ピサは斜塔だけじゃない!ドゥオモ関連全施設と町歩きも一緒に楽しもう!

ピサは斜塔だけじゃない!ドゥオモ関連全施設と町歩きも一緒に楽しもう!

更新日:2019/06/05 09:59

中山 久美子のプロフィール写真 中山 久美子 日伊通訳&コーディネイター、ライター
イタリアの人気観光地であるピサは、斜塔であまりにも有名な町。大型バスがドゥオモ広場の近くを囲み、斜塔でポーズをとって写真撮影する人が入れ代わり立ち代わりしていますが、ドゥオモ広場内には斜塔以外の見所もたくさんあります。そしてドゥオモ広場の外には、散策が楽しい美しい町並みもあります。斜塔だけを足早に観光するだけでなく、せっかくなのでドゥオモの全施設、そして町歩きも楽しんでみましょう!

主要3施設「斜塔」「大聖堂」「洗礼堂」をまず制覇!

主要3施設「斜塔」「大聖堂」「洗礼堂」をまず制覇!

写真:中山 久美子

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ピサ観光の目玉は、やっぱり斜塔。現地で当日予約もできますが、オンラインで事前予約が確実です。予約時間15分前には荷物を預ける必要があるので、余裕をもって斜塔に向かいましょう。予約は15分刻みで、おおよそ30分くらいで上り下りできるように誘導されます。

本当に傾いているので、上ってるうちに平衡感覚を失う方もいます。階段もくぼんでいたりツルツルになっていたりするので、歩きやすい靴は必須ですよ。

主要3施設「斜塔」「大聖堂」「洗礼堂」をまず制覇!

写真:中山 久美子

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外観も美しい、ピサ・ロマネスク様式の大聖堂。中にある芸術作品の代表格は、ジョヴァンニ・ピサーノによる説教壇で、柱の寓意像、新約聖書をテーマにしたレリーフパネルはとても見ごたえがあります。他にも、ジャンボローニャによる主祭壇の6体の天使像、後陣上のモザイクなど、美術館さながらの空間です。

主要3施設「斜塔」「大聖堂」「洗礼堂」をまず制覇!

写真:中山 久美子

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洗礼堂には、毎時0分か30分に中にいるのがおススメ。というのも、丸屋根の2重構造から音響効果がとても高く、その時間に係員が声を出してそのエコーを聞かせてくれのです。響き渡る美しい声、そしてレリーフの美しい洗礼盤や説教壇も堪能できます。

アーチから差し込む光も美しい、古の墓地「カンポサント」

アーチから差し込む光も美しい、古の墓地「カンポサント」

写真:中山 久美子

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1277年に完成したカンポサントは、現存するキリスト教墓地としては最古のもの。簡素な外観とは裏腹に、内部建築の美しさ、石棺や石碑、フレスコ画に圧倒されます。フレスコ画は世と死をテーマに描かれており、そのリアルな描写にひきこまれることでしょう。

アーチから差し込む光も美しい、古の墓地「カンポサント」

写真:中山 久美子

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石棺や石碑は、ローマ時代にも遡ります。1500年代からピサを治めるようになったメディチ家の人や、著名な学者、聖職者などが葬られています。

アーチから差し込む光も美しい、古の墓地「カンポサント」

写真:中山 久美子

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中庭から差す光とそれが作り出す影は、心が震える美しさ。大理石でできた床の凹凸がしっかり見えて、1000年近くの時を経たこの空間の歴史を体感することができます。

フレスコ画の下絵=シノーピアを集めた「シノーピエ博物館」

フレスコ画の下絵=シノーピアを集めた「シノーピエ博物館」

写真:中山 久美子

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ドゥオモ広場内には、美術館も複数あります。そのうち1つ・シノービエ美術館は、ちょうどチケットカウンターの2階にある美術館。シノーピア(シノーピエは複数形)とは、朱色の顔料を使ったフレスコ画の下絵のことで、ここはそのシノービアばかりを集めた世界でも唯一の美術館なのです。

フレスコ画の下絵=シノーピアを集めた「シノーピエ博物館」

写真:中山 久美子

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展示のシノーピエは、第二次大戦中に爆撃を受けたカンポサントから見つかったもの。火事を逃れたフレスコ画を修復の為にはがす過程で、偶然に見つかったものなのです。14〜15世紀に描かれた下絵でも、これだけ丁寧に描写されていることに驚かされます。

洗礼堂、カンポサント、シノーピエ美術館の3つは、1つ入場なら5ユーロ、2つなら7ユーロ、3つともなら8ユーロと、入場すればするほどお得になるシステム。いずれもあまり時間はとらないので、ドゥオモ広場に来たら全てに入ってみてください。

<ドゥオモ関連施設の基本情報>
住所:Piazza del Duomo
電話番号:+39-055-219390(事務所)
アクセス:ピサ中央駅より徒歩20分、ピサ・サン・ロッソーレ駅より徒歩10分、

ヴァザーリ設計の館が並ぶ、優雅な「カヴァリエーリ広場」

ヴァザーリ設計の館が並ぶ、優雅な「カヴァリエーリ広場」

写真:中山 久美子

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ドゥオモから南東に10分ほど歩くと、カヴァリエーリ広場に到着します。トスカーナ大公コジモ1世の命でヴァザーリにより設計され、中央には16世紀に活躍した騎士団の本部・カヴァリエーリの館、左には時計の館、右には聖ステファノ騎士教会が並んでいます。

ヴァザーリ設計の館が並ぶ、優雅な「カヴァリエーリ広場」

写真:中山 久美子

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聖ステファノ騎士教会は、単身廊ながら天井装飾がきらびやか。中には、戦争での騎士団の栄誉を称える記念品なども展示されています。

アルノ川沿いの小さな教会と、世界的ポップアーティストの壁画を鑑賞

アルノ川沿いの小さな教会と、世界的ポップアーティストの壁画を鑑賞

写真:中山 久美子

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水面に映る建物や、空が美しいアルノ川。その南岸にぽつりと建つのが、サンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会です。祈祷所を14世紀に拡張した小さなものですが、真っ白な大理石、いくつもの尖塔を持つ外観は、とても目をひきます。

アルノ川沿いの小さな教会と、世界的ポップアーティストの壁画を鑑賞

写真:中山 久美子

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中央駅にほど近い教会の裏壁に、ポップアートの壁画があるのをご存知ですか?1980年代にアメリカを中心に活躍した、キース・へリングの作品です。ピサに滞在時に描いたこの「Tuttomondo(全世界)」は、彼の短い生涯の最後を飾る作品となりました。壁画の前にはキース・アートショップ・カフェがあり、壁画を見ながらキースの世界に浸ることができます。

斜塔以外のピサは、いかがでしたか?

ピサで一番有名なのはやはり斜塔なのですが、それだけで帰ってしまうのは余りにも残念。ドゥオモ広場内の各施設をじっくり見たら、ゆっくり散策して町の雰囲気もしっかり味わってみてください。斜塔以外のピサも、きっと印象に残ることでしょう。

2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/12 訪問

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