写真:乾口 達司
地図を見る「郡山金魚資料館(こおりやまきんぎょしりょうかん)」は奈良県大和郡山市にある金魚専門の資料館。金魚の養殖と出荷を手掛ける「有限会社やまと錦魚園」の敷地の一角にあります。
大和郡山市と金魚とのかかわりは江戸時代にまでさかのぼります。新たに大和郡山の藩主となった柳澤氏が、国替わりに際して、甲斐国(現在の山梨県)から金魚を伝えたとされます。以来、金魚の養殖は大和郡山の産業の一つとして定着し、いまでは全国でも指折りの出荷量を誇る、金魚の一大養殖地となっています。
郡山金魚資料館の創立者は、嶋田正治。嶋田は、生前、みずからの経営する養殖場を無料開放し、見学に訪れるものに金魚の魅力を説いてまわっていました。嶋田は金魚の一大養殖地である大和郡山市に金魚の資料館がないことを憂い、敷地の一角に資料館を建設。約100坪の養魚池を埋め立て、1982年、郡山金魚資料館をオープンさせました。こういった先人の強い思いのもと、現在の郡山金魚資料館があるわけです。
写真:乾口 達司
地図を見る館内には、嶋田や嶋田と親交のあった学者たちが蒐集した金魚にちなんだ資料がたくさん展示されています。それは江戸時代に書かれた金魚の飼育指南書から錦絵、さらには玩具類にまでおよび、まさに金魚づくし!その豊富さに圧倒される方も多いことでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見るとりわけ珍しいのは、金魚の形をしたこちらの凧。金魚が大空を舞う様子は何ともシュールですよね。
写真:乾口 達司
地図を見るホルマリン漬けの金魚は、江戸時代、当地の藩主であった柳澤氏が飼育していた金魚であるとのこと。藩主みずからが金魚を飼育していたという点からも、大和郡山市が金魚と切っても切れない関係にあることがわかりますね。
写真:乾口 達司
地図を見る資料館をぐるりととりかこむようにして、水槽も並べられています。もちろん、水槽の主は金魚です。
写真:乾口 達司
地図を見る写真は水槽の一つに飼育されている金魚。こういった珍しい品種もたくさん泳いでいますよ。
写真:乾口 達司
地図を見る資料館は金魚の養殖池のなかに立っています。養殖池にはさまざまな金魚が飼育されていますが、養殖池を見てまわることもできるため、ぜひぐるりとめぐってみましょう。
ただし、通路は狭い箇所もあるため、足元に注意し、誤って養殖池に落ちないようにお気をつけください。
写真:乾口 達司
地図を見る養殖池には、ご覧のとおり、たくさんの金魚が泳いでいます。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらには、養殖池で飼育されている金魚よりもランクの高い金魚が展示されています。もちろん、その場で買い求めることもできますよ。
写真:乾口 達司
地図を見る資料館の近くには「金魚観音」と呼ばれる大きな観音菩薩もまつられています。金魚の観音さまとは、さすがは金魚の街・大和郡山だけありますね。
写真:乾口 達司
地図を見るもう一つ、驚かされるのは、こちらの自動販売機。こちらの自動販売機では、飲料やタバコではなく、金魚が販売されているのです。「新鮮な朝取り金魚」の文言がユーモラスですが、日本広しといえど、金魚の自動販売機など、大和郡山市以外では滅多にお目にかかれませんよ。
郡山金魚資料館がいかに特異な資料館であるか、おわかりいただけたでしょうか。近くには駐車場もあるため、お車での来訪も可能。郡山金魚資料館で金魚の魅力とその文化史を学んでみてください。
住所:奈良県大和郡山市新木町107
電話番号:0743-52-3418
開館時間:午前10時〜午後5時
定休日:月曜日
入園料:なし
2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/11更新)
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