写真:天草野 黒猫
地図を見る2019年5月16日102才で亡くなった世界的建築家、I・M・ペイ(イオ・ミン・ペイ)氏。パリはルーブル美術館のガラスピラミッドや、日本ではMIHO MUSEUMの設計で知られる建築家です。そんなI・M・ペイ氏最後の作品が、生まれ故郷である江蘇省蘇州の「蘇州博物館」です。
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地図を見る「幾何学の魔術師」と言われたI・M・ペイ氏。1983年建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を受賞。
マサチューセッツ工科大学卒業後、ボストンのストーン&ウェブスター社でエンジンの製図を担当。その後ハーバード大学で建築を再度学び、博士号を取得。経歴からも、幾何学的な要素が身近であったことが伺えます。
そんなI・M・ペイの生まれ故郷が母の祖国、中国江蘇省蘇州。祖国からの依頼を80代でありながら引き受け、89歳の歳に「蘇州博物館」は完成しています。
動画:天草野 黒猫
地図を見る中国古代の絵や書、蘇州周辺の出土品、伝統的文化芸術品を集め、1960年に設立された「蘇州博物館」。2006年I・M・ペイ氏のデザインでリニューアルオープンしました。建物はもちろんの事、重要な中国文化遺産も収蔵されていて見ごたえある博物館。しかも、これほどの施設がなんと入館料無料なのです。
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地図を見る「光こそ建築の成功の鍵」と生前語っていたI・M・ペイ氏。シャープで繊細。やわらかな光を巧みに取り入れた大胆なデザインはやすらぎも与えてくれます。美しいエントランスや中庭だけでなく、それらをつなぐ天井や階段なども必見。
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地図を見る柔らかな自然光を取り込む窓も重要な要素です。窓の外には竹や、植物が配置されていて絵画のような役割を果たしています。
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地図を見る展示面積26,500平方メートル。18,000を超える美術品を収蔵している「蘇州博物館」。中でも1級品が222件もあります。蘇州独特の両面刺繍の傑作や、象牙の超絶技巧品など伝統的な作品は、他にはない美しさです。
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地図を見る皇帝独特の図柄と金糸などを利用して作られている、皇帝服なども展示されています。刺繍の細やかさ、表現の豊かさ。「蘇州博物館」では、そういった細かな部分をかなり間近に見ることができます。
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地図を見る2400年前の春秋時代、呉国の王・闔閭(こうりょ)の墓、東洋のピサの斜塔と呼ばれる虎丘。その虎丘の瑞光寺塔などで発見された宝物も展示されています。銀杏木彩絵四天王像内(宋代)、真珠舎利宝鐘(北宋)。長い中国の歴史を物語る、貴重な美術品です。
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地図を見る美しい中庭は、中国の神仙思想にも通じる園林(えんりん)の要素がベースとなっています。園林は、池・石・木・橋・亭を組み合わせ桃源郷を表現した庭園作り。日本の浄土庭園にも通じるところがあります。
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地図を見る中庭の渡り廊下から見る博物館の建物は「幾何学の魔術師」ならではの佇まい。古典的園林の要素、水亭もI・M・ペイ氏が手掛けるとモダンな要素が加わります。しかし、モダンだけではない古典の良さも十分に引き出す作り。見飽きません。
写真:天草野 黒猫
地図を見る中庭から続きで「忠王府」も見学できます。清の時代に勃発した太平天国の乱。指導者のひとり李秀成が1859年に建立し、乱の拠点となった場所です。この施設も見所がいっぱいです。
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地図を見る「蘇州博物館」はミュージアムショップも充実しています。中国的要素が上品にあしらわれたものが多く、お土産にぴったり!自分用にも購入したくなる、そんな洗練された商品が多いミュージアムショップ。時間配分をお忘れなく。
住所:姑蘇区東北街204号
電話番号:+86-512-6757 5666
開館時間:9:00〜17:00(最終入場時間16:00)
定休日:月曜日(国の祭日を除く)
アクセス:地下鉄4号線「北寺塔」下車徒歩10分程
バス 游1、游2 游5 202 309路 蘇州博物館(拙政園/獅子林)下車
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:江蘇観光(日本)ピーアールセンター
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(2024/3/29更新)
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