独特の集落景観とともに!五島列島の見応えあるカトリック教会4選

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独特の集落景観とともに!五島列島の見応えあるカトリック教会4選

独特の集落景観とともに!五島列島の見応えあるカトリック教会4選

更新日:2019/07/16 17:28

土庄 雄平のプロフィール写真 土庄 雄平 アウトドアライター、小豆島サイクリングガイド、自転車旅フォトグラファー

五島列島に現存する50以上の「教会堂」。それらは江戸時代から300年にもわたる厳しい弾圧を耐え抜き、五島列島で華開いた日本キリシタン文化を象徴する歴史建築と言えるでしょう。教会堂の随所には、ヨーロッパ建築を基礎としながら、日本らしい工夫が織り込まれ、その外観は十人十色。周囲の自然や町と結び付き、唯一無二の風景を魅せるのもポイントです。世界遺産を含めて、数多の趣ある教会の中から4つ厳選してご紹介!

集落景観ごとが歴史!「頭ヶ島天主堂」で辿るキリシタンの軌跡

集落景観ごとが歴史!「頭ヶ島天主堂」で辿るキリシタンの軌跡

写真:土庄 雄平

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幕末まで無人島だった上五島・中通島北部の孤島「頭ヶ島」。明治時代初めに迫害を逃れて潜伏キリシタンが移住したことで集落が営まれ始めます。そして、彼らがカトリックに復帰して営んだ教会こそ、世界遺産の「頭ヶ島天主堂」です。

集落景観ごとが歴史!「頭ヶ島天主堂」で辿るキリシタンの軌跡

写真:土庄 雄平

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特筆すべきは、その外観にあります。なんと、島内から切り出した五島石を使って作られた石造教会なのです!しかも、それをレンガのように積み上げています。日本の素材を使いながらヨーロッパ式を模したこの教会堂は、日本独自のキリシタン文化を象徴していると言えますね。

しかし、その背景は、決してそうした綺麗な言葉では片付けられません。実は、経済的に余裕がなかったキリシタンたちが立派な教会を作り上げようとした努力の結晶なのです。

集落景観ごとが歴史!「頭ヶ島天主堂」で辿るキリシタンの軌跡

写真:土庄 雄平

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島一帯の大自然に囲まれて密かに佇みながら、堂々としたその建物の姿は、弾圧に屈することなく隠れながら信仰を保ってきたキリシタンたちの力強い姿を連想させてくれますね。白浜を対岸に見る堤防から眺める「頭ヶ島の集落」の風景には、この地のキリシタンの軌跡が詰まっています。

<頭ヶ島天主堂の基本情報>
住所:長崎県南松浦郡新上五島町友住郷頭ヶ島638
電話番号:0959-42-8118
アクセス:新上五島空港よりバスで10分弱、徒歩約30分

西洋式の立派な「青砂ヶ浦天主堂」に散りばめられた工夫!

西洋式の立派な「青砂ヶ浦天主堂」に散りばめられた工夫!

写真:土庄 雄平

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上五島・中通島の奈摩湾を見渡す高台に位置する「青砂ヶ浦(あおさがうら)教会」は、レンガを積み重ねて作られた大規模な教会堂です。その外観は、まさに西洋式といった面持ちで、先ほどの「頭ヶ島天主堂」とは大きく異なります。しかしながら実は共通点があるのです。

西洋式の立派な「青砂ヶ浦天主堂」に散りばめられた工夫!

写真:土庄 雄平

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レンガで構成される壁部以外を見てみてください!入り口部の円柱や尖塔アーチなど至る所に、違う石材が使われていることに気づくでしょう。実は、これらは隣の「頭ヶ島」から採石された五島石なのです。

入手困難で高価な大理石ではなく、地元の加工しやすい素材を使うことで信者の経済的な負担を軽減しながら、五島らしい和洋折衷の教会を作り上げることに成功したと言えるでしょう。年季の入った五島石が良いアクセントになってくれますね!

西洋式の立派な「青砂ヶ浦天主堂」に散りばめられた工夫!

写真:土庄 雄平

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また教会の壁部にも、この教会ならではの装飾が施されています。実は、レンガの色と配列で「十字架」の意匠を作り上げているのです。細部までできることは全て落とし込んだ初期レンガ造り教会の傑作こそ、この「青砂ヶ浦教会」!ぜひ自分の目で、隅から隅まで目を凝らしてみてくださいね。

<青砂ヶ浦教会の基本情報>
住所:長崎県南松浦郡新上五島町奈摩郷1241
電話番号:0959-52-8011
アクセス:有川港から車で30分

白亜の教会に港町の絶景!若松島に佇む「土井ノ浦教会」

白亜の教会に港町の絶景!若松島に佇む「土井ノ浦教会」

写真:土庄 雄平

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中通島と若松大橋でつながった「若松島」の南、複雑に発達した入り江に面して佇む小さな港町「土井浦」にある白亜の教会こそ「土井ノ浦教会」です。ライトグレーの尖塔と真っ白な外観は、とても青空に映えて美しいです。

しかし、先ほどまで紹介してきた教会とは打って変わって、古さを感じさせない綺麗な外観を呈しています。実はこの教会は、大浦天主堂に次ぐ古い教会堂であった「旧大曽教会」を買い受けて修理し、大正7年に完成した新しい教会堂なのです。

白亜の教会に港町の絶景!若松島に佇む「土井ノ浦教会」

写真:土庄 雄平

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しかし、そんなシンプルな教会堂の中は、重厚感のある実に教会建築らしい造りになっているので、入るとギャップに驚くでしょう!また、教会の外にも見所があります。それは虹色に輝くステンドグラス!ほとんどは教会の中から美しい色が醸し出されますが、「土井ノ浦教会」のものは外から眺めても、思わず見入ってしまう輝きを放ちます。

白亜の教会に港町の絶景!若松島に佇む「土井ノ浦教会」

写真:土庄 雄平

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教会の雰囲気だけでなく、その立地も素晴らしいのが「土井ノ浦教会」。入り口から扉を開けて出てみれば、そこには土井浦の小さな港町と真っ青な湾が広がる絶景が現れます。教会がそのまま五島の集落に根ざしている。それを実感できるシーンですね。

<土井ノ浦教会の基本情報>
住所:長崎県南松浦郡新上五島町若松郷849-3
電話番号:0959-46-2126
アクセス:土井浦港から車で5分、奈良尾港から車で40分

風光明媚な海とのコラボレーションが美しい「桐教会」

風光明媚な海とのコラボレーションが美しい「桐教会」

写真:土庄 雄平

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中通島の南西部の沿岸に位置する、こぢんまりとした集落に位置する白亜の「桐教会」。印象的なのは、入り口に設けられた白亜の塔!三つの十字架が設けられ、丘の上に佇むその姿は、若松島との入り江を往来する船の安全を祈るかのようです。

風光明媚な海とのコラボレーションが美しい「桐教会」

写真:土庄 雄平

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この教会の特筆すべきは、周辺の風景とのコラボレーションでしょう!まず教会が位置する高台から広がる桐集落の瀬戸が本当に美しいです。見たことのないエメラルドグリーンの海に、漁船が連なるという何とも不思議な景観。五島でもここでしか見られない海の色です。

風光明媚な海とのコラボレーションが美しい「桐教会」

写真:土庄 雄平

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教会から少し進んで見返す景観もまた一興です!先ほどとは違う清涼感ある水色の海の先に、立派に佇む教会堂が飛び込んできます。自然と集落、そして教会が一体となったこうした風景こそ、五島旅の醍醐味と言えるでしょう。

<桐教会の基本情報>
住所:長崎県南松浦郡新上五島町桐古里郷452
電話番号:0959-44-0006
アクセス:奈良尾港から車で20分

「空間」として楽しむ!五島列島にある「教会堂」のストーリー

沢山の教会が営まれ、それらが集落景観に溶け込んでいる五島列島。教会単独でも見応えあるのは勿論ですが、その周囲も含めて空間として捉えた時に、そこには集落ごとのストーリーがあり、それを物語るものこそ教会堂だと気づくでしょう。例えば、教会が建設された背景、表現に施された思い、そして集落にとってどんな場所になっていたか!?など様々な側面へ思いを馳せることができます。五島へ教会めぐりの旅へ行く際は「空間」を意識してみてくださいね!

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/01−2019/05/03 訪問

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