姫路「奥播磨かかしの里」130体の案山子とふるさとの原風景

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姫路「奥播磨かかしの里」130体の案山子とふるさとの原風景

姫路「奥播磨かかしの里」130体の案山子とふるさとの原風景

更新日:2019/05/29 16:20

塚本 隆司のプロフィール写真 塚本 隆司 ぼっち旅ライター

里山ののどかな風景が見たくなったら「奥播磨かかしの里」をおすすめしたい。山奥の小さな集落に「ふるさとの原風景」を求め、観光客や写真愛好家が訪れている。
場所は、兵庫県姫路市安富町関地区。わずか十数人の住民が、130体もの案山子(かかし)と一緒に暮らす里だ。人と見間違う案山子の姿には「暮らす」の言葉がよく似合う。
里山を彩る四季の風景と郷愁を誘う案山子たちが待つ「奥播磨かかしの里」を紹介したい。

ふるさとの原風景がここに「奥播磨かかしの里」

世界文化遺産・国宝姫路城で知られる兵庫県姫路市の中心地から、車で約50分。中国自動車道からなら「山崎IC」を降り、山間を通る県道430号を北上すること約30分のところに、住人15人に対して案山子130体の集落「奥播磨かかしの里」がある。
出迎えてくれるのは、もちろん案山子たちだ。

ふるさとの原風景がここに「奥播磨かかしの里」

写真:塚本 隆司

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正確にいえば、兵庫県姫路市安富町関地区という。観光施設ではない。「ふるさとの原風景」と親しまれているこの一帯は、文字通り家も倉庫も畑も住人所有の昔ながらの集落だ。この中に「ふるさとかかし」と名付けられた案山子が設置されている。
入場料や観覧料、駐車場代すら必要なく、常駐のスタッフがいるわけでもない。

ふるさとの原風景がここに「奥播磨かかしの里」

写真:塚本 隆司

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見どころは、人と見間違うほどの案山子たちの姿だ。生き生きとし、表情も豊かで愛らしい。この里では、動いている人は住民か観光客。止まっているのが案山子なのだ。

ふるさとの原風景がここに「奥播磨かかしの里」

写真:塚本 隆司

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人間そっくりの案山子たちが頑張る町おこし

人間そっくりの案山子たちが頑張る町おこし

写真:塚本 隆司

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この里も過疎化が進む限界集落で、今や9戸15人が暮らすのみ。住人の大半が80歳を越えている。姫路市の中心街とは遠く離れ、バスは通っているが乗って出かけても、帰りの便がないような状態だ。

この里で生まれ育った人形作家の岡上正人さんが、寂しくなるばかりの故郷をなんとかしたいと2011年からかかしの里づくりを始めた。ひとりコツコツと制作した案山子の数は約400体におよぶ。

人間そっくりの案山子たちが頑張る町おこし

写真:塚本 隆司

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現在のかかし数を、村長さんが教えてくれた。里に住む案山子は130人。里を離れた案山子(里親かかし)も155人いる。(2018年5月現在)

人間そっくりの案山子たちが頑張る町おこし

写真:塚本 隆司

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村長さんがいるのは、同地区内にある野外活動施設の管理棟。キャンプ場やコテージを備えた野外活動施設の受付窓口や地場産品の販売、レストランなどがある。ここが、村長をはじめ消防団員などの個性豊かな案山子たちの詰め所のようだ(火曜日定休)。

里親かかしは、高速道路のSAや地元の酒蔵、商業施設など各地で会える。国営明石海峡公園・あいな里山公園(神戸地区)にも十数名の案山子が出掛けているが、最寄りの神戸電鉄粟生線の藍那駅(無人駅)では、駅長をしている案山子もいる。
活躍の場は県外にも広がり、福井県坂井市の丸岡城周辺では武将や町人に扮(ふん)した約30名の案山子が配置され、地域おこしに協力。今や欠かせない存在になっている。

かかしの里を歩いて案山子と交流を

かかしの里を歩いて案山子と交流を

写真:塚本 隆司

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案山子は、里のいたるところにいる。人と思って話しかけたら案山子だったということも珍しくはない。思わず「何が見えるんですか?」と聞いてしまうことも。

かかしの里を歩いて案山子と交流を

写真:塚本 隆司

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窓の向こうは学校の教室で、どうやら参観日。今にもにぎやかな声が聞こえてきそうだ。自由奔放な子どもたちを、ほほ笑みながら見守る保護者たち。かつては、こんな時代が確かにあったと感じるひと幕だ。

かかしの里を歩いて案山子と交流を

写真:塚本 隆司

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トイレの前には、ただならぬ緊迫感を漂わせている案山子も。
里の中は、とにかく楽しい。写真撮影の場所には困らないだろう。撮影者自身の感性でいくつものストーリー性がある写真が生まれるのも、この地の魅力だ。

「こんにちは」と呼びかけてしまう「ふるさとかかしギャラリー」

「こんにちは」と呼びかけてしまう「ふるさとかかしギャラリー」

写真:塚本 隆司

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「ふるさとかかしギャラリー」は、民家をそのまま活用した案山子たちが暮らす家だ。

「こんにちは」と呼びかけてしまう「ふるさとかかしギャラリー」

写真:塚本 隆司

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何を話しているのか、縁側で語らう姿も絵になる。

「こんにちは」と呼びかけてしまう「ふるさとかかしギャラリー」

写真:塚本 隆司

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畑仕事に精を出す人。草の上に座りおしゃべりに夢中な2人。こんな里山の風景に、ホッとする人も多いはずだ。

ついつい案山子たちや里の風景に魅入られてしまうが、注意事項がある。
案山子たちがいるのは、県道430号沿いや「ふるさとかかしギャラリー」だけなので、住民らの生活圏である集落の奥や敷地、田畑には入り込まないように。また、住民はスタッフでなければモデルでもない。執拗な撮影行為は慎むようお願いしたい。

「奥播磨かかしの里」の四季も楽しみのひとつ

「奥播磨かかしの里」の四季も楽しみのひとつ

写真:塚本 隆司

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里山の四季は、自然そのもの。ありのままの姿の美しさと懐かしやぬくもりが感じられる。
案山子たちも四季のなかで暮らしている。案山子ギャラリーの家の中では、春になればひな祭りのしつらえに。特設会場でも案山子たちの華やかな春の宴が期間限定で開催される。

「奥播磨かかしの里」の四季も楽しみのひとつ

提供元:奥播磨かかしの里 - ふるさとかかしネットワーク

http://www.furusato-kakashi.net/index.php地図を見る

秋も華やかな季節だ。コスモスが一面に咲き、写真映えのするシーズンで、多くの人が訪れる。
春と秋、GWの人気シーズンには、屋外カフェが開かれるので公式ページやFacebookページは要チェックだ。

「奥播磨かかしの里」の四季も楽しみのひとつ

提供元:奥播磨かかしの里 - ふるさとかかしネットワーク

http://www.furusato-kakashi.net/index.php地図を見る

「奥播磨かかしの里」で一番のイベントは、例年11月に開催される「ふるさとかかしサミット」だ。2019年は2週目の日曜日に開催される。案山子でまちおこしを行う地域や団体、里親かかしが活躍する店舗や施設が一同に集まる。物販や飲食コーナーもありにぎやかで、年々盛り上がりを見せている注目のイベントだ。

冬は時折雪に包まれる。それでも、バスツアーのコースになり、2ヶ月間だけで観光バスが256台も訪れたというから驚きだ。

「ふるさとかかし」と接した帰り道。行く時に見たはずの山や川、田園の風景に、愛おしさが加わわり穏やかな気分になれる。1年を通して楽しめる「奥播磨かかしの里」。観光途中の寄り道、ドライブの立ち寄り先にオススメしたい。

奥播磨かかしの里の基本情報

住所:兵庫県姫路市安富町関地区
電話番号:0790-66-3505(グリーンステーション鹿ヶ壺、火曜日定休)
料金:無料(駐車場も無料)
アクセス:中国自動車道 山崎ICから県道430号を北へ車で約30分、カーナビの設定は「グリーンステーション鹿ヶ壺」
駐車場:グリーンステーション鹿ヶ壺駐車場(火曜日は定休日のため駐車不可)、周辺空き地に駐車可能、路上駐車はおやめください

2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/10 訪問

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