『車輪の下』の世界観そのまま!ドイツの世界遺産「マウルブロン修道院」

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『車輪の下』の世界観そのまま!ドイツの世界遺産「マウルブロン修道院」

『車輪の下』の世界観そのまま!ドイツの世界遺産「マウルブロン修道院」

更新日:2019/06/27 19:06

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド
10代の頃にヘルマン・ヘッセの名作「車輪の下」を読んだ人は多いでしょう。ドイツ南西部(黒い森地方)にある世界遺産のマウルブロン修道院は、中世の姿をとてもよく残しています。濃厚な雰囲気の中、「車輪の下」のストーリーを思い出しながら見学するのも良し、帰国後に読み返すのも良し。もちろん、訪問をきっかけに初めて本を手に取るのも良し。文学好きでなくても引き込まれる、魅力的な場所を訪れてみましょう。
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今もやや不便な場所にあるマウルブロン修道院

今もやや不便な場所にあるマウルブロン修道院

写真:小谷 雅緒

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「車輪の下」では主人公が修道院と実家を行き来する移動の様子が描かれています。ずいぶん遠いな、田舎にあるんだな、とマウルブロン修道院に向かう道中思うはず。マウルブロンは今も静かで小さな町です。最寄りの大きな町はシュトゥットガルトですが、公共交通機関利用の場合、鉄道とバスを乗り継ぐことになります(後述)。

ドイツ南西部の黒い森地方は、観光地としては花形エリアと言い難く、マウルブロン修道院も世界遺産とは言え、相対的に観光客の数は多くないと言えます。でも、これは静かな雰囲気の中で見学できるメリットも生み出しています。

※写真は中庭側からの城門

今もやや不便な場所にあるマウルブロン修道院

写真:小谷 雅緒

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マウルブロン修道院Kloster Maulbronnは1147年にシトー会修道院として創設され、宗教改革後にプロテスタントの神学校となりました。この神学校に「車輪の下」作者のヘルマン・ヘッセも通い、まるで自身を重ねるかのように、「車輪の下」の舞台にもなったのでした。

現在も敷地内に、小規模ながら男女共学の全寮制プロテスタント系神学校(ギムナジウム)が運営されています。

周囲の景観と数多く残る歴史的建造物

周囲の景観と数多く残る歴史的建造物

写真:小谷 雅緒

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修道院は今も昔も城壁の中にあり、外部と遮断されています。裏手にはブドウ畑が広がり、小さな湖もあります。かつて修道士たちはここで自給自足の生活をしており、ブドウからワインを、湖では魚を養殖していたそうです。

城壁内は誰でも自由に出入りできます。目当ての旧修道院以外にも、木骨組の建物がいくつもあり、これらもすべて世界遺産の一部。セピア色の雰囲気がすばらしく、タイムスリップしたかのよう。さらには、これら建物は観光客向けの売店の他にレストラン、薬局、そして市民会館などの公的な建物として現役で利用されています。

周囲の景観と数多く残る歴史的建造物

写真:小谷 雅緒

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写真は教会。この日はこどもの団体が見学していました。静かで重厚な雰囲気は、一般見学者にとっては興味の対象であっても、「車輪の下」の主人公、あるいはヘッセ自身は押しつぶされそうな圧迫感を感じていたのかもしれません。

旧修道院の見学には音声ガイドを付けよう

旧修道院の見学には音声ガイドを付けよう

写真:小谷 雅緒

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チケット窓口があるインフォメーションセンター内にも、旧修道院内部にもトイレはありません。見学には1時間、音声ガイドがあるならそれ以上の時間を予定し、入場前に別棟にあるトイレ(無料)に行っておきましょう。

旧修道院内にスタッフはいません。チケットをコードで読み込むとゲートが開き、あとは自由見学となります。

旧修道院の見学には音声ガイドを付けよう

写真:小谷 雅緒

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見学は音声ガイドを付けることを強くおすすめします。日本語もあるので安心。しかも、内容がたいへんすばらしく、見学の大きな助けになります。音声ガイドを最初から最後まで聞くと、2時間近く時間がかかってしまうかも。

修道院は中世の雰囲気そのままで、静寂が広がります。

旧修道院の見学には音声ガイドを付けよう

写真:小谷 雅緒

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シトー会は数ある修道院の中でも、最も戒律が厳しいことで知られています。音声ガイドの説明があれば、私語が禁じられた彼らが唯一小声で会話が許される談話室(写真)、ほんの少しだけ暖を取れる暖房室など、当時の修道士の生活がよくわかります。

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マウルブロン修道院のシンボル

マウルブロン修道院のシンボル

写真:小谷 雅緒

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写真の噴水は14世紀に造られたもので、修道院のシンボル的な場所です。言い伝えによると、修道院の宝物を運んでいた家畜のラバが、その宝物を振り落としてまで蹄で引っかき、泉を発見したそうです。今も水が湧くこの噴水で、かつて修道士たちは手を洗い、隣の食堂に向かいました。

マウルブロン修道院のシンボル

写真:小谷 雅緒

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写真は食堂です。修道士にはラテン語の読み書きができる修道士と、主に労働を担う平修道士の2階級があり、生活の内容は食事から寝室までも異なりました。

音声ガイドでは当時の食事の様子なども詳しく聞くことができます。特に興味深い話がマウルブロン発祥と言われる、名物郷土料理マウルタッシェンについて!

名物郷土料理のマウルタッシェンを食べよう!

名物郷土料理のマウルタッシェンを食べよう!

写真:小谷 雅緒

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マウルタッシェンMaultaschenはシュワ―ベン地方(黒い森地方)の名物ですが、ドイツ国内他の場所でも出会うことがあるかもしれません。この巨大ラビオリともいえる料理は、ここマウルブロン修道院が発祥と言われています。

キリスト教は金曜日に肉を食べませんが、これを断食といいます。修道士たちにはなんだかんだと年間3分の1もが断食期間で、ふだんの食事も十分に質素なのに、肉でも食べないと元気が出ません。そこで、彼らはこっそり肉を食べる方法として、肉の細切れ(あるいはひき肉)を野菜やハーブと混ぜたものを小麦粉を練った皮で包んでしまうというアイデアを生み出しました。

マウルタッシェンの名前の由来は、マウルブロンのマウル(動物の口)とタッシェ(袋やカバンの意、「ン」は複数形)とのことですが、本当のところは謎のようです。

*写真は定番クラシックスタイル

名物郷土料理のマウルタッシェンを食べよう!

写真:小谷 雅緒

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マウルタッシェンは修道院敷地内のレストランKlostermiede(ホテルも併設)で食べられます。このレストラン、白いクロスがかかった本格派で、古い建物を生かした雰囲気もすばらしいです。

また、マウルタッシェンもトマト味やチーズ味など種類があって、複数人いればいろいろな味を楽しむことができるかもしれませんね。

もちろん、このレストランではマウルブロン産のワインを飲むこともできます。

名物郷土料理のマウルタッシェンを食べよう!

写真:小谷 雅緒

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公共交通でマウルブロンまで行くとなると、アクセスには時間がかかり、バスの便も多いとはいえません。じっくり見学、あるいは食事も楽しみたい場合は、1泊するのも良いかもしれません。修道院徒歩圏内にホテルが数軒あります。

せっかく時が止まったような場所なのですから、ゆっくり過ごしたいものです。

マウルブロン修道院基本情報

住所:Klosterhof 5, 75433 Maulbronn
電話番号:+49--70-4392-6610
アクセス:シュトゥットガルトからミュールアッカーMuhlackerへ。駅よりバス700番にてマウルブロンへ。週末は本数が激減するので注意。3月〜10月の日・祝日のみマウルブロン駅に特急電車が止まる。城門向かいに無料駐車場あり。
入場料:大人 8ユーロ、音声ガイド付き入場料 11ユーロ
開館時間:
3月1日〜10月31日 毎日 9時〜17時半  
11月1日〜2月28日 火〜日 9時半〜17時

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/12/05 訪問

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