伊豆大島・元町港は大島町の中心部にある港です。現在のターミナル(写真)は1995年に完成したもので、万一三原山が噴火した時の避難施設も兼ねています。ターミナル前には三原山の噴火を表す御神火(ごじんか)のモニュメントも。1階は東海汽船のチケットカウンター、売店、コインロッカー、2階はレストランです。
ターミナルのそばには観光協会の案内所(写真)があって便利。また徒歩約5分の場所に、東京発の夜行客船が早朝到着する日限定で朝5:30か6:30に営業が始まる御神火温泉があります。なお客船が早朝に岡田港へ到着した場合、岡田港から出発する元町港行きの臨時バスは元町港ターミナルの次に御神火温泉まで走って終点です。
元町港のすぐ近くには飲食店や宿泊施設が多くありますが、その一角に何と赤門があります。東京大学の施設ではなく、源頼朝の叔父・為朝が平安時代末期の保元の乱で敗れた時、大島へ島流しにされた時の館の跡。すぐ近くにはホテルもあるほか、そばには為朝神社(頭殿神社=こうどのじんじゃ)があります。徒歩5分程度なので、船を待つ間に寄ってみてはいかがでしょうか。
伊豆大島北部にある岡田港の現在のターミナルは、2019年2月にオープンした建物です。津波発生時に付近の住民や旅行者が避難出来る施設を目指して東京都が建設しました。地上5階建てで、1階は東海汽船のチケットカウンターと荷物預かりカウンター、2階は売店「minato にぎわいマーケット」と展示コーナー、3階がレストラン「minato にぎわいテーブル」、4階が展望台と避難場所を兼ねています。
4階の展望台には2通りの到達方法があります。建物内部の階段を上がる方法と、建物の外にある2階から4階への階段(写真)を上がる方法です。建物の外にある階段は海側にあり、船が接岸する岸壁や防波堤と接続しているので、防波堤付近にいる人が避難することも可能。展望台からは岡田港周辺や、見通しの良い日には本土の景色も見る事が出来ます。
ちなみに岡田港の近くには龍王神社があり、関東大震災や江戸時代の津波で岡田港周辺が被害に遭っても神社は全く災害を受けた事がないといわれています。ターミナルは龍王神社の現代版を目指して建設されたともいえます。
ターミナル2階には売店の左隣に「ジオステーションおかた港(写真)」があり、伊豆大島の地形・地質などを学べるパネルなどがあるほか、小さなイベントが開催されることもあります。
提供元:大島マリンサービス株式会社
地図を見る「minato にぎわいテーブル」は元町港、岡田港ターミナルで営業するレストラン。伊豆大島で高速ジェット船や貨客船が発着する港・出帆(しゅっぱん)港は当日朝の気象状況・予報で決定します。多くの場合朝7時30分頃に両方のターミナルや東海汽船のホームページ、大島町の防災無線等で告知。そのため出帆しない港では休業となりますので注意して下さい。
「minato にぎわいテーブル」は窓からの眺めが楽しめるレストランでもあります。写真の元町港では発着する船のほか、見通しが良ければ伊豆半島などの景色を見ながら食事が可能。また岡田港でも周辺の景色や本土の景色を見ながらの飲食が出来る区画があります。
提供元:大島マリンサービス株式会社
地図を見る「minato にぎわいテーブル」で最も人気があるメニューは、「島のりラーメン」。関東風の味がするラーメンに、伊豆大島で採れた海苔をトッピングしています。
2番目に人気があるメニューは「青唐辛子ラーメン(写真)」。実は伊豆大島は唐辛子が栽培されている島。島の唐辛子は通常の唐辛子よりも辛みが強いもので、唐辛子が入ったラーメンです。辛いものが好きな旅行者はぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
3番人気のメニューは伊豆諸島の郷土料理である「べっこう寿司(写真)」。唐辛子醤油に入った魚の切り身がべっ甲色をしていることから名付けられます。島でとれる青唐辛子を醤油に漬け込んで唐辛子醤油にし、旬の魚を島唐辛子醤油に漬けて寿司にしたものです。魚の旨味が引き立つ料理で、子供でも口にすることが出来ます。
このほかにおススメのメニューとして「明日葉餃子」があります。明日葉(あしたば)は伊豆諸島原産のセリ科の植物。雨が多い伊豆大島で育った明日葉を包んだ餃子です。明日葉はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富でバランスよく含まれており、「minato にぎわいテーブル」では他に季節限定で一品ものとして「明日葉のり和え」があるほか、通常メニューには「明日葉そば」もあります。
<minato にぎわいテーブルの基本情報>
営業時間:9:30〜夕方の最終便出港まで
全店電話番号:04992-2-4380
※当日の出帆港のみで営業
元町港・岡田港ターミナルの売店「minato にぎわいマーケット」にある土産で、一番のおすすめは、元町にあるシャロン洋菓子店が製造する島の南西部にある地層切断面をイメージしたバウムクーヘン。写真左側は実際の地層切断面の色彩に近いですが、右側は大島産の明日葉の粉末が入った、緑色で明日葉の味がするお菓子です。伊豆大島らしさあふれる土産であり、大きさもコンパクト。
伊豆大島は椿が各地に自生し、島内でとれる椿を使用した椿油や工芸品で有名な島です。椿の花びらを使用したジャムで、しかも大島町の推奨品にもなっている製品が写真の「椿の花びらジャム」。元町にある社会福祉法人が製造しているジャムで、甘さ控えめの手作り無着色です。パンやヨーグルトなどにいかがでしょうか。
このほか「minato にぎわいテーブル」のメニューで青唐辛子ラーメンが人気ですが、伊豆大島産の青唐辛子をご家庭でもいかがでしょうか。一味唐辛子はピリッとした辛さが食をきっと引き立てる味。コンパクトな大きさなので、荷物が多い時でも購入しやすいです。
<minato にぎわいマーケットの基本情報>
営業時間:9:30〜夕方の最終便出港まで
全店電話番号:04992-2-4380(にぎわいテーブルと同じです)
※当日の出帆港のみで営業
<元町港>
住所:東京都大島町元町1丁目18-3
<岡田港>
住所:東京都大島町岡田5
※両港の間は大島バスで約17分、タクシーで約10分
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/14更新)
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