけます。この間は写経体験はできませんのでご注意ください。
写経体験
時間:9:00〜16:00(15:00最終受付)
日程:月曜日は休み(祝日の場合、火曜休み)第2日曜日は午前中のみ(11時最終受付)
お寺の行事の都合上お休みになることもありますので、事前にご確認ください。
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1367
電話番号: 0467-22-1663
アクセス:JR横須賀線 北鎌倉駅 徒歩4分
拝観料:大人 200円 / 小・中学生 100円
拝観時間:8:30〜16:30(10月〜3月は16:00まで)
松岡宝蔵:開館 9:00 / 閉館 15:30
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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