写真:Kaycom D
地図を見るゲガルド修道院は岩を削って造られた洞窟修道院で、アルメニアのエレヴァンから約30kmのアザート川上流にあります。
写真:Kaycom D
地図を見るもともとは、301年にキリスト教がアルメニアの国教とされた後、聖グレゴリウスが洞窟に小さな教会を造ったことが始まり。しかし、その教会は地震や戦争で壊れてしまったため、その隣に長い年月をかけて現在の修道院が造られました。
この周辺には数多くの洞窟があるため、「アイリヴァンク(洞窟修道院)」とも呼ばれています。
写真:Kaycom D
地図を見る「ゲガルド」とはアルメニア語で「槍」を意味し、キリストの脇腹を刺した「ロンギヌスの槍」が4世紀まで保管されていたことが由来です(現在は、エチミアジン大聖堂の宝物館に収蔵)。
2000年には「ゲガルド修道院とアザート川上流域」として世界遺産にも登録されました。
写真:Kaycom D
地図を見るゲガルド修道院の中で、唯一外にある聖堂は13世紀に創建されたもの。
教会の入り口に建てられる「ガヴィット」という建築で、王家のお墓を守ったり、アルメニア使徒教会の洗礼を受けてない人でも入ることができたり、明かりや水、暖を取るための役割があります。
写真:Kaycom D
地図を見るガヴィットは4本の柱と3つの部屋で構成されていますが、これは「三位一体」の意味と王の家のスタイルが取り入れられているため。
エレヴァンに、歴史的な本の博物館「マテナダラン」があるのですが、その建物の中にこのガヴィットを模した部屋があるので、訪れた際はぜひ見学してみてください。
写真:Kaycom D
地図を見るガヴィットの奥に教会がありますが、この教会は完全に岩の中に造られたもの。建築家のザカリアンによって1215年に建設されました。
教会は十字架の形になっていて、東に祭壇があります。ここは洗礼式の場所としてとても人気があり、毎日3〜5回も行われるそう。
写真:Kaycom D
地図を見る洞窟修道院は天井から下へ順に彫り進められていき、レリーフや祭壇はその過程で作られました。そのため、外から持ち込まれた石などは利用されていません。
洞窟内には、いたる所に素晴らしいレリーフがありますが、ひときわ目につくのが、食堂の入り口にある2頭のライオンと羊を足でつかむ鷲のレリーフ。
これは、13世紀に修道院と関わりの深かった「プロシアン家」の紋章です。
このプロシアン家は、ライオンの紋章を持つ「ザカリアン家」と、羊をつかむ鷲の紋章を持つ「オルべリアン家」がひとつになってできた一族なので、この二つが一緒になっています。
ライオンと鷲は強さや権力、羊や牛は仕事や豊かさを表しています。
写真:Kaycom D
地図を見るその奥にある祭壇は、現在は使われていませんが、聖なる場所に変わりはないため上に上がることはできません。
また、洞窟内に流れている水は、聖グレゴリウスが暮らし始めたころから湧き出ているもので、体の悪い場所にかけたり、病気が治ることを願って飲んだりされています。
写真:Kaycom D
地図を見る階段を上がった上の部屋では、アルメニアの十字架「ハチュカル」や古いアルメニアの文字を見ることができます。
部屋の中での音の反響がとてもいいので、手をたたいたり、歌ったりして楽しむ人も。
写真:Kaycom D
地図を見る修道院の門の手前に、岩壁にできた窪みがあるのですが、そこに小石を投げ入れることができたら願いが叶うとされています。
みんな何度もチャレンジしていますが、これがなかなか難しくそう簡単には入りません。
写真:Kaycom D
地図を見るまた、修道院の脇に流れるアザート川の石橋周辺には、ハンカチや布がたくさん結ばれている場所があります。
これも願い事をしながら結ぶと叶うとされているので、ぜひ自前のハンカチを持参して願掛けしてみてください。
住所:Goght
アクセス:エレヴァンから現地ツアー利用が便利
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
Kaycom D
秘境・絶景・温泉巡りをして、行く先々の写真撮影と旅行記を作成。10代のころから写真を撮り始め、旅行に行くときは一眼レフカメラとコンパクトカメラを携行。これからも、世界中の絶景や旅先で出会った人々、異文…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索