写真:湯川 カオル子
地図を見る伊勢にある二見浦の夫婦岩は、日本の建国神話にも登場する聖なる場所。その夫婦岩をまつる二見興玉神社は、JR二見浦駅から「夫婦岩表参道」を歩いて20分ほど。ユニークな駅舎の形も夫婦岩がモデルです。
写真:湯川 カオル子
地図を見る二見興玉神社の目の前、海中に立つ夫婦岩。その沖合700メートルの海中には、260年ほど前に地震で没した興玉神石が鎮座します。この石こそ、三種の神器をたずさえたニニギノミコトが地上に降りたとき、道案内をした猿田彦大神が立った霊石と言われます。
日本地図を見れば一目瞭然ですが、富士山、二見浦、天孫降臨伝説の残る鹿児島県霧島は、レイライン(遺跡が一直線上に並ぶ場所)で結ばれた超強力なパワースポット。行かないワケにはいきません!
写真:湯川 カオル子
地図を見る古来より、伊勢神宮を参拝する前に、夫婦岩のある立石浜で身を清めるのが慣わしでした。そのため二見は宿場町として栄え、今も旅館や土産物店など大正期の建物が残ります。
ここで紹介する4軒の和菓子店も、そんな二見の老舗ばかり。昭和以前の創業です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る創業は1738年の江戸中期。「御福餅本家」の店内では、今も御福餅が手作業で作られます。午前中にお店に行けば、お餅を握る職人ワザが見られます。
写真:湯川 カオル子
地図を見る御福餅の独特の形は、二見浦の波。北海道産の小豆を使った餡子が、佐賀県のもち米でついた柔らかなお餅を包みます。
夏の名物はかき氷。八ヶ岳の天然氷が使われます。きな粉味の「お福氷」は、丹波産黒豆の、きな粉の風味を楽しめます。さっぱりとした後味の、忘れられないひと品です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る2018年秋から販売されるお店限定の抹茶味とチョコ味。伊勢のわたらい茶(三重県度会郡玉城町)が練り込まれ、風味を楽しむお餅です。スタンダードの餡子を含め、3種類食べくらべができるのもここだけです。
<御福餅本家の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋197-2
電話番号:0596-43-3500
アクセス:JR二見浦駅から徒歩4分
写真:湯川 カオル子
地図を見る明治26年創業。「鈴木翠松軒」の看板メニューがくうや勘助餅。本来は慶弔菓子として、地元で親しまれた銘菓です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る米の形が残るように、半つきにしたもち米で餡を包んだお菓子。もっちりとした食感がたまらない、癖になる美味しさです。
写真:湯川 カオル子
地図を見る季節限定の伊勢茶餡は、餡に伊勢茶が混ぜ込まれ、お茶の風味を楽しむひと品。
さらに隠れた銘品が麩饅頭。麩の皮が超モチモチ。柏の葉っぱに包まれて、ほどよい塩味が甘味を引き立てます。
<鈴木翠松軒の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋537-18
電話番号:0596-43-2067
アクセス:JR二見浦駅から徒歩11分
写真:湯川 カオル子
地図を見る大正15年に土産物店として創業した「五十鈴勢語庵(いすずせいごあん)」。夫婦岩近くの宿「岩戸館」が、二見浦の海水から作った塩を使うようかんです。以来、五十鈴勢語庵のお菓子は、塩ようかん1本になったとう渾身の味。北海道の小豆を使い、昔ながらの製法で、1本1本手作りします。
写真:湯川 カオル子
地図を見る塩ようかんは、とても独特な味加減。ひと口食べると、ほのかな塩気が甘さを抑えているのに、逆に甘味は奥深くなる。使われた二見の塩が、身体の中から身を清めてくれるかもしれません。毎年、伊勢神宮に奉納される逸品です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る塩ようかんは、お店でもいただけます。お抹茶セットには亀甲形のひと口サイズのようかんに、金箔がのっています。
同じくひと口サイズの「汐風」は包み紙も上品で、お茶請けに出す地元の旅館もあるほど。賞味期限が1か月の塩ようかんにくらべ、亀甲と汐風は賞味期限が4日のため、お店の限定販売です。
<五十鈴勢語庵の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋569-35
電話番号:0596-42-1212
アクセス:JR二見浦駅から徒歩11分
写真:湯川 カオル子
地図を見る大正2年創業の「旭家 酒素饅頭本舗」。商品はひとつだけ。酒素(さかもと)饅頭は、お土産物屋さんにも卸さないので、ここでしか買えない地元菓子です。
ところが、地域の人がひっきりなしに買いに来ます。100円玉を握りしめた小学生から、シュッとした身なりの若夫婦。そして、近所のおばあちゃん。地元に愛される味なんです。
写真:湯川 カオル子
地図を見る米麹から仕込んだ酒の素を使う酒素饅頭。製造するには酒母の製造免許も必要です。100年前から変わらぬ製法は、その日その日の温度や湿度を考慮して、毎日手作りされています。
米麹を発酵させるので、お酒の香りがする皮はモチモチ。中にはつぶし餡が入ります。
写真:湯川 カオル子
地図を見るおススメは10個入り。昔懐かしい経木(薄い木製の包装材)に包まれた饅頭には、木の風味もプラス。昔ながらの製法なので2日目からは皮が硬くなりますが、軽く焦げ目がつく程度にオーブンで焼くと、米の皮が香ばしく香ります。焼き加減次第で、表面がカリっとした焼き餅のようになったり、おせんべいのようにパリッとしたり! まったく違う味が楽しめます。
<旭家 酒素饅頭製造本舗の基本情報>
住所:三重県伊勢市二見町茶屋107-6
電話番号:0596-43-2226
アクセス:JR二見浦駅は徒歩3分
伊勢神宮へ行くのなら、正しい道順にならって、二見浦からはじめてみてはいかがでしょう。海で禊(みそぎ)とまでは申しませんが、夫婦岩を見ながら潮風に当たれば、身も心も洗われます。
とりわけここで紹介した4店は、駅から二見興玉神社までの参道を、歩いた人しか気づかない隠れた銘菓。味は甲乙つけがたく、おのおの個性を競います。どのお店にもイートインがあるので、出来立ても味わえる。駐車場も完備しています。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/18更新)
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