まずはアクセス方法から!
交通の便が悪く“陸の孤島”とよばれるマテーラがあるバジリカータ州には空港がありません。最寄りの空港はお隣りプーリア州のバーリ空港です。空港からはPugliairbus社がマテーラ行きのバスを毎日運行。所要時間は1時間15分。バーリ空港には到着階に観光案内所が設置されているので活用しましょう。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る飛行機を利用する以外にイタリア国内の都市とマテーラを結ぶ長距離バスも便利です。ローマやミラノの主要都市はもちろん、数多くの国内都市と近隣諸国までをも網羅。マテーラへ乗り入れている主なバス会社はMalinobus社とFlixbus社です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る電車を利用する場合やプーリア州を観光してからマテーラへ移動する場合は、バーリ中央駅から私鉄アップロ・ルカーネ線に乗って1時間40分です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るマテーラは1993年にユネスコの世界文化遺産に認定され、“サッシ”とよばれる凝灰岩を掘って作られた洞窟を利用した住居が有名です。旧石器時代から2000年以上にわたって人が住み続け、傾斜地にびっしりと住居が建ち並ぶその姿は独特の景観を生み出しています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る2019年にマテーラが選ばれた欧州文化首都とは、「真のヨーロッパ統合には文化の相互理解が不可欠である」という理念のもとEU(欧州連合)が指定した加盟国の都市で一年間にわたり集中的に文化行事を展開する事業です。1985年にアテネを最初の都市としてはじまり、イタリアではフィレンツェ、ボローニャ、ジェノヴァに続き4都市目となります。マテーラでは12月20日までヨーロッパ各国の運営者や芸術家が集まり数多くのイベントが開催されます。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るEUの文化交流をテーマにしたマテーラの2019年。さっそくスペイン人芸術家サルヴァドール・ダリの巨大な作品が登場しています!広場や渓谷を臨む絶景スポットに戦略的に配置されたインパクトのある彫刻は「脚長の象」「踊るピアノ」「溶けた時計」の3つ。散策の途中に見つけたら忘れずにシャッターを押してください。2019年限定の街並みです!
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るマテーラの見所はいくつもありますが、まずは3つの展望台へ。ヴィットリオ・ヴェネト広場からはバリサーノ地区と大聖堂(写真)、大聖堂前の広場からはバリサーノ地区の街並み、ジョヴァンニ・パスコリ広場からはバリサーノとカヴェオーソの2つの地区と大聖堂を眺めることができます。どこも絶景ポイント!写真好きでなくても感動する景色が目の前に広がります。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る続いては、岩窟教会群です。岩窟教会は峡谷の岸壁やサッシの凝灰岩の塊を掘り抜いた洞窟の中にある教会で、キリスト教徒迫害から逃れた修道僧が8〜12世紀に作ったものです。中では当時のフレスコ画を見ることができます。
岩山に造られた2つの接合した教会「マドンナ・ディ・イドリス教会」を含め当時の様子を今に残す岩窟教会がカヴェオーソとバリサーノの2つのサッシ地区に点在しています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る最後は13年間に及ぶ修復を終えて2016年から一般公開されている大聖堂。1230年頃〜1270年にかけて建造され、カヴェオーソとバリサーノの2つのサッシ地区から見えるよう中間の丘の上に建っています。外観は建造当時のプーリア・ロマネスク様式を維持し、内部は豪華なバロック様式へと変化。ここにはマテーラの守護聖人ブルーナの聖母が奉られています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るまずは、夜空の下で楽しむ野外オペラ!イタリア三大歌劇場のひとつであるナポリのサン・カルロ劇場協力の下、7月31日から8月3日まで「カヴァレリア・ルスティカーナ」が上演されます。場所は壮大な渓谷を臨むサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会前の広場。サッシの夜景も手伝って幻想的なショータイムになることでしょう。
周辺を小麦畑に囲まれたマテーラの街には自慢のご当地パンがあります。そのパンをテーマに10月12日から9日間にわたって「パンの大地」と名付けられた総合的なイベントが開催されます。作品展、参加型のパン教室、パンと食物をテーマにしたショー、パンの原材料からインスピレーションされた音楽コンサートと、パンから広がる多様性が興味をそそります。
そして、クリスマスの時期には12月7日にサン・ピエトロ・バリサーノ教会で開かれる無料のクリスマスコンサートがオススメ!この教会は12〜13世紀に建てられたマテーラ市内で最大規模の岩窟教会で、鮮やかなフレスコ画が残されています。神秘的な空間で聴くコーラス隊の美声がロマンチックなひとときを演出してくれますね。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るマテーラを代表する名物のパンは、質の高いデュラム小麦(硬質小麦)と水と塩と天然酵母だけを原料に大昔からの製造方法を守る伝統の味。EUから地理的環境や風土に由来する優れた特質を評価され、IGP(保護地理的表示)認定を受けています。“コルネット”(クロワッサンの意味)とよばれる面白い形で重さは最低1キロ。外はカリッ、中はモッチモチの食感。マテーラのレストランではどこでもこのパンを食べることができます。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る続いては、マテーラ料理によく登場する名脇役「ペペローネ・クルスコ」。赤パプリカを乾燥させ油で揚げたものです。マテーラがあるバジリカータ州とお隣りのカラブリア州で食されます。パスタ料理やメインディッシュの仕上げに添えられ、カリッっとした食感が命。土産物屋やスーパーで買うことができ、長期保存ができるので日本へのお持ち帰りも可能です!
最後はマテーラのあるバジリカータ州で育った黒豚のソーセージ。メニューには「サルシッチャ・ペッツェンテ」(貧乏人のソーセージの意味)と書かれています。もともとは豚を解体する際、最後に残った一番脂身が多い肉で作ったソーセージを指します。最近では州特産の黒豚を利用して作られ、人気のメインディッシュとなっています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る南イタリアを代表する観光地のひとつになったマテーラ。訪れるなら2019年が狙い目です!夏からクリスマスシーズンにかけてイベントもさらに白熱します。イベントごとの開催日程と場所は巻末の関連MEMO「2019年マテーライベント公式HP(英語)」で確認してください。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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