北海道本土から最も遠い天売島は羽幌港から西北西へ約28kmの場所にある、絶滅危惧種のオロロン鳥やウトウが生息する一周約12kmの島。天売港から時計回りに進むと島の西端に現れるのが「赤岩展望台(写真)」。展望台から下を眺めるとまっすぐ上に向かった突き出した赤岩が現れます。
赤岩展望台周辺には地面に無数にボコボコした穴が広がっています。これは実はウトウの巣穴。ウトウの繁殖期は5〜7月で、巣穴で子育てします。夕方には多くのウトウの親が餌をくわえて戻り、穴の中で待つヒナに与えます。繁殖期の夕方にウトウを見に行くツアーが実施されることもあり、ツアーは天売島に宿泊する旅行者しか体験出来ません。
なお鳴き声がオロローンと聞こえるためにオロロン鳥といわれるウミガラスは地元のシンボルですが、天売島に飛来するのは約60羽くらいです。
<赤岩展望台の基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町天売
アクセス:天売港から車で約20分
赤岩展望台から更に北へ進むと、海鳥を観察するために小屋が置かれた「海鳥観察舎」が現れます。荒々しい岩肌が迫っている絶景ポイント。観察舎には無料の望遠鏡があって利用可能です。
<海鳥観察舎の基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町天売
アクセス:天売港から車で約20分
天売島の土産店はターミナル付近と島南部にあります。おすすめは川口商店。天売島で採れた海藻、昆布、岩のり、わかめ、ふのりが多いのですが、おすすめは天売島で採れたタコを干物にした「ひっぱりだこ頭」「ひっぱりだこ足」(写真)。タコを引っ張るように干して作った物で、多く売れる事を願って名付けられました。
天売島土産で水産物以外を求める旅行者に人気の土産が、「天売島銘菓 おろろんせんべい(写真)」。オロロン鳥の姿が刻まれた天売島らしさを感じる菓子です。
<川口商店・フェリーターミナル売店の基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町天売弁天
電話番号:01648-3-5321(本店・羽幌町大字天売和浦86)
営業時間:8:30〜最終便出港まで
営業は4月末〜9月末ですが、5月は一部不定休あり。
天売フェリーターミナルにはフェリー窓口の他、夏季は観光案内所(4月末〜8月)や島を1周する漁船クルーズの窓口(5月〜9月)も設けられています。ターミナル内にはコインロッカーがあり、少ない荷物で観光したい旅行者に便利。またターミナル周辺には夏季限定でレンタサイクル、レンタカー、土産店が営業します。
<天売フェリーターミナルの基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町天売弁天
電話番号:01648-3-5211
営業時間:4月〜9月は7:30〜最終便出港まで
10月〜3月は午前中のみの営業。
焼尻島は天売島よりも北海道本土に近い、めん羊(写真)が有名な一周約12kmの島です。めん羊はサフォークという、顔と四又が黒い羊。海に囲まれ、塩分やミネラルが豊富に含まれている牧草を食べて育ち、島にはストレスの原因となる天敵がいないため最高級の羊肉となります。焼尻島のラム肉はほとんどが国内の高級フレンチレストランに出荷され、島民でも滅多に食べられないですが、夏開催の「焼尻めん羊まつり」では食べることが可能。
焼尻フェリーターミナルには「天の贈り物 オンコの島」と大きく屋根に描かれています。オンコとは北海道の方言で日本の広い範囲に生えているイチイのこと。オンコは北海道本土で大きいものは15m以上になることもありますが、焼尻島のオンコの多くは高さ1m位しかありません。
海からの風が強く、冬は雪の重みがかかるため、高くならず、地に這うように成長する木が現れます。中でも写真の樹齢200年とされるオンコの木5本で構成する「水松の荘」は人が入ることが出来、まるでテントのようです。
フェリーターミナルから歩いて10分位の場所に、焼尻郷土館(写真)があります。1900年に建てられた旧家(小納家)の2階建ての建物で、住宅だけでなく、店舗、郵便局、電信局も併設されていました。これまでの建築様式に洋風を合わせた造りです。
<焼尻郷土館の基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町大字焼尻字東浜183番地
電話番号:01648-2-3392(5月〜9月)
*閉館期間中は0164-62-1178(羽幌町社会教育課)
開館時間:9:00〜16:00
焼尻島の土産店はフェリーターミナル近くにあり、中でもおすすめ店は「島の母さん直売所」。季節限定のおすすめ土産は「ぎんなん草(写真)」。主に北海道日本海側の海岸で冬しか採取出来ない海藻で、多くは夏本番前に売れてしまいます。ミネラル、食物繊維が豊富なので、ぜひ味噌汁などに入れて味わいたい逸品です。
「島の母さん直売所」でもう一つ目を引く土産が写真の磯海苔。焼尻で採れた岩海苔を加工して作った海苔で、おにぎりなどに最適。一般的な海苔との違いを是非味わってほしい逸品です。
<島の母さん直売所の基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町焼尻東浜
電話番号:01648-2-3411
営業時間:8:30〜14:00(状況によっては早く終了する場合有)
営業はゴールデンウィークと6月中旬〜8月末まで
焼尻フェリーターミナルにはフェリー窓口のほか、観光案内所(4月末〜8月)、観光ハイヤー(ゴールデンウィーク〜9月末)の窓口も設置されます。こちらもターミナルにコインロッカーがあり、周辺には夏季限定でレンタサイクル、土産店が営業します。
<焼尻フェリーターミナルの基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町焼尻東浜
電話番号:01648-2-3111
営業時間:4月〜9月は7:30〜最終便出港まで
10月〜3月は午前中のみの営業
羽幌沿海フェリーは空港がない天売島、焼尻島と北海道本土を結ぶ唯一の交通手段です。高速旅客船「さんらいなあ2(写真)」とフェリー「おろろん2」が運航中。フェリーはほぼ1年中の運航ですが、高速旅客船は4月から8月までです。高速旅客船には本社が羽幌町の沿岸バスのアニメキャラクター「観音崎らいな」が描かれています。
フェリー「おろろん2(写真)」には人だけでなく、車両、バイク、自転車、ペット(ゲージに入れる必要有)も乗船できます。
羽幌港フェリーターミナルは、国道232号の最寄交差点から約1km海側へ進んだ場所にあります。またターミナル内には「浜のかあちゃん食堂」があり、日本一の漁獲量を誇る新鮮な甘えびは絶品です。はぼろ甘えびを使用した人気メニューが「はぼろ産甘えび丼(写真)」。
またうにの漁獲があった日はうに丼がメニューに加わりますし、定食、ラーメン、そば、うどんもあります。
<羽幌港フェリーターミナルの基本情報>
住所:北海道苫前郡羽幌町港町1丁目51
電話番号:0164-62-1774
アクセス:
札幌より道央自動車道利用で約3時間。
札幌駅前より沿岸バス・特急はぼろ号で沿岸バス本社ターミナルまで約3時間10分。更に本社ターミナルから羽幌港連絡バスで約10分。
営業時間は船のダイヤで変更されます。営業終了は最終便到着後。
浜の母ちゃん食堂の営業時間は8:00〜14:00で、ゴールデンウイークから8月末までの営業。不定休なので利用前に確認してください。
天売島、焼尻島は自然や見どころいっぱいの北海道羽幌町の名所です。また天売、焼尻、羽幌のターミナルや周辺には旅行者が立ち寄りたい店が夏に揃い、おいしい土産や食事が待っています。自然の名所・天売島、焼尻島へ、羽幌沿海フェリーで出かけてみませんか。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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