神様が降りた海!伊勢・二見浦周辺のオススメ老舗和菓子4軒

神様が降りた海!伊勢・二見浦周辺のオススメ老舗和菓子4軒

更新日:2019/07/28 19:00

湯川 カオル子のプロフィール写真 湯川 カオル子 温泉流浪人、路地裏ウォーカー
伊勢にある二見浦といえば、二見興玉神社の夫婦岩が有名。古くからお伊勢参りの前に身を清めるのが慣わしで、旅人たちで賑わいました。そんな二見の老舗和菓子4店を紹介。どれも昭和以前から続く銘店ばかり。二見ならではの伝統の味を守ります。伊勢へ行くならその前に、二見の街を歩きませんか。神様が降りた地で、老舗の味を楽しめます。

日本有数のパワースポットに息づく老舗和菓子店の味

日本有数のパワースポットに息づく老舗和菓子店の味

写真:湯川 カオル子

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伊勢にある二見浦の夫婦岩は、日本の建国神話にも登場する聖なる場所。その夫婦岩をまつる二見興玉神社は、JR二見浦駅から「夫婦岩表参道」を歩いて20分ほど。ユニークな駅舎の形も夫婦岩がモデルです。

日本有数のパワースポットに息づく老舗和菓子店の味

写真:湯川 カオル子

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二見興玉神社の目の前、海中に立つ夫婦岩。その沖合700メートルの海中には、260年ほど前に地震で没した興玉神石が鎮座します。この石こそ、三種の神器をたずさえたニニギノミコトが地上に降りたとき、道案内をした猿田彦大神が立った霊石と言われます。

日本地図を見れば一目瞭然ですが、富士山、二見浦、天孫降臨伝説の残る鹿児島県霧島は、レイライン(遺跡が一直線上に並ぶ場所)で結ばれた超強力なパワースポット。行かないワケにはいきません!

日本有数のパワースポットに息づく老舗和菓子店の味

写真:湯川 カオル子

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古来より、伊勢神宮を参拝する前に、夫婦岩のある立石浜で身を清めるのが慣わしでした。そのため二見は宿場町として栄え、今も旅館や土産物店など大正期の建物が残ります。

ここで紹介する4軒の和菓子店も、そんな二見の老舗ばかり。昭和以前の創業です。

老舗のお店が描く二見浦の波「御福餅」

老舗のお店が描く二見浦の波「御福餅」

写真:湯川 カオル子

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創業は1738年の江戸中期。「御福餅本家」の店内では、今も御福餅が手作業で作られます。午前中にお店に行けば、お餅を握る職人ワザが見られます。

老舗のお店が描く二見浦の波「御福餅」

写真:湯川 カオル子

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御福餅の独特の形は、二見浦の波。北海道産の小豆を使った餡子が、佐賀県のもち米でついた柔らかなお餅を包みます。

夏の名物はかき氷。八ヶ岳の天然氷が使われます。きな粉味の「お福氷」は、丹波産黒豆の、きな粉の風味を楽しめます。さっぱりとした後味の、忘れられないひと品です。

老舗のお店が描く二見浦の波「御福餅」

写真:湯川 カオル子

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2018年秋から販売されるお店限定の抹茶味とチョコ味。伊勢のわたらい茶(三重県度会郡玉城町)が練り込まれ、風味を楽しむお餅です。スタンダードの餡子を含め、3種類食べくらべができるのもここだけです。

<御福餅本家の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋197-2
電話番号:0596-43-3500
アクセス:JR二見浦駅から徒歩4分

もちもち食感にハマる「くうや勘助餅」

もちもち食感にハマる「くうや勘助餅」

写真:湯川 カオル子

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明治26年創業。「鈴木翠松軒」の看板メニューがくうや勘助餅。本来は慶弔菓子として、地元で親しまれた銘菓です。

もちもち食感にハマる「くうや勘助餅」

写真:湯川 カオル子

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米の形が残るように、半つきにしたもち米で餡を包んだお菓子。もっちりとした食感がたまらない、癖になる美味しさです。

もちもち食感にハマる「くうや勘助餅」

写真:湯川 カオル子

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季節限定の伊勢茶餡は、餡に伊勢茶が混ぜ込まれ、お茶の風味を楽しむひと品。

さらに隠れた銘品が麩饅頭。麩の皮が超モチモチ。柏の葉っぱに包まれて、ほどよい塩味が甘味を引き立てます。

<鈴木翠松軒の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋537-18
電話番号:0596-43-2067
アクセス:JR二見浦駅から徒歩11分

神様が降りる海、二見浦の塩を使う「塩ようかん」

神様が降りる海、二見浦の塩を使う「塩ようかん」

写真:湯川 カオル子

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大正15年に土産物店として創業した「五十鈴勢語庵(いすずせいごあん)」。夫婦岩近くの宿「岩戸館」が、二見浦の海水から作った塩を使うようかんです。以来、五十鈴勢語庵のお菓子は、塩ようかん1本になったとう渾身の味。北海道の小豆を使い、昔ながらの製法で、1本1本手作りします。

神様が降りる海、二見浦の塩を使う「塩ようかん」

写真:湯川 カオル子

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塩ようかんは、とても独特な味加減。ひと口食べると、ほのかな塩気が甘さを抑えているのに、逆に甘味は奥深くなる。使われた二見の塩が、身体の中から身を清めてくれるかもしれません。毎年、伊勢神宮に奉納される逸品です。

神様が降りる海、二見浦の塩を使う「塩ようかん」

写真:湯川 カオル子

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塩ようかんは、お店でもいただけます。お抹茶セットには亀甲形のひと口サイズのようかんに、金箔がのっています。

同じくひと口サイズの「汐風」は包み紙も上品で、お茶請けに出す地元の旅館もあるほど。賞味期限が1か月の塩ようかんにくらべ、亀甲と汐風は賞味期限が4日のため、お店の限定販売です。

<五十鈴勢語庵の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋569-35
電話番号:0596-42-1212
アクセス:JR二見浦駅から徒歩11分

ここでしか買えない「酒素饅頭」は、二度美味しい

ここでしか買えない「酒素饅頭」は、二度美味しい

写真:湯川 カオル子

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大正2年創業の「旭家 酒素饅頭本舗」。商品はひとつだけ。酒素(さかもと)饅頭は、お土産物屋さんにも卸さないので、ここでしか買えない地元菓子です。

ところが、地域の人がひっきりなしに買いに来ます。100円玉を握りしめた小学生から、シュッとした身なりの若夫婦。そして、近所のおばあちゃん。地元に愛される味なんです。

ここでしか買えない「酒素饅頭」は、二度美味しい

写真:湯川 カオル子

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米麹から仕込んだ酒の素を使う酒素饅頭。製造するには酒母の製造免許も必要です。100年前から変わらぬ製法は、その日その日の温度や湿度を考慮して、毎日手作りされています。

米麹を発酵させるので、お酒の香りがする皮はモチモチ。中にはつぶし餡が入ります。

ここでしか買えない「酒素饅頭」は、二度美味しい

写真:湯川 カオル子

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おススメは10個入り。昔懐かしい経木(薄い木製の包装材)に包まれた饅頭には、木の風味もプラス。昔ながらの製法なので2日目からは皮が硬くなりますが、軽く焦げ目がつく程度にオーブンで焼くと、米の皮が香ばしく香ります。焼き加減次第で、表面がカリっとした焼き餅のようになったり、おせんべいのようにパリッとしたり! まったく違う味が楽しめます。

<旭家 酒素饅頭製造本舗の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋107-6
電話番号:0596-43-2226
アクセス:JR二見浦駅は徒歩3分

二見浦で見つけた伝統の和菓子店4選

伊勢神宮へ行くのなら、正しい道順にならって、二見浦からはじめてみてはいかがでしょう。海で禊(みそぎ)とまでは申しませんが、夫婦岩を見ながら潮風に当たれば、身も心も洗われます。

とりわけここで紹介した4店は、駅から二見興玉神社までの参道を、歩いた人しか気づかない隠れた銘菓。味は甲乙つけがたく、おのおの個性を競います。どのお店にもイートインがあるので、出来立ても味わえる。駐車場も完備しています。

2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/05/27 訪問

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