北ドイツの隠れた名城「シュヴェリーン城」が美しすぎる!

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たぐち ひろみのプロフィール写真 たぐち ひろみ 大人の旅ソムリエ、魅力あるコスパ旅案内人

ドイツの古城といえば、あなたは「ノイシュバンシュタイン城」や「ハイデルベルク城」を思い浮かべるかもしれない。でもドイツには、実は20,000もの城が現存していて、見応えのある城も多いことはご存じだろうか? ドイツ北部の湖岸に優美な姿を見せる「シュヴェリーン城」は、中でも一見の価値ある城郭だ。その美しさゆえ「湖上の宝石」ともうたわれるこの城を、今回はご案内しよう。

“シャンボール”がモデル。麗しの城「シュヴェリーン城」

“シャンボール”がモデル。麗しの城「シュヴェリーン城」

写真:たぐち ひろみ

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ドイツ北東部の町シュヴェリーン。人口わずか9.6万人という小都市ながら、メクレンブルク=フォアポンメルン州の州都でもある。「7つの湖の街」と呼ばれるように、数多くの湖や森を周辺に持つ風光明媚な町だ。

“シャンボール”がモデル。麗しの城「シュヴェリーン城」

写真:たぐち ひろみ

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その湖のひとつ、シュヴェリーン湖。ここに浮かぶ小島に建つのが「シュヴェリーン城(Schloss Schwerin)」だ。天然の要塞という地形から、もともとスラブ民族の砦となっていたこの島を、バイエルン・サクソン公、ルードヴィッヒ・デア・レーヴェが攻略したのが、1160年。この城の公式な創建年とされている。

“シャンボール”がモデル。麗しの城「シュヴェリーン城」

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以来、建築、増築、改築を重ねてきた「シュヴェリーン城」に、19世紀の半ば(1847〜1857年)、改めて大々的な改築が施される。当時流行していた「ヒストリズム(歴史主義)」を採用、フランスのシャンボール城をモデルに、古い建築様式に則った新しい城を完成させた。ネオ・ルネッサンス様式の新生「シュヴェリーン城」の誕生だ。

総部屋数635室という巨大な城「シュヴェリーン城」。現在その半分近くを、なんとメクレンブルク州が州会議事堂として使用している。日本でいえば、姫路城に兵庫県議会が入っているような感じ。意外な活用法にちょっと驚かされる。

まずは、城内博物館を見学しよう

まずは、城内博物館を見学しよう

写真:たぐち ひろみ

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この「シュヴェリーン城」では、その一部を博物館として公開している。住むための城、「居城」としては、ドイツ最後の遺構といわれるこの城らしく、見学コースには生活感を感じさせるプライベートルームもいくつかお目見えする。

写真はそのひとつで、「客間(Parlour)」と呼ばれる部屋。青いシルク・ダマスクの壁紙とその下に張り巡らされたオーク材が、19世紀に流行したサロン風の居室に仕上げている。

まずは、城内博物館を見学しよう

写真:たぐち ひろみ

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そして、こちらが博物館のハイライト、「玉座の間(The Throne Room)」。華麗な天蓋と玉座、吹き抜けの天井、イタリア製大理石の柱、ブロンズ製シャンデリアと、ネオ・ルネッサンス様式の集大成ともいえる大広間だが、19世紀の建築としてはやや懐古趣味な感じだ。本格的な暖房設備が整っている点にだけ、近代の香りが漂っている。

まずは、城内博物館を見学しよう

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見学コースの最後にたどりつくのが、この「先祖の肖像の間(Ancestral Portrait Gallery)」。1348年の領土獲得以来、代々メクレンブルク・シュヴェリーン公を名乗ってきた歴代城主の肖像画がずらりと並んでいる。総計31枚、すべてがほぼ等身大と、迫力満点だ。天井の幾何学模様と床の寄木造りの柄が統一されているなど、凝った意匠にも注目したい。

これで城内の見学は終了する。博物館には、古マイセンなどの陶器類や銀食器を展示する「ギャラリー(Gallery of Palaces)」も併設されているので、併せて見学しておこう(入口は別)。

対岸から眺める「シュヴェリーン城」

対岸から眺める「シュヴェリーン城」

写真:たぐち ひろみ

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博物館を見学した後は、周囲の景色や城の外観を楽しみたい。湖に面して建つ「シュヴェリーン城」は、その敷地からの眺めも最高だ。青い湖面とそれを縁どる豊かな緑が、はるか彼方まで広がっている。

博物館の入口を出ると、正面に庭園へと続く橋がある。これを渡り、庭園を横目に湖に沿って反時計回りに歩いてみよう。10分ほど行けば、ちょうど城の対岸にたどり着く。

対岸から眺める「シュヴェリーン城」

写真:たぐち ひろみ

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ここはベンチも用意されていて、シュヴェリーン城を湖越しに眺めるには格好の場所。にもかかわらず、ここまで足を運ぶ観光客がほとんどいない場スポットだ。

別名を「湖上の宝石」とも「北のノイシュバンシュタイン」とも「メルヘンの城」ともいうこの古城。容姿端麗さはピカイチ、おとぎ話の舞台にふさわしい。

ハイライトは、バロック庭園からの絶景!

ハイライトは、バロック庭園からの絶景!

写真:たぐち ひろみ

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対岸から戻ってきたら、今度は庭園を散策しよう。この城には庭園が2つあり、うち1つは城郭から橋を渡った先にある「シュロスガルテン(Schlossgarten)」(写真)。18世紀にフランス人造園家ジャン・ルジェが設計した広大なフランス式バロック庭園で、並木道、緑のトンネル、左右対称な造りと、フランス的要素が満載だ。

ハイライトは、バロック庭園からの絶景!

写真:たぐち ひろみ

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庭園を縦横に貫くのは、湖水を利用した運河。周辺には樹木も多く、水面に映る緑がなんとも清々しい。

この「シュロスガルテン」は常時一般開放されていて、犬の散歩コースや通勤・通学路にもなっている。日常のシーンに欠かせない市民公園の役割も果たしているようだ。

ハイライトは、バロック庭園からの絶景!

写真:たぐち ひろみ

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庭園の南端、運河の反対側まで行ってみよう。「シュヴェリーン城」をもっとも理想的なアングルから眺められるスポットにたどり着く。思わず見惚れる絶景! もしかすると、この景色を実現するために、この庭園は造られたのかもしれない。かつての城主も、きっとここから自分の城に見惚れていたことだろう。

もう1つの庭園、「ブルクガルテン」へ

もう1つの庭園、「ブルクガルテン」へ

写真:たぐち ひろみ

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「シュヴェリーン城」にあるもう1つの庭園は、城郭をぐるりと囲むように造られた「ブルクガルテン(Burggarten)」。フランス風の「シュロスガルテン」とは対照的なイギリス風「風景庭園」で、19世紀の半ば、城郭の改築時に造園された。

自然美を追求し、周りの風景を取り込んだ造園法には、日本庭園にも通じる要素がある。なんとなく親しみを覚えるのはそのためだ。

もう1つの庭園、「ブルクガルテン」へ

写真:たぐち ひろみ

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「借景」がコンセプトでもあるこの庭園には、おあつらえむきに記念撮影用フレームが用意されている。湖を背景にまさに絵画のような写真が撮れるので、1枚はぜひ押さえておきたい。

もう1つの庭園、「ブルクガルテン」へ

写真:たぐち ひろみ

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時間が許すなら、シュヴェリーン湖クルーズに参加するのもおすすめだ。見る方向によって印象が全く異なるこの城を、別の角度から真近で眺められる。クルーズ船乗り場は城入口の橋を渡って右手すぐ。この城をとことん堪能したいあなたに、ぜひ。

ドイツには、日本はあまり知られていない古城がまだまだある。その中でも今訪れてほしいと思うのが、この「シュヴェリーン城」だ。すでに世界遺産に申請中とのこと、観光客が押し寄せる前にじっくり見ておこう。

シュヴェリーン城の基本情報

住所:Schloss Schwerin, Lennestr. 1, 19053 Schwerin
電話番号:+49-385–5-252-920
アクセス:(ハンブルクから)ドイツ鉄道の特急でシュヴェリーン中央駅(Schwerin Hbf)まで53分、徒歩17分。(リューベックから)普通列車でシュヴェリーン・ミッテ(Schwerin Mitte)まで1時間強(乗り換えあり)、徒歩13分
開館時間(博物館):4月15日〜10月14日 10:00〜18:00、10月15日〜4月14日10:00〜17:00(最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
入場料:8.50ユーロ(18歳未満無料)
オーディオガイド(英語・独語):2ユーロ

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/07 訪問

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