何だコレ!?徳島県阿南地方の摩訶不思議スポット群

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何だコレ!?徳島県阿南地方の摩訶不思議スポット群

何だコレ!?徳島県阿南地方の摩訶不思議スポット群

更新日:2019/06/28 09:29

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 歴史研究家、郷土文筆家、郷土登山家

2018年9月に放送された『世界の何だコレ!?ミステリー2時間SP』では、徳島県美波町の海崖に建つ謎の八角形の建造物が紹介されましたが、美波町を擁す徳島県南東部の阿南地方には、他にも様々な「何だコレ!?」と思わず驚く物があります。海陽町には一見すると用途不明の「謎の階段」や“山のない”鉄道トンネルがあり、阿南市には日本に類例を見ない山の上の海食洞群もあります。摩訶不思議な旅へいざ!

屹立する海崖に見上げるほどの巨大建造物

屹立する海崖に見上げるほどの巨大建造物

写真:春野 公比呂

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美波町の八角形の建造物が紹介されたのは「衛星写真で見つけた謎エリア」コーナー。番組では現地へ行くのに、千羽海崖上を通る「四国のみち」を長時間かけて歩いて行きましたが、実は本当のコース(唯一の道)を辿れば、車道終点から十数分で到達できます。

そのコース起点に行く前に、その建造物が一体どんな場所に建っているのか、ということがよく分かる地があるので、まずそこに行ってみましょう。そこは観光道路「南阿波サンライン」の第1展望所です。展望所から北東方向を遠望すると、外ノ牟井(とのむい)の浜の東に屹立する海崖の上に、不気味なコンクリート建造物が見えます。それが目指す「何だコレ!?」です。

屹立する海崖に見上げるほどの巨大建造物

写真:春野 公比呂

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南阿波サンラインから分岐する道路の終点から外ノ牟井の浜に下り、北東に歩くとすぐ建造物に到る道の登山口となる階段があります。周辺は風光明媚な地で、登山口の先、浜の終点東側(写真の真ん中からやや左)の崖からは滝が海面に落下しています。普段は水量が少なく、写真では分かり辛いのですが、雨後は神秘的な滝(「外ノ牟井の滝」と仮称)が出現します。

屹立する海崖に見上げるほどの巨大建造物

写真:春野 公比呂

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急坂の階段を上がり、自然の歩道に変わるとほどなくして沢を渡りますが、この下流が前述の滝の天辺です。
歩道終点には見上げるほど巨大な八角形の建造物が現れます。実はこれ、昭和45年から52年まで運行されていた、全長434mの千羽ロープウェイ・山頂駅跡上方の千羽展望台なのです。今は階段が朽ちて上ることができませんが、まるで要塞を探訪しているかのような気分になります。

<千羽展望台の基本情報>
所在地:徳島県海部郡美波町山河内外ノ牟井
アクセス:JR日和佐駅より車で10分ほど

「階段だけの階段」と日本一の化石漣痕

「階段だけの階段」と日本一の化石漣痕

写真:春野 公比呂

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2018年11月28日に放送された『世界の何だコレ!?ミステリー』の「街で見つけた何だコレ!?」コーナーでは、千葉県佐倉市の「謎の階段」が紹介されましたが、海陽町の水床湾(みとこわん)沿いにも同様に、一見すると用途不明の階段があります。階段下にはベンチも設置されていますが、兎に角上ってみましょう。

「階段だけの階段」と日本一の化石漣痕

写真:春野 公比呂

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階段の天辺も特に広くなっている訳ではなく、周囲は樹林に覆われ、何も見えません。まさに「階段だけの階段」。実はこれ、元々水床湾を望む展望台の一つだったのですが、周囲の木々が伸びて展望が悪くなったため、放置されているのです。それでも県が発行した冊子には「異次元への階段か?」として紹介されています。

<水床湾沿い展望台の基本情報>
所在地:徳島県海部郡海陽町宍喰浦古目
電話番号:0884-76-3050(海陽町観光協会)
アクセス:JR牟岐駅から阿佐海岸鉄道甲浦駅までの各駅から、牟岐駅と甲浦駅を結ぶ路線の南部バスに乗車し、「水床」降車、徒歩1分

「階段だけの階段」と日本一の化石漣痕

写真:春野 公比呂

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この階段の北西方向には、徳島県下では有名な「宍喰浦(ししくいうら)の化石漣痕(れんこん)」があります。約4,500万年前の海底の波型模様が化石と化し、その後の地殻変動でほぼ垂直に隆起したもので、高さ30m、幅20mの規模は、露出面積としては日本一です。

山がないのにトンネル?町内トンネル

山がないのにトンネル?町内トンネル

写真:春野 公比呂

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海陽町のJR海部駅北方には、四国の鉄道マニアの間では有名な町内(まちうち)トンネルがあります。このトンネル、実は山がないのです。平地の上にコンクリート構造物があるだけで、トンネルの意味がありません。まさに「何だコレ!?」。

山がないのにトンネル?町内トンネル

写真:春野 公比呂

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実は昭和51年頃までは、西の西山墓地を擁す尾根がJR線路を越えて東のショッピングモールの地から明権神社の建つ丘へと繋がっていたのです。それが宅地開発のため、山を切り崩し、トンネルのコンクリート部分のみを残して現在のような形になったのです。今は無意味なトンネルですが、鉄道ファンにとっては貴重な鉄道遺物になっています。

<町内トンネルの基本情報>
所在地:徳島県海部郡海陽町奥浦町内
電話番号:0884-76-3050(海陽町観光協会)
アクセス:JR海部駅下車、ホームから北方を望むとトンネルあり

山がないのにトンネル?町内トンネル

写真:春野 公比呂

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海部駅の北方、国道55号の新海部川橋南袂の交差点から東進する道路の終点付近は、沖合に大小の島が浮かぶ等して景観がいいのですが、終点手前の岩場上には日蓮上人の像が建立されています。側の碑には「一木三体」と刻字されていることから、町内の法華寺に安置されている一木三体の祖師像と関係のある霊跡のようです。

日本唯一の高所海食洞・津峯山岩窟群

日本唯一の高所海食洞・津峯山岩窟群

写真:春野 公比呂

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阿南市の観光山、津峯山(つのみねさん・284m)の駐車場下方の標高130〜180mにかけての斜面には、六つの岩窟があるのですが、これらは50〜100万年前にできた海食洞なのです。太古、こんな高所に海面があったとは、まさに「何だコレ!?」。

駐車場と陣ヶ丸公園を結ぶ回遊遊歩道を右回りに巡ると、往路に全ての岩窟が現れます。奥行は9〜18mで、竪穴に近い横穴や四つん這いにならないと入洞できないものもありますが、全長11m弱の「家具の窟(いわや)」は立って歩ける区間が最も長く、奥の水没箇所まで行くことができます。鍾乳石はないものの、夏場はひんやりして心地良いものです。

日本唯一の高所海食洞・津峯山岩窟群

写真:春野 公比呂

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「鏡の窟」は小さい入口が複数あり、好奇心をくすぐられますが、穴が狭いだけに全身泥だらけになることは必至。それでも入口の奥に踏み入れただけでも多少の探検気分を味わえます。

日本唯一の高所海食洞・津峯山岩窟群

写真:春野 公比呂

津峯山は「阿波の松島」こと、橘湾を望む好展望地として知られていましたが、現在は山頂の津峯神社からより、駐車場の東方からの方がよく見渡せます。陸続きの小勝島から高島、長島、鵜渡島等が箱庭のように眼下に展開します。

<津峯山岩窟群の基本情報>
所在地:徳島県阿南市見能林ふかんとふ
電話番号:0884-22-3290(阿南市観光協会事務局)
アクセス:
車利用時 JR阿波橘駅から津峯山駐車場まで15分
列車利用時 JR阿波橘駅から津峯神社まで徒歩約50分、神社から駐車場まで津峯山参詣リフトで5分

各地の「何だコレ!?」周辺にはフォトジェニックな場所が

紀伊水道から太平洋沿いに位置する阿南地方の「何だコレ!?」と言いたくなるスポット、如何だったでしょうか。
千羽展望台はロープウェイが廃止されて40年以上経つにも拘らず、遊歩道はあまりヤブ化することなく残っており、滝の天辺にも簡単に立つことができます。また、自治体が「西日本有数の風光絶景コース」と称す南阿波サンラインには展望所が四ヶ所あり、リアス式海岸や太平洋の展望を楽しむことができます。

階段のみの展望台がある水床湾は、「南海の宝石」と呼ばれるほど海が美しく、岸壁下に熱帯魚のような魚が泳ぐ場所もあります。
町内トンネルは列車に乗って通過し、ホームに降りてまた撮影すると楽しみは二倍になります。また、日蓮上人像の手前や先からは愛宕山遊歩道が上っており、高度感のある太平洋の展望を楽しむこともできます。

津峯山は基本情報に記載のコース以外にも各種ハイキングコースがありますが、麓から神社の建つ山頂まで全て歩道なのは、神社の裏参道でもある市内長生町の石門(巨大な石塔)からのコースで、所要時間は約50分です。山歩きが好きな方は利用されるといいでしょう。
これらのスポットや周辺の景勝地等を巡っていると新たな「何だコレ!?」スポットを発見できるかも知れません。

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/09−2019/01/01 訪問

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