写真:島塚 渓
地図を見る大洲城が近代的な城郭として整備されるのは、戦国時代の大名「藤堂高虎(とうどうたかとら)」が領主になったころからだと考えられています。
藤堂高虎は、生涯に何度も主君を変えたことから、悪名高いイメージがつきまとっていますが、一方で「築城の名人」として、数多くの城の設計や建築の指揮を手がけたことでも知られています。
写真:島塚 渓
地図を見る自然の地形を活かした城づくりが藤堂高虎の真骨頂。大洲城の場合、すぐそばを流れる清流、肱川(ひじかわ)を天然の堀として利用し、防御機能を高める工夫が取られています。
また、本丸を肱川近くの「地蔵ヶ岳」という標高約20メートルの小高い丘の上に設置することで、周囲を見渡せ、戦況を把握しやすい防御のかなめとしての役割を担っているんです。
写真:島塚 渓
地図を見るお城のシンボルと言える天守は、4層4階で約19メートルの高さがあります。明治21年(1888年)にオリジナルの天守は解体されてしまいましたが、市制施行50年を記念した平成16年(2004年)に復元され、当時の様相をそのまま感じることができるんです。
写真:島塚 渓
地図を見る明治時代に撮影された写真や江戸期の木組模型などの資料をもとに、当時の工法で復元された天守は、大洲城一番の見どころ。吹き抜けになった2階部分を通って、最上階まで登ると、辺りを一望できる絶景を楽しむことができます。
このように大洲城が外観だけではなく、内部も忠実に再現されているのは、正確な資料がたくさん残されていたからなんです。
写真:島塚 渓
地図を見る天守のなかは、築城の様子を再現したジオラマや復元作業の映像などを見ることできます。また、武将が身につけた甲冑のレプリカ、屋根の構造模型なども展示されているので、ちょっとした博物館のような感覚で大洲城の歴史を学ぶことができるんです。
写真:島塚 渓
地図を見る大洲城には、江戸時代から残る4棟の櫓が国の重要文化財に登録されています。なかでも天守と渡り櫓でつながっている「台所櫓(だいどころやぐら)」と「高欄櫓(こうらんやぐら)」は必見です。
写真:島塚 渓
地図を見る「台所櫓」はその名のとおり、台所の機能を有していて、内部の3分の1が間になっていて、竈などを設けられるようになっています。これは籠城戦の際に炊事場として利用するために設計されていて、排煙用の格子窓も取り付けられているんです。
写真:島塚 渓
地図を見る天守と連結しているもう1つの「高欄櫓」は、2階部分に高欄(こうらん)と呼ばれる手すりと、ベランダのような廻縁(まわりえん)が付いているのが特徴。
実は、この高欄が備え付けられている櫓は珍しく、他には熊本城の「宇土櫓(うとやぐら)」でしか見られない大変貴重なものなんです。
住所:大洲市大洲903番地
開館時間:9:00〜17:00
観覧料:大人500円、小人(中学生以下)200円
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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