何このカオスな新世界!ラオスのとんでもブッダパーク

何このカオスな新世界!ラオスのとんでもブッダパーク

更新日:2019/05/11 20:49

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
ラオスといえば、近隣諸国に引けを取らない黄金パゴダに壮麗寺院を有する仏教国。そんなラオスの首都ビエンチャン郊外に、仏教寺院というには明らかに異質な仏像のテーマパーク「ブッダパーク」があるのをご存知ですか?

せまい敷地内に配されたおびただしい数のご神仏像はまさにカオス!近年、珍スポットとして注目を浴びるこのテーマパーク、ぜひタイ東北部、ラオスを訪れた際にちょっと足をのばしてみませんか。

何このカオスな新世界!ビエンチャン名物ブッダパークとは

何このカオスな新世界!ビエンチャン名物ブッダパークとは

提供元:Jakub Hałun via Wikimedia

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ラオスの首都ビエンチャンから南へ約25km、そしてラオスとタイの国境「友好橋(Friendship Bridge)」から東へ約6km、メコン川の対岸に現れたのは「ワット・シェンクアン(Wat Xieng Khuan)」、通称「ブッダパーク(Buddha Park)」です。

通常「ワット」といえば寺院というイメージがつきものですが、ブッダパークには本堂はおろかパゴダもありません。そこはまるで神仏習合化された仏教やヒンズー教の神々、神話に登場する動物や怪物らが相入り乱れる、抱腹絶倒の仏像テーマパークなのです。

何このカオスな新世界!ビエンチャン名物ブッダパークとは

写真:Mayumi Kawai

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ブッダパークは1958年、宗教家であり芸術家でもあったタイ出身のブンルア・スリーラット(Bunleua Sulilat)氏によって創建されました。彼は仏教とヒンズー教を融合させた独自の宗教観を築き上げ、そこから着想を得たデザインをベースに多くの信者による労働奉仕と寄付によってすべてを作り上げました。

手がけた彫像は200体以上。これらはすべて鉄筋コンクリート製で、これは当時、この周辺にコンクリート工場があり、安価で手軽に入手できたためといわれています。しかし、結果としてコンクリートであったことで、まだ60年ほどしか経っていないこれらの彫像を一見廃れた遺跡の風格をもたらしています。

何このカオスな新世界!ビエンチャン名物ブッダパークとは

写真:Mayumi Kawai

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とはいえ、この制作に携わったほとんど誰もが仏像彫刻に対して未経験、熟練した技術を持ち併せていなかったため、完成した彫像らはどこかアンバランスでユーモラスさがにじみ出ています。

たとえばこの仏像、全長40m近くの巨大な涅槃仏ですが、頭と全身のバランスが悪く、かつ横から見たら薄っぺらさが目立ってB級感がフツフツと漂います。

このようにして、おびただしい神仏の彫像が入り乱れるカオスな世界観が観光客にウケて珍スポットして人気を集めています。

それではカオスな世界観をちょっとご紹介

それではカオスな世界観をちょっとご紹介

写真:Mayumi Kawai

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パーク内には主に66ヶ所のビューポイントに振り分けられていますが、それらにキャプションや案内パンフレットが一切ありません。そのため、観客の知識や想像力にまかされています。

こちらは、3つ頭の象の上に乗っかる4本腕の御神像。3つ頭の白象はラオスの旧国章にもデザインされ、ラオスにとっては重要な動物ですね。また仏教国において象は特に神格化されています。これは割とまともな方ですね。

それではカオスな世界観をちょっとご紹介

写真:Mayumi Kawai

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こちらのユニークな彫像は、人の頭をわしづかみにし頭のてっぺんからかぶりついています。ヒンズー教の神話に出てくる神、あるいは怪物をイメージさせます。

それではカオスな世界観をちょっとご紹介

写真:Mayumi Kawai

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女性の像に囲まれて立っているのは、アンコールワットにあるようなクメール王朝をしのばせるミニチュアの塔。この他にも釈迦の一生のワンシーンを再現したような彫像群、ヒンズー教の神シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマー、女神たち、そして悪魔、神の使いの亀やワニ、神話に登場する怪物までありとあらゆる彫像が所狭しとカオスに並べられています。ある意味、圧巻です。

天国と地獄!ひときわ異彩を放つパンプキンツリー

天国と地獄!ひときわ異彩を放つパンプキンツリー

写真:Mayumi Kawai

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ブッダパークの中でひときわ異彩を放つのがこの「パンプキンツリー」。高さ3mの建物の入口には悪魔が大きく口を開け、ここで飲み込まれるポーズを決めるのがお約束。この建物は3層構造になっており、地下は地獄界、1階は地上界、2階は天上界となっており、屋上まで上がることができます。

天国と地獄!ひときわ異彩を放つパンプキンツリー

写真:Mayumi Kawai

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建物内部の通路は非常に狭く、天井も低くて階段も小さく不安定なため大きな荷物は持ち込まないほうが無難です。建物の中央に地下あるいは上層階へつながる階段が設置され、各階にはその世界観を表した彫像が展示されています。

天国と地獄!ひときわ異彩を放つパンプキンツリー

写真:Mayumi Kawai

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屋上へ上がるとブッダパークを一望できます。現在ではパーク内の遊歩道などがだいぶ整備され歩きやすくなっています。

パーク観賞後はメコン川を眺めながら休憩はいかが

パーク観賞後はメコン川を眺めながら休憩はいかが

写真:Mayumi Kawai

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パークのそばにはメコン川に面したコテージが用意され、食事や休憩をとることができます。メコン川の悠久の流れをゆったり眺めながら足休めはいかがですか?

パーク観賞後はメコン川を眺めながら休憩はいかが

写真:Mayumi Kawai

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コテージのそばにはこんなインスタ映えをねらったフォトコーナーもありました。この遊び心、嫌いじゃありません。

パーク観賞後はメコン川を眺めながら休憩はいかが

写真:Mayumi Kawai

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パーク内にもちょっとした露店や軽食施設が設置されています。気温30度近くの炎天下では脱水症状に要注意。ぜひ、生ココナッツジュースでもいただいて水分補給は忘れずに。

ブッダパークへのアクセス

ブッダパークへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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ブッダパークへは、ビエンチャンを走る14番の路線バスが便利。このバスはビエンチャンのバスターミナルからタイとラオスの国境「友好橋」を経由してパークまで直通となっています。ビエンチャン中心からは約1時間、友好橋からは約25分ほどで到着です。

もしあまり時間に余裕がない、もしくは団体・グループなどの場合はタクシーあるいはトゥクトゥクでのシェアも便利ですよ。

ブッダパークへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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チケットオフィスで外国人向け入場料15,000キップあるいはタイバーツで60バーツ支払います。もし大荷物がある場合は入口で無料預かりもしてくれるのでお願いしてみましょう。ただし貴重品は必ず身につけましょうね。

実はブッダパークを作ったスリーラット氏は、1975年に起こったラオスの共産革命の際、メコン川の対岸、つまり彼の故郷であるノーンカーイへ戻り、別のブッダパーク「サラ・ケオクー(Sala Keoku)」を建設しています。サラ・ケオクーの方が規模が大きく彼の墓も一緒に安置されています。もし時間があればぜひ両方訪れて、このカオスな世界にどっぷりハマってくださいね。

ブッダパーク(ワット・シェンクアン)の基本情報

住所:Buddha Park(Wat Xiengkuane)Deua, Thanon Tha, Vientiane
営業時間:8:00〜17:00
入場料:15,000キップ(60バーツで支払可)
アクセス:14番バスでヴィエンチャンのタラートサオ・バスターミナルから約1時間、あるいはタイ−ラオスの国境・友好橋(Frendship Bridge)から約25分。ヴィエンチャンからタクシー、トゥクトゥクの場合は約30〜40分

2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/02/07 訪問

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