フエ観光のハイライト「グエン朝王宮」のおすすめ見学ルート

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フエ観光のハイライト「グエン朝王宮」のおすすめ見学ルート

フエ観光のハイライト「グエン朝王宮」のおすすめ見学ルート

更新日:2019/08/13 17:05

たぐち ひろみのプロフィール写真 たぐち ひろみ 大人の旅ソムリエ、魅力あるコスパ旅案内人

ベトナム最後の王朝、グエン朝の都として栄えたフエは、落ち着いた佇まいと数多くの世界遺産を持つ歴史の町。なかでも王朝の舞台となった「王宮」は、フエ最大の観光スポット。誰もが必ず訪れる場所とはいえ、あまりの広大さにどこからどうまわればいいか途方にくれる旅行者も多いはず。そこで、「王宮」をくまなく見てまわりたい人のために、おすすめ見学コースをご紹介しよう。

南門から入場、まずは「大和殿」へ!

南門から入場、まずは「大和殿」へ!

写真:たぐち ひろみ

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フエ中心部を流れるフォーン川の北側に、19世紀初頭から20世紀半ばまで栄えたグエン朝の名残を今に伝える「王宮(Dai Noi)」がある。周囲2.5km、敷地360万平米と、日本の皇居の230万平米をもしのぐ広大さだ。

敷地があまりにも広いため、時間の限られたツアーでは到底見つくせない。できれば個人で訪れ、3〜4時間は費やしたいところだ。

観光の入口は王宮南側にある「午門(Ngo Mon)」。1833年完成、幅58m、総2階建てのこの建物は、門というよりもはや城郭。入口は5つもあり、かつては身分により使用する箇所が異なったという。「五鳳凰樓」と呼ばれる2階部分は王宮内部を見渡すのに絶好の望楼だが、残念ながら現在改装中で入場できない。

南門から入場、まずは「大和殿」へ!

写真:たぐち ひろみ

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午門を出て正面に見えてくるのが、最初のみどころ「大和殿(Thai Hoa Dien)」。皇帝の即位式など公的な儀式の行われた場所だ。ベトナム戦争終結後の1970年に再建されたこの建物、実は中国の紫禁城を模して造られた。規模でははるかに及ばないものの、瑠璃瓦の二層屋根などがとてもよく似ている。

内部には、実際に皇帝が使用した玉座が置かれているほか、最盛期の王宮を再現したジオラマも展示されている。側室用の住居が長屋のように並んでいる様からうかがわれるのは、当時の宮廷の想像を絶する華々しさだ。

南門から入場、まずは「大和殿」へ!

写真:たぐち ひろみ

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大和殿を抜けて裏側に出ると、広場を挟んで「右廡(Huu Vu)」と「左廡(Ta Vu)」がある。ともに高級官吏の詰所だった左右対称の建物で、右廡(写真)を武官が、左廡を文官が使用していた。

現在右廡は記念写真の撮影コーナーになっている。皇帝や皇后の衣装を身に着け、宮廷さながらのセットを背景に記念写真が撮れるので、コスプレ好きにおすすめだ。

もうひとつのハイライト「世廟」へ

もうひとつのハイライト「世廟」へ

写真:たぐち ひろみ

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右廡・左廡から一旦午門へ戻り、左方向へ。広い芝地を横目に進むと、色鮮やかな「世廟門(Mieu Mon)」が現れる。歴代皇帝を祀る「世廟」への最初の入口であるこの門は1822年築。幾重にも重ねられた屋根、黄・赤・緑・青の配色など、伝統的なフエ様式がみごとだが、残念ながら損傷が激しく、一刻も早い修復が望まれる。

もうひとつのハイライト「世廟」へ

写真:たぐち ひろみ

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門をくぐったその先には、美しい三層の建物「顕臨閣(Hien Lam Cac)」。世廟の前閣にあたり、その裏手に9つの巨大な「鼎(かなえ)」が並んでいることで有名だ。古来より天子の象徴とされ、2代ミンマン帝が鋳造させたというこの鼎には、それぞれに皇帝の名前が記されている。一番大きい中央の鼎に刻まれているのは、初代ザーロン帝の名前だ。

もうひとつのハイライト「世廟」へ

写真:たぐち ひろみ

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鼎の反対側に建つ鮮やかな朱色の建物が、王宮のハイライトのひとつ「世廟(The To Mieu)」。歴代皇帝の廟所で、13人中10人が祀られている。皇帝ごとに祭壇が設けられ、それぞれに皇帝と皇后の位牌が仲良く並ぶ。

世廟の裏手にあるのは、「興廟(Hung Mieu)」と呼ばれる寺院。初代皇帝ザーロン帝の父、グエン・フック・ルアンが祀られている。

「延寿宮」から「長寧宮」へ

「延寿宮」から「長寧宮」へ

写真:たぐち ひろみ

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興廟の裏門を出て道なりに北に向かうと、まもなく「延寿宮(Cung Dien Tho)」がある。前庭を挟み、奥に伝統家屋の本殿(写真)が、左手脇にはフランス風の洋館「静明楼」が並ぶ。

ここはもともと、1803年にザーロン帝が母親(皇太后)の住居として建造した宮殿で、高価な調度にあふれた優美な住まいだったが、戦争の混乱でその多くを損失。現在は主にパネル展示の場となっている。

「延寿宮」から「長寧宮」へ

写真:たぐち ひろみ

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「静明楼」(写真)は、後年皇后のための医院として造られた。湿気の多いベトナムの地で、比較的風通しのよい洋館にしたのは、皇后の健康を気遣ってのこととか。洋風とベトナム風がみごとに溶け込んだ美しい建物だ。

ここ「延寿宮」には、小さなカフェが併設されている。観光の合間にここでベトナムコーヒーで一息つくというのもいい。

「延寿宮」から「長寧宮」へ

写真:たぐち ひろみ

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さらに北に進むと、「長寧宮(Cung Truong Sanh)」に行きつく。皇太后の住居として1821年に建てられた宮殿で、女性好みのこじんまりした建物だ。周囲を囲む池には道教由来の仙人の島、蓬莱島が浮かぶ。

建物の内部に調度や展示物は一切なく、観光客もほとんど訪れない。寂寥感さえ漂う一角だが、それがかえって心地よい。

王宮の北側エリアを散策

王宮の北側エリアを散策

写真:たぐち ひろみ

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北西の角に位置する長寧宮から東へ進むと、かつて皇帝が政務を執り、生活の場所としていた「紫禁城(Tu Cam Thanh)」にたどり着く。といっても、建物は戦争中すべて崩壊、現在残るのは回廊の一部とバロック庭園のみだ。北側の高台に立てば、正面に大和殿、その後方には「フラッグタワー」の旗が望める。

王宮の北側エリアを散策

写真:たぐち ひろみ

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紫禁城から東南に向かうと、12代カイディン帝が書斎として使用していた「太平樓(Thai Binh Lau)」がある。2階建ての瀟洒な建物で、金箔のほどこされた屋根が美しい。

その先にあるのが「ティープフォン庭園(Vuon Thieu Phuong)」、19世紀末から永く放置されていた庭園を近年になり再現した新スポットだ。せせらぎ、築山、生い茂る植物や樹木が日本庭園を思い起こさせる。隣接するのは、卍型に配列された美しい回廊(写真)。王宮の中でも高い美意識の感じられる区画だ。

王宮の北側エリアを散策

写真:たぐち ひろみ

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道を挟んで隣には、もうひとつの庭園「ローワー庭園(Vuon Co Ha)」がある。1837年にミンマン帝が造らせたもので、当時は「欽文殿(Dien Kham Van)」という建物があり、皇太子の勉学・休息の場となっていた。

面白いのは、ここには一面に鉢植え盆栽が並べられていること。盆栽といっても日本のものに比べて格段に大きく、またその数がハンパない。池、釣り殿、築山などもある緑豊かな庭園で、見学というより散策におすすめの場所。簡素なカフェも併設されている。

必見の「閲是堂」と「フエ宮廷骨董博物館」

必見の「閲是堂」と「フエ宮廷骨董博物館」

写真:たぐち ひろみ

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ローワー庭園からやや南に下ると右手に見えてくるのが、「閲是堂(Duyet Thi Duong)」。2代ミンマン帝の命により1826年に建設されたベトナム最古の劇場だ。ここでは、かつて皇帝や皇族、外国からの賓客などが伝統雅楽や舞台芸術を鑑賞していた。

必見の「閲是堂」と「フエ宮廷骨董博物館」

写真:たぐち ひろみ

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この閲是堂では、毎日10時〜と15時〜の2回、宮廷雅楽、舞踊、演劇が上演されている。入場料が20万ドン、観客5人以上で初めて上演という条件つきだが、世界無形遺産でもあるこの伝統芸能はぜひ鑑賞してほしい。15時の開演に間に合うよう、王宮の見学は12時までに開始しよう。

必見の「閲是堂」と「フエ宮廷骨董博物館」

写真:たぐち ひろみ

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王宮見学後に、併せて訪れてほしいのが「フエ宮廷骨董博物館(Hue Museum of Royal Antiquities)」だ。王宮東側の「顕仁門」を出て右方向へ歩き、最初の角を左に曲がるとある。

ここにはグエン朝時代に宮廷で使用されていた玉座、調度、陶器、彫像など、さまざまな美術品が展示されている。特に歴代皇帝が実際に身にまとった豪華な衣装は必見。訪れる観光客こそ少ないが、本物の王朝文化を今に伝える珠玉の博物館だ。

<フエ宮廷骨董博物館の基本情報>
住所:Hue Museum of Royal Antiquities, 03 Le Truc, Phu Hau, Thanh pho Hue
電話:+84-234-3-524-429
アクセス:フエ新市街から車で5分
開館時間:7:00〜17:00(年中無休)
入場料:王宮入場券の提示で無料(紙のチケットが必要)

フエ王宮の基本情情報

住所:Dai Noi, Phu Hau, Thanh pho Hue
アクセス:フエ新市街から車で5分
開館時間:7:00〜17:30(年中無休)
入退場:入場は午門(南門)から、退場は和平門(北門)または顕仁門(東門)から
入場料:大人15万ドン、小人3万ドン(ともにフエ王宮とフエ宮廷骨董博物館の入場料を含む)
カフェ:大和殿の脇に軽食の取れる「NF Coffee & Bakery」が、ローワー庭園、延寿宮にも簡単なカフェがある。北門脇の北陽台のカフェは城外にあるが、再入場が可能。

2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/03/11 訪問

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