ひたすら海岸に沿って伸びる大通りプロムナード・デ・ザングレの総距離は7kmにもなります。「イギリス人の遊歩道」とも呼ばれており、18世紀中頃以降イギリス人富裕層の避寒地として親しまれ、彼らの発案、出資金により整備されたためにこの名が付きました。
ここまで人を引き付ける理由の一つには、空港から城址公園前までの美しい形を描く湾でしょう。昔から人々の心をつかむ太陽に恵まれたこの青い海岸は「天使の湾」「紺碧海岸」「太陽の散歩道」「リビエラの女王」と、数々の優雅な呼称で表現されています。
プロムナード・デ・ザングレ沿いに邸宅が建ち始めたのは18世紀末で、ホテルやカジノは19世紀中頃から20世紀初頭にかけて建てられました。今やネグレスコなどの高級ホテルやカジノ、カフェやレストランが軒を連ねるという華やかな外観を眺められる遊歩道となっています。
地元の人たちには「ラ・プロム」との愛称で言われるプロムナード・デ・ザングレ。ジョギングやサイクリング、スケボー、インラインスケートなどを楽しむ市民や観光客でいつも賑わっています。海沿いが車や人が移動するだけの道ではなく、ここが万人の空間としての「遊歩道」であることがわかります。
プロムナード・デ・ザングレの特徴は、砂浜ではなく小石の海岸であることでしょう。これは現在一部埋め立てられていますが、ニースを横断するパイヨン川を石でせき止められることのないように、除去する砂利を選別洗浄して、それをビーチに敷き詰めているからです。
裸足で歩くと非常に痛いですが、これに慣れると砂が濡れた水着にまとわりつくことも、靴の中に入ってしまうこともないので楽なのです。
1年の内300日は快晴と言われるニース。その海と空の青さに負けないこのイスに座ってゆっくりと海や夕日を眺めてみるのも良いですね。このイスの青は地中海の海と空の象徴だそうです。
空港方面を背にしてプロムナード・デ・ザングレを進むと、旧市街エリア奥に丘があります。その城址公園の丘の展望台に登ると、ガイドブックなどによくある景観が広がっています。
展望台へは3、4通りの登る道があります。海沿いを歩いてから或いはマルシェを覗いてから城址公園を目指す場合には、一番道がわかりやすい、海を見ながら登って行ける階段がお勧め。階段がつらい場合には、そこの階段の左下に無料のエレベーターもあり、城址公園南側に着きます。
写真を撮るだけなら丘の中腹にある展望エリアでも十分ですが、階段でさらに上まで行けば公園があり、空港の向こう側や周囲の山までの展望、逆方面の港の景色も見られます。港には地中海クルーズ船や、コルシカ島行きの船などが泊まっていることもあります。
かつてはここに城塞がありましたが、18世紀初頭にルイ14世軍の進軍によりフランス人の手で破壊されてしまいます。城址公園内には今でもかすかにその痕跡が残っており、時代を経て現在は市民の憩いの場となっています。
観光客にとっても地元の人たちにとっても憩いの場であるプロムナード・デ・ザングレと城址公園からの景色。時間がなくてもここを訪れるだけで南仏ニースの良さを実感できるはずです。余裕があればぜひ、プロムナード・デ・ザングレ沿いのカフェやレストランで一息してみてくださいね。
住所:Promenade des Anglais, 06000 Nice,France
アクセス:52,59,94番バス コングレ下車すぐ
2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/10更新)
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