ウズベキスタンの英雄・ティムールの故郷「シャフリサブス」は世界遺産

ウズベキスタンの英雄・ティムールの故郷「シャフリサブス」は世界遺産

更新日:2019/06/18 02:15

大山 平助のプロフィール写真 大山 平助
14世紀に中央アジアから西アジア一帯を征服したティムール。彼が生まれたのは帝国の都であるサマルカンドではなく、かつてキシュと呼ばれた街の近く。帝国の全盛期にはサマルカンドと同じように美しい建築物が作られました。

シャフリサブスと名前は変わったものの、かつての栄光を感じさせる魅力的な街です。ここでは代表的なスポットをいくつかご紹介。

サマルカンドから日帰りでも行けるシャフリサブス

サマルカンドから日帰りでも行けるシャフリサブス

写真:大山 平助

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ウズベキスタン旅行のハイライトである古都サマルカンド。街から南へ約80kmの位置にあるシャフリサブスはティムール朝の始祖ティムールの故郷として知られ、2000年には「シャフリサブス歴史地区」としてユネスコの世界遺産にも登録されました。

ティムールは首都サマルカンドに征服した先の学者や職人を住まわせましたが、シャフリサブスも同様に多くの人々を移住させ、徐々に発展させていきました。街には学校や貯水槽などが作られ、ティムールも首都とすることを検討するほどの規模となります。

ティムールの夏の宮殿だったアクサライ

ティムールの夏の宮殿だったアクサライ

写真:大山 平助

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現在では塔が2つ残るだけですが、街のシンボル的存在でもあるアクサライ。「白い宮殿」という意味で、ティムールの建築物の中でも最も優美で巨大だったといわれます。1380年に建設が開始され、完成までには25年もかかりました。

ティムールの夏の宮殿だったアクサライ

写真:大山 平助

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現存する塔は38mではありますが、当時は50mを超える高さを誇り、屋上にはプールがあったともされています。塔の一部には今も幾何学模様のタイルが残っており、当時の繁栄を感じさせますね。

ちなみに、塔の左には「スルタンはアラーの影である」、右には「スルタンは影である」と書かれており、「アラー」という文字が抜けてしまったため、ティムールは激怒して職人を門の上から投げ落としたという伝説も残ります。

ティムールの夏の宮殿だったアクサライ

写真:大山 平助

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アクサライの跡地にあるのは塔2つだけで少し寂しいですが、今はティムール像が置かれ、花々が咲き誇る庭園として整備されました。あと、塔の下にはお土産の露店も並ぶこともあります。

<基本情報>
住所:Shahrisabz
アクセス:鉄道駅から車で10分程度

ティムールのもう1つの墓

ティムールのもう1つの墓

写真:大山 平助

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アクサライがシャフリサブスの最大の見どころではありますが、もう1つの見どころが「ティムールの墓」。ティムールが眠るのはサマルカンドのグーリ・アミール廟ではあるのですが、彼自身がこの地で埋葬してほしいと望んだものの、ティムールが死亡した1405年にはシャフリサブスへの道が雪で閉ざされたため、石棺にはティムールが埋葬されることはなかったと伝わっています。

<基本情報>
住所:Shahrisabz
アクセス:鉄道駅から車で15分程度

ティムールのもう1つの墓

写真:大山 平助

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ティムールの墓があるエリアはドルッサオダット建築群と呼ばれており、ティムールの王子ジャハンギールが眠る霊廟もあります。ジャハンギールはティムールの長男か次男と考えれており、後継者として期待されたものの、ティムールよりも先に亡くなりました。内部には棺もあります。

ドルッティロヴァット建築群

ドルッティロヴァット建築群

写真:大山 平助

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ドルッサオダット建築群の向かいにあるのが、ドルッティロヴァット建築群。最も美しいドームがあるのは、ティムールの四男であるシャー・ルフを偲ぶために作られた「コク・グンバス・モスク」。現在もモスクとして使用されており、内部の装飾はよく見られるタイル貼りではなく、フレスコで描かれているのが特徴です。

ドルッティロヴァット建築群

写真:大山 平助

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その近くには、2つの霊廟が併設。写真のグンバズィ・サイーダン廟には墓石は触れると病気を治すと信じされています。もう1つのシャムスッディン・クラル廟はティムールとその父が師事したとされるスーディー(神秘主義者)のお墓。

<基本情報>
住所:Shahrisabz
アクセス:鉄道駅から車で15分程度

ティムールの故郷はサマルカンドからも近い!

シャフリサブスには、ティムールの故郷には彼と親族にまつわるスポットが今も多く残っています。サマルカンドからバスで乗り継いで行くこともできますが、ホテルなどでも日帰りツアーが催行されているのでこちらを利用するのがおすすめ。

歴史地区は公園として綺麗に整備され、カフェやお土産屋も並び、雰囲気のあるホテルまで用意されています。のんびりと1泊して過ごすこともできますよ。

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/03 訪問

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