静岡の森に息づくジブリ!丸子「大鈩不動尊」の幻想光景が美しい

静岡の森に息づくジブリ!丸子「大鈩不動尊」の幻想光景が美しい

更新日:2019/06/02 15:28

安藤 美紀のプロフィール写真 安藤 美紀 おこもり温泉宿探求家、おいしいもの探検家
日本には「ジブリっぽいスポット」がいくつもありますが、今回ご紹介するのは、知る人ぞ知るジブリスポット。
JR静岡駅からわずか30分。静岡市駿河区丸子大鈩の「大鈩不動尊(おおだたらふどうそん)」は、岩場にかかる滝と3つのお堂、反り立つような岸壁に囲まれている神秘的なお不動さん。毎月28日は縁日とあって参拝客が集まるものの、それ以外の日は人が少ない穴場です。歩いてみれば、異世界の入り口があちこちに!

「大鈩不動尊」へのアクセス方法、駐車場は?

「大鈩不動尊」へのアクセス方法、駐車場は?

写真:安藤 美紀

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静岡市を流れる安倍川の西側。「大鈩不動尊」は、とろろ汁で知られる丸子の奥地にある天柱山(標高約320m)山中のパワースポットです。

深い緑の森、しんとした空気、滝の流れ落ちる音…。そこは、現実から切り離された静寂の空間。ジブリ映画「もののけ姫に出てきそう!」と、SNSで密かに話題となっています。

「大鈩不動尊」へのアクセス方法、駐車場は?

写真:安藤 美紀

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アクセスは、静岡駅から車で約20分。安倍川を越え、自動車の往来がはげしい国道1号線の「二軒家」交差点を右折します。さらに、山が迫る沢沿いの道を北上すること約10分。茶畑や水田、「世界一大きいたい焼き屋」を通り抜け、奥まったところに「大鈩不動尊」はあります。

このパワースポットはカーナビの設定に要注意。というのも、住所が「静岡市駿河区丸子大鈩」までしか明記されておらず、番地は不明。困ったときは、「大鈩不動尊」より2kmほど手前にある「誓願寺(せいがんじ)」を目的地にするといいでしょう。

「大鈩不動尊」へのアクセス方法、駐車場は?

写真:安藤 美紀

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参拝者用の無料駐車場(7台分)はトイレのすぐ横。その先は車両通行止めになっているので、車はここに停めて歩きましょう。

ただし、月に1度の縁日(毎月28日)の日は屋台がずらっと並ぶため、駐車場は利用できません。そのときは、先程の「誓願寺」に一旦駐車してください。「誓願寺」から「大鈩不動尊」までは、歩くと約30分ほどです。

無数のお地蔵さんに十六羅漢も…ミステリアスな境内

無数のお地蔵さんに十六羅漢も…ミステリアスな境内

写真:安藤 美紀

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さあ、いよいよ「大鈩不動尊」へ。駐車場からわずか1分ほどの距離なのに、雰囲気ががらりと一変!緑の苔に覆われた別世界が現れます。

橋の下を流れるのは、一級河川・丸子川上流。丸子地区の中心を流れるこの川は“名水”としても知られ、6月から8月頃までは天然鮎の姿も見られます。

無数のお地蔵さんに十六羅漢も…ミステリアスな境内

写真:安藤 美紀

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「大鈩不動尊」に来たら、迫るような岩壁に安置された「十六羅漢」にも注目しましょう。

髪を剃り、僧侶の姿をした十六人の羅漢は、それぞれ違う場所に点在しており、参拝者を見守るように置かれています。風化で輪郭が崩れているものもありますが、それがまた味わい深い!「十六羅漢」は目線より高い位置にあるので、岩肌を見上げてチェックしてくださいね。

無数のお地蔵さんに十六羅漢も…ミステリアスな境内

写真:安藤 美紀

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そして、200体位上のお地蔵さんが周囲にひしめいているのも、「大鈩不動尊」人気の理由です。深い山にお地蔵さんの赤い帽子が映え、ミステリアスな雰囲気を醸し出しています。

不思議な言い伝えをもつ「お不動産の水」

不思議な言い伝えをもつ「お不動産の水」

写真:安藤 美紀

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天柱山から湧き出す清水は「大鈩不動尊」の場所で滝となり、高さ2mほどの場所からしぶきを上げて流れ落ちます。小ぶりですが、ドドドッーという音が響き渡り、大迫力!

滝に近づけば、体感温度が一気に下がります。ひやっと一瞬で涼めるので、夏のデートスポットにもおすすめですよ。

不思議な言い伝えをもつ「お不動産の水」

写真:安藤 美紀

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岩場の一角には水を汲める場所もあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

近くに柄杓がおいてあり、誰でも自由にお水が汲めるようになっています。このお水は「お不動さんの水」と呼ばれ、滝の水を肌につけたり、飲めば“イボがとれる”という言い伝えも。お肌に悩みがある方は、ペットボトル持参で訪れてみてはいかがでしょうか。

ただし、家で飲むときは、加熱してから飲んでくださいね。

「大鈩不動尊」で巡りたい3つのお堂

「大鈩不動尊」で巡りたい3つのお堂

写真:安藤 美紀

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マイナスイオンをたっぷり浴びたら、石段をのぼって、お堂へ向かいましょう。

境内には3つお堂があり、ご利益たっぷりの散策ができます。岩場に近い一番大きなお堂は、お不動さんを安置している不動明王堂。ご利益は災難除けです。そして、不動明王堂の向かいにあるのが、山の守り神・烏天狗が祀られたお堂です。

不動明王堂は縁日に合わせて御開帳されるので、この日に合わせて参拝するのもおすすめですよ。

「大鈩不動尊」で巡りたい3つのお堂

写真:安藤 美紀

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続いて道を渡り、3つ目のお堂へいきましょう。

そこには、武田信玄の守り本尊と言われる愛宕山権現が祀られています。ご利益は、防火や立身出世など。戦国時代、武田信玄が丸子城を整備したときに作られたと言われています。

「大鈩不動尊」で巡りたい3つのお堂

写真:安藤 美紀

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一般的な絵馬は版画が中心ですが、「大鈩不動尊」の絵馬は全国的にも珍しい肉筆のもの。絵馬とお線香を販売している丸子在住の徳山さんが、白ボール紙に十二支を描いています。

いつもは「大鈩不動尊」より1kmほど下ったお店で無人販売していますが、縁日になると徳山さん自らお店で販売(1枚100円)。自分の干支を選ぶのもよし、今年の干支を選ぶのもよし。枚数制限はありませんので、好きなだけお楽しみください。手描きのかわいいイラストに癒やされますよ。

覚えておきたい「大鈩不動尊」にまつわるアレコレ

覚えておきたい「大鈩不動尊」にまつわるアレコレ

写真:安藤 美紀

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縁日の日以外、「大鈩不動尊」は無人状態。境内を探しても御朱印をもらえる場所はありません。

御朱印をいただく場合は、朝8時〜夕方4時頃の間で「誓願寺」の寺務所へ行きましょう。書き置きにはなりますが、代わりに御朱印をもらえます(初穂料300円)。

「誓願寺」は、武田信玄が戦で焼失した際に再興したと言われる由緒あるお寺。山門の基礎部分は、鎌倉時代のまま残されているんですよ。ぜひ「大鈩不動尊」と一緒に参拝して、Wでパワーチャージしましょう。

覚えておきたい「大鈩不動尊」にまつわるアレコレ

写真:安藤 美紀

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このまま参拝を終わらせ、帰るのはもったいない!「大鈩不動尊」から50mほど下った場所にあるお洒落カフェ「ハシムコウ」で、一息つきましょう。こちらは、2019年5月24日オープンした1軒屋のカフェ。朝9時からオープンしていて、モーニングも味わえます。

日本の紅茶発祥の地は、ここ丸子。「ハシムコウ」では、国産紅茶の名を全国に広めた「村松 二六」さんに紅茶の淹れ方を伝授してもらい、丸子の紅茶を提供しています。小鳥のさえずりを聞きながらいただく丸子の紅茶は、一味違いますよ!

覚えておきたい「大鈩不動尊」にまつわるアレコレ

写真:安藤 美紀

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王道の観光スポットではなく、まだまだ知名度が低い穴場をお探しの方は、丸子の「大鈩不動尊」へ!東海道五十三次の宿場町・丸子には、江戸時代の浮世絵に出てくるとろろ汁の「丁子屋」をはじめとして、武田信玄や今川義元を偲ぶ史跡が数多くあります。カメラ片手にゆったりまったり過ごせますよ。

大鈩不動尊の基本情報

住所:静岡県静岡市駿河区丸子大鈩
電話番号:054-251-5880(するが企画観光局)、誓願寺(054-259-8611)
アクセス:JR静岡駅北口7番バス乗り場、中部国際線で約30分。「二軒家大鈩不動尊入り口」下車。そこから徒歩約30分

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/28 訪問

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