奈良「平城宮いざない館」からいざ出発。平城宮への旅を始めよう!

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奈良「平城宮いざない館」からいざ出発。平城宮への旅を始めよう!

奈良「平城宮いざない館」からいざ出発。平城宮への旅を始めよう!

更新日:2019/07/04 12:29

花月 文乃のプロフィール写真 花月 文乃 地域文化・民俗文化リサーチャー、グラフィックデザイナー、旅行ライター

平城宮跡の新拠点、朱雀門ひろば。
朱雀門ひろばは、天平うまし館・天平みつき館・天平みはらし館・天平つどい館・平城宮いざない館の5つの館と芝生広場、復元遣唐使船などの屋外スペースを合わせた公園です。
今回は、平城宮いざない館にスポットをあてて、それぞれの展示内容を紹介しながら、1300年前の奈良の都・平城宮と平城宮跡歴史公園のみどころや保存活動の歩みに迫ります。

平城宮いざない館

平城宮いざない館

写真:花月 文乃

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平城宮いざない館は、平城宮の正門・朱雀門の前に広がる、朱雀門ひろばにあります。

平城宮いざない館

写真:花月 文乃

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館の入り口、向かって右手には着物を着て平城宮跡のある方角を指差す男性の銅像があります。一体誰なのでしょうか?

棚田嘉十郎は、明治時代から大正時代にかけて平城宮の保存活動をおこなった奈良の文化財保護運動家です。

棚田嘉十郎は、植木職人として奈良公園の植木を剪定する際、しばしば観光客から平城宮跡の場所を尋ねられていました。ある日、都跡村の知人から都跡村が平城宮の跡だと教えらえ、その地を訪れます。そこで目にしたのは荒れ果てた宮跡でした。棚田嘉十郎は平城宮跡の保存を決意、私財を投げうち保存活動に奔走します。

1906年に平城宮址保存会を設立、1910年に平城遷都1200年祭を成功させます。1913年に奈良大極殿址保存会を設立し宮跡の買収を進めますが、病に倒れ失明してしまいます。1921年、推挙した協力者の裏切りの責任をおい貧困の内に自刃。なくなった翌年に、平城宮跡は国の史跡として保護されることとなりました。棚田嘉十郎の尽力がなければ、平城宮跡は奈良の地に埋もれたままになっていたかもしれません。

それでは、棚田嘉十郎が指差す平城宮とはどのような都だったのか、平城宮いざない館へ足を踏み入れて見てみましょう。

平城宮跡のいま

平城宮跡のいま

写真:花月 文乃

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展示室1の展示内容は、平城宮跡歴史公園の見どころガイドとなっています。平城宮跡の全体像と注目ポイントと公園を楽しむための各種情報・最新情報に出会うことができます。

平城宮跡のいま

写真:花月 文乃

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扁額(へんがく)は、建物の名称や特定の区域全体の名称を表示するための額です。
平城宮最大の宮殿は、大極殿です。復元された第一次大極殿にも、建物中央部に「大極殿」と書かれた扁額が掲げられています。
展示室には、実物大の大極殿の扁額が展示されています。普段は、遠目にしか見れない扁額ですが、まじかでみると、大極殿の大きさがより実感できます。

平城宮跡のいま

写真:花月 文乃

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平城京が置かれた土地は、風水学的に「四つの動物が河図に相応じ、三つの山が鎮めをなしている」四神相応の地とされ都が置かれました。

四神とは、中国古代思想に由来する四方の方角を司る空想的動物です。四神の青龍(東)、朱雀(南)、白虎(西)、玄武(北)を象徴する地形が四方にあり、東・北・西の三方に山があり、南に平野が広がる地形のことをさします。この地は、天皇が座して南を望めば前方が大きく開ける理想的な土地となります。模型を見ながら、それぞれの四神が司る方位と平城宮の位置関係をみると意味がよくわかります。

復元された第一次大極殿の内部には、天皇が座る高御座が置かれています。天井の壁には、四神の絵がそれぞれ描かれているので、探してみるのもいいかもしれません。

他にも、平城宮跡の野鳥の紹介や、建築装飾、古代中国の五行に対応する特別な色についての説明などがあります。知っているだけで、普段見過ごしてしまう装飾や色の意味を理解することができます。

平城宮のようす

平城宮のようす

写真:花月 文乃

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展示室2の展示内容は、1300年前の平城宮にタイムスリップ。平城宮全体の1/200の復元模型、大型映像、平城宮一日絵巻があります。

平城宮のようす

写真:花月 文乃

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現在の平城宮跡は復元されている第一次大極殿や朱雀門、東院庭園以外に、目立った当時の建物はないため、模型をみることでその様子をイメージすることができます。

往時のいとなみ

往時のいとなみ

写真:花月 文乃

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展示室3の展示内容は、平城宮を建設した匠の技や当時の役人の仕事などを体験を通じて知ることができます。
展示室に入ると、第一次大極殿の復元にあたり制作された1/5の構造模型が目に飛び込んできます。

往時のいとなみ

写真:花月 文乃

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構造模型を目にしながら、平城宮づくりではどんな技術が使われているのかを学び、匠の技を体験することができます。体験には、瓦葺・組物・火おこしがあります。

往時のいとなみ

写真:花月 文乃

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役人が役所でしていた仕事の体験では、木簡・文書づくりと木簡にふれる体験ができます。木簡は短冊形に切った木や竹で、中国や日本で文字を書くために利用されました。日本では、飛鳥時代以降に紙と並んで使用され、平城宮跡からもたくさんの木簡が出土しています。

他にも、役人の給食の食材を知り、貴族たちの宴会や大極殿前のお正月の儀式・元旦朝賀の儀に参加体験などができます。

時をこえて

時をこえて

写真:花月 文乃

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展示室4は、1959年から始まった継続的な発掘調査と研究により明らかになった平城宮・平城京の姿が出土品や資料でわかりやすく紹介されています。構成は、I都の造営・II平城京・III平城宮・ IVまもりつたえる、の4部構成で、出土品の資料が展示されています。

時をこえて

写真:花月 文乃

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中でも注目して欲しいのが、「IVまもりつたえる」の展示です。
江戸時代末期から始まる保護と文化財研究のあゆみが紹介されています。

時をこえて

写真:花月 文乃

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その軌跡の中で、棚田嘉十郎もその足跡を残しています。ぜひ、資料とともにその功績を振り返って見てください。(写真右が棚田嘉十郎)

平城宮いざない館の基本情報

住所:奈良県奈良市二条大路南3-5-1
アクセス:近鉄大和西大寺駅南口から徒歩約20分
近鉄奈良駅・JR奈良駅西口から
・路線バス学園前駅行きにて「朱雀門ひろば前」下車
・近鉄奈良駅から、ぐるっとバス(運賃100円で土日祝日を中心に20分間隔で運行)
「朱雀門ひろば」下車

2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/17 訪問

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