小坂鉱山事務所は明治38年(1905)に建築され、小坂鉱山近代化の歴史に深くかかわった国重要文化財です。歴史的に重要なだけではなく、その美しさも大きな魅力となっています。
建物は木造3階建て。ルネッサンス風を基調とした洋風建築ですが、西洋様式のみではなく、建物正面中央のバルコニー付きポーチにはイスラム風の様式が取り入れられています。
小坂鉱山は明治から大正にかけて鉱産額日本一を誇り、鉱山関係者で賑わいをみせました。小坂鉱山事務所は町のシンボルとして建設、1997年まで現役の事務所として使用され、2001年に現在の場所に移設復元されました。
写真:すがた もえ子
地図を見る入口を入るとすぐに目に飛び込んでくるのが、ヒノキ造りのらせん階段です。このらせん階段には全体を支える支柱がなく、1階から3階までらせんが伸びる様子はとても優雅で、館内の見どころのひとつになっています。
写真:すがた もえ子
地図を見る3階には所長室も残されており、当時は限られた鉱山幹部しか入室できなかった部屋だといわれています。窓から差し込む陽の光でとても明るく、ひときわ華やかな印象の室内です。
写真:すがた もえ子
地図を見る明治6(1873)年12月に、明治政府のお抱え外国人として小坂鉱山に招かれたのがドイツ人のアドルフ・クルト・ネットーでした。ネットーによって日本でクリスマスが初めて祝われ、その様子はネットー本人のスケッチとして残されています。
館内にはネットーの描いたスケッチをもとに日本初のクリスマスの様子を再現したコーナーもあります。中央の三角形がクリスマスツリーを模したものです。
写真:すがた もえ子
地図を見る明治初期の日本の暮らしを描いたネットーの絵は、貴重な資料として小坂鉱山事務所展示室や郷土館に展示されています。
写真:すがた もえ子
地図を見る小坂鉱山事務所には、明治時代の小坂駅が再現されたコーナーもあります。
写真:すがた もえ子
地図を見る木製の駅名標だけでなく車両を模した展示もされていて、中には映像や音を使って明治時代の様子が再現されています。
写真:すがた もえ子
地図を見る小坂鉱山事務所のお向かいにある明治時代の芝居小屋・国重要文化財「康楽館」は、鉱山従業員の慰安施設として建設され、福利厚生として映画や芝居が上演されていました。
資料として当時の写真やお札などが展示されていて、繁栄していた頃の様子を知ることができます。
写真:すがた もえ子
地図を見るお土産コーナーでは小坂町産のハチミツやきりたんぽ、工芸品や小坂町内にある小坂七滝ワイナリー産のワインなどを購入することができます。
写真:すがた もえ子
地図を見る小坂鉱山事務所では、ドレスに着替えて館内で撮影する「ハイカラ着せかえあそび」を体験することができます。建物自体が本物の明治時代の建物ですので、どこで撮影しても絵になること間違いなしです。100着以上あるドレスの中から好きな衣装を選ぶことができる「ハイカラ着せかえあそび」は、3日前までの予約が必要になります。詳しくはMEMOより公式サイトをご覧ください。
小坂鉱山事務所のある小坂町には、明治の芝居小屋・国重要文化財「康楽館」や小坂七滝ワイナリー、小坂鉄道レールパークなど数多くの観光スポットがあります。
明治時代の華やかさを現代に伝える秋田県小坂町。秋田県を観光の際は、ぜひ一度訪れてみてください。
住所:秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館48-2
電話:0186-29-5522
アクセス:JR十和田南駅からバス(小坂行き)で康楽館前下車徒歩2分・JR大館駅からバス(小坂操車場行き)で康楽館前下車徒歩2分
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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