スペインの知られざる人気リゾート「アルムニェカル」

スペインの知られざる人気リゾート「アルムニェカル」

更新日:2019/06/07 11:54

アルムニェカルは南スペイン・アンダルシア州の「白い村」ですが日本ではあまり知られていません。グラナダ県最大のリゾート村で、スペイン人には大人気。夏の週末やバカンスシーズンには人でごったがえします。
今回は、グラナダからもバスで1時間半以内とアクセスしやすく日帰りで楽しめて、更に旧市街にもビーチにも行きやすい白い村「アルムニェカル」をご紹介します。

グラナダから1時間半以内でリゾートへ!

グラナダから1時間半以内でリゾートへ!
地図を見る

グラナダ県の地中海沿岸はトロピカル海岸と呼ばれていますが、アルムニェカルもサロブレーニャやモトリルなどと並ぶ地中海岸沿いの村の1つで、グラナダ県では一番大きなリゾート地で15以上のビーチがあります。アルムニェカルとはアラビア語で山に囲まれた要塞を意味し、トロピカル海岸の一番西側でマラガ県に接しています。

アルムニェカルはグラナダからわずか1時間〜1時間半ほどで手軽に行けるため、週末や夏場になるとスペイン人に大人気のビーチです。サロブレーニャやモトリルと比べても、海岸沿いのナイトライフも充実しているのも人気の理由。1泊してみるのも良いでしょう。
また夏には毎年ジャズフェスティバルも開催されています。

グラナダのバスターミナルからは1日に何本もALSA社のバスが出ています。

グラナダから1時間半以内でリゾートへ!
地図を見る

アルムニェカルの「白い村」部分にあたる旧市街地とビーチは、バスターミナルのそれぞれ反対側に位置します。旧市街地は斜面になっていますので、高台のサン・ミゲルの古城跡の辺りからは海岸線を見ることができます。

旧市街部「白い村」の醍醐味は、見所を目指して歩くというより路地の雰囲気を楽しむこと。写真の紫の扉の家は旧市街地の路地歩き中に撮った家です。

海岸で中心となるのが海に突き出た白い十字架のあるサン・クリストバルの大岩(ペニョン・デ・サン・クリストバル)で、この大岩の両側に海岸線が広がっています。飲食店やナイトライフが充実しているのはバスターミナルからペニョンの間のカレティージャ・ビーチですが、ビーチ自体を楽しみたければ反対側のサンクリストバル・ビーチもおススメです。週末夜などはペニョン周辺にはアクセサリーや服飾小物の市が出ることも。

海でマッタリする前に旧市街の散策を

海でマッタリする前に旧市街の散策を
地図を見る

バス停を出てまずフアンカルロス1世通を右手方面へ、続いて1筋目フェニシア通を左へ曲がった後、細い上坂道に入り旧市街地へ。エンカルナシオン教会、ヌエバ広場、そして旧市街中心部の市役所広場を目指していきます。この辺りは夜でもバルやレストランに集まる人々で賑わっています。

その後は急な細い坂道を登り、考古学博物館クエバ・デ・シエテ・パラシオスを目指します。日本語で言うと「7つの宮殿の洞窟」はローマ時代の遺跡で、1つの長い丸天井が7つの通路上にあることからきています。高台に上ると細い路地の隙間から見える景色を堪能するのもお忘れなく。

扉の色や植木鉢、植えられた花々などを楽しみながら細い路地を巡りつつサン・ミゲルの古城跡へ。基本的に昔のイスラム時代のお城は町の一番の高台に建っていますので、お城まで行くと後は下ってきます

海でマッタリする前に旧市街の散策を
地図を見る

古城を回り込むように急な坂道を下りると、夏の夜にはコンサートなども催される野外音楽堂にもなるマフエロ公園へ。フェニキア時代の魚の塩漬け工場の遺跡や沢山の彫像を備えた植物園です。夏のジャズフェスティバルでも会場となり、2019年は7月15日〜20日迄です。スペイン人は夜型の為、コンサートというと決まって夜。こちらのフェスティバルも22:30〜で入場料は20ユーロ程度です。

またこのマフエロ公園の付近には水族館や野鳥公園ロロ・セクシーなどもあり、家族連れでも楽しめるようになっています。

海でマッタリする前に旧市街の散策を
地図を見る

ここまで来ると岩山ペニョン・デ・サン・クリストバルはすぐ近く。ペニョン前のアブデルラマン1世広場には週末になると小さな市が出ます。

地中海に張り出した大きな岩山ペニョンはフェニキア時代から存在し、2002年に自然文化財に指定されています。この岩山の階段を登るとぐるりとした絶景が待っています。少し場違いの白い十字架もありますが、この岩山が聖クリストバルという名になった出来事を象徴しています。イスラム教徒がモサラベ(キリスト教徒)からアルムニェカルを奪回しようとした戦いで、モサラベ軍の勇猛な指導者がイスラム教徒に捕えられ、処刑されました。そして死体が朽ち果てるまでここに放置されたのです。ヒーローの悲劇的な死を迎えた場所として後にキリスト教徒が聖地としたことから聖クリストバルという名前となったのです。

岩山に登ると左側からほぼ同じ目の高さにサン・ミゲルの古城、その奥に旧市街と飲食街、地中海をぐるっと回って右側の一番奥にはヨットハーバー、海岸線をぐるっと戻ってきます。

飲食店に近くて便利なのは岩山左側のカレティージャビーチですが、落ち着いた海辺の雰囲気を楽しめるのは岩山の右側サンクリストバルビーチ。

観光後はビーチでマッタリ

観光後はビーチでマッタリ
地図を見る

朝早く着いたなら海辺のカフェで朝ごはんも良いですね。スペインの典型的な朝ごはんはトマトのトーストとカフェオレ(カフェ・コン・レチェ)。トーストにはすりおろされたトマトがのっていますので、そこにお好みでオリーブオイル、塩、胡椒などをかけます。スペインの珈琲は結構濃いのでミルクたっぷり珈琲のマンチャーダでも良いですね。リゾートカフェで朝ご飯もなかなかお洒落ですよ。

観光後はビーチでマッタリ
地図を見る

お腹を満たした後は、ビーチパラソルを借りるもご自身でバスタオルなどを用意するも自由。藁のようなビーチパラソルの下に寝そべってみたければ、パラソルの後ろ側にあるバルやカフェテリアで聞いてみましょう。1人3ユーロ程度です。

グラナダの海の水は地中海と大西洋の水が混ざり合い真夏でもかなり冷たいです。またクラゲなども登場しますので、泳ぎたい方はぶつからないようにご注意を。また夏のバカンスシーズンや週末は込み合います。平日に行けるならその方がゆっくりできるかも。

観光後はビーチでマッタリ
地図を見る

お昼は海辺のバルやレストランも良いですが、ルテ・イ・ヘススLute y Jesusというチェーン店の持ち帰りのできる海鮮や魚などのフライ屋さんがアルムニェカルにはいっぱいあります。ビーチに持ち帰りワイワイしながら海辺のピクニックも楽しいですよ。6ユーロくらいで結構な量が楽しめます。ビーチ沿いならPaseo de San Cristobal通に2軒ありますよ。また飲食店エリアにあるラ・ボデギージャLa Bodeguillaというバルも魚介で有名です。

日曜日は船が出ないことから、月曜日は休みだったり海鮮が楽しめないことも多いので海に行くときはちょっぴり覚えておいても良いですね。

ちょっと足を伸ばしてエラドゥーラとヨットハーバーへ

ちょっと足を伸ばしてエラドゥーラとヨットハーバーへ
地図を見る

アルムニェカルにプラスアルファで楽しむなら、アルムニェカルからエラドゥーラ方面に進んだ所にあるヨットハーバー、マリナ・デル・エステは如何?

小さなヨットハーバーですがビーチとはガラッと雰囲気が変わります。豪華なヨットもあれば昔ながらの小さな漁船も発着する小さな埠頭ですが、ここに来る人たちは海水浴客とはやはり雰囲気が違います。

埠頭の上からピンク色に染まった夕暮れ時のアルムニェカル方面やヨットハーバーの変わり行く色を見ていると、すぐ側なのにより一層異国情緒を掻き立てられるのはヨットハーバーならでは。

ここに来るのはタクシーになってしまいますが興味があれば是非どうぞ。

ちょっと足を伸ばしてエラドゥーラとヨットハーバーへ
地図を見る

アルムニェカルにはいくつもビーチがあり、エラドゥーラもその一つ。エラドゥーラはヨットハーバーの更に先のビーチです。車で来た場合などは、高台から下に降りていく道から見える数々の別荘がちょっとリッチな雰囲気を醸し出しています。

エラドゥーラまではグラナダからバスで来ることもできます。日本の人があまり行かないリゾートに行ってみたい、という方はエラドゥーラもおススメですよ。

アルムニェカルへ行こう!

アルムニェカルへはグラナダからALSA社のバスで行くのが一番。グラナダに戻ってくるなら最終バスはけっこう早いのでご注意を。ビーチでサンセットを見たければいっそのこと一泊してしまいましょう。

バスは往復とも1日8〜9本、所要時間は1時間15分〜2時間。料金は高くても10ユーロでお釣りがきますし、往復まとめて買っておけば復路は少し割引があります。行ったはいいけど帰りが満席でバスに乗れなかったということがないように、予め買っておくことをおススメします。

ツーリスト・インフォメーションはサン・クリストバル・ビーチを少し内陸に入ったところにある黄色とピンクのナハラ邸の中にあります。月曜はお休み、火曜〜日曜の10:00〜14:00と16:30〜19:00です。地図などもらうと良いでしょう。

旧市街はかなり急な坂道ですので歩きやすい靴でどうぞ。またビーチに行くならビーチサンダルもあった方が便利。現地調達も可能です。日差しはとてもきついので、日焼け止めはくれぐれもお忘れなく。

行きたいけど時間がそんなにない、という場合はグラナダ日本語情報センターのタクシーツアーなども利用すると良いでしょう。特にエラドゥーラやヨットハーバーへ行くときは便利です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/06/28−2019/05/20 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -