草原に佇むつわものたちの夢の址 アイルランドの古城巡り

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草原に佇むつわものたちの夢の址 アイルランドの古城巡り

草原に佇むつわものたちの夢の址 アイルランドの古城巡り

更新日:2019/06/29 09:24

藤 華酉のプロフィール写真 藤 華酉

霧深い緑の草原に佇む、厳めしい灰色の廃城―――今にもケルト音楽のバイオリンが聴こえてきそうなこの眺めは、アイルランドを訪れる旅人をファンタジーの世界に誘います。建築様式も多様なら、廃墟となるに至った歴史も様々に奥深い古城たち。夏でもなお肌寒い、魅力的な歴史を持つ遺構でアイルランドをぐるりと巡ってみませんか。

天空の城 ロック・オブ・キャッシェル

天空の城 ロック・オブ・キャッシェル

写真:藤 華酉

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ダブリンから車で三時間弱。周囲には草を食べる羊ばかり、といった光景の中に、ロック・オブ・キャッシェルは突如として現れます。
高さ90mの丘の上にそびえ立ち、強固な城壁で囲まれた姿は、アイルランドにおける「天空の城」として人々の心を惹き付けてやみません。

天空の城 ロック・オブ・キャッシェル

写真:藤 華酉

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その歴史は非常に古く、1000年以上も前から権力者、有力者たちの象徴でした。アイルランドの文化の中心として栄えたため、独特の「ケルト十字」や聖パトリックの装飾など、アイルランドならではの建築を伺う事が出来ます。富が引き寄せる戦争のため、屋根が崩れ、外壁が崩れかかっていても、通りがかる人々を威圧するその迫力には、往時の繁栄が偲ばれます。

天空の城 ロック・オブ・キャッシェル

写真:藤 華酉

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キャッシェルは地名ですので、ロック・オブ・キャッシェルとは「キャッシェルの岩」の意味。今は鉄道も通らない小さなキャッシェルの町ですが、17世紀までは堅牢な城が守護するに値する、繁栄の地だったのです。

<基本情報>
住所:Moor, Cashel, Co. Tipperary
電話番号:+353-62-61437
開館時間:9時00分〜19時00分
入場料:8 EUR

死をも誘う雄弁の岩 ブラーニー城

死をも誘う雄弁の岩 ブラーニー城

写真:藤 華酉

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アイルランド中部に位置するブラーニー城は、15世紀に建てられた長方形の城です。
戦争や火災で天井や床が落ち、迫力ある廃墟と化していますが、数多くの観光客が訪れるには訳があります。
ブラーニー城の頂上には、「口付ければ雄弁になれる」と歌われている奇石、「ブラーニーストーン」があるのです。

死をも誘う雄弁の岩 ブラーニー城

写真:藤 華酉

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この伝説が本当であれ噂であれ、アイルランドの妖精の誘いらしい、若干の悪意を感じずにはいられません。なぜなら、この石にキスしようとして落下し、命を落とした人間が何人も存在する為です。

落下防止柵が付けられた現在。攻撃用の狭い出し狭間にはめ込まれたこの石にキスする為には、仰向けになり、壁に備え付けられた格子を握り、係の方に掴まれながら、落下するギリギリまで身を乗り出す必要があります。

死をも誘う雄弁の岩 ブラーニー城

写真:藤 華酉

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そんな命の危険を冒してキスする事となるブラーニーストーンですが、チャーチル元英首相など、雄弁さに自信がありそうな著名人が何人も訪れています。

また、半ば崩れ落ち、細い通路や階段の多い城内には、「目を瞑ったまま上り下りできれば願いが叶う階段」もあり、願い事と引き換えに人の命を奪おうとする妖精の意思を感じずにはいられません。
ブラーニーストーンはケルト神話に登場する秘石だと言う説もあり、城には神々と妖精の悪戯が満ちています。

<基本情報>
住所:アイルランド コーク Blarney, モナクナパ
電話番号:+353-21-438-5252
開館時間:9時00分〜18時00分
入場料:18 EUR

断崖に消えた栄光 ダンルース城

断崖に消えた栄光 ダンルース城

写真:藤 華酉

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北アイルランドの更に最北端。断崖絶壁に建つダンルース城は、見る者を不安にさせる程の美しさを誇ります。
その不安は大当たり。ダンルース城が廃墟となった原因の一つは、崖崩れによる崩落なのです。

断崖に消えた栄光 ダンルース城

写真:藤 華酉

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また、この城には美しい伝説が残されています。難攻不落のこの城には、地下に秘密の洞窟があり、小さな船をつけておくことが出来るようになっていました。
中世の頃には、偲ぶ仲の恋人たちが、こうして密会を行っていたとか。

断崖に消えた栄光 ダンルース城

写真:藤 華酉

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もう少し現実的な歴史も残っています。17世紀まで、ダンルース城とその城下町は、北アイルランドの交易地として賑わっていました。
しかし、運命の17世紀、イングランドのクロムウェルの侵攻により、城は破壊の限りを尽くされます。城下町も焼け落ちてしまい、今ではダンルース城の周囲には、ただ広い草原ばかりが広がっているのです。

<基本情報>
住所:87 Dunluce Rd, Bushmills BT57 8UY イギリス
電話番号:+44-28-2073-1938
開館時間:10時00分〜16時30分
入場料:5.5 GBP

支配と復活の象徴 ダブリン城

支配と復活の象徴 ダブリン城

写真:藤 華酉

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アイルランドを訪れれば、一度はダブリン城の前を通るに違いありません。現役の政府関連施設であり、廃城と称するには若干語弊があるかも知れません。ダブリン城は、廃墟と化す危機から立ち直った歴史を持つ城なのです。

ダブリン城はアイルランドの暗い歴史、イギリス支配の象徴でした。アイルランド人が飢饉や貧困で苦しむ中、13世紀に建築されたダブリン城は増改築を繰り返し、美しくなるばかり。
一度は火事で焼け、支配者であったイギリス人が城を去った後は、城としての地位を捨て病院として活用された建物でもあります。

支配と復活の象徴 ダブリン城

写真:藤 華酉

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そんな歴史からか、今でも「出る」城として、夜のゴーストツアーの定番コースになっているダブリン城。昼に行けば美しい庭園が、夜に訪れれば街中とは思えない不気味な空気が味わえる名所です。

<基本情報>
住所:Dame St, Dublin 2, アイルランド
電話番号:+353-1-645-8800
開館時間:9時45分〜17時15分
入場料:要予約 8EUR〜

哀愁の国アイルランドへ

ジャガイモ飢饉以来、最盛期の人口を取り戻す事がなかったアイルランドは、息を飲むような美しい廃墟にあふれています。今は裕福な先進国となった為、その保存にもしっかり力を入れており、その美しさは留まる所を知りません。

廃墟である以上、悲しい歴史や物語を秘めているのですが、それもまた滅びの美学。廃墟好き、わびさび好きにはたまらない空気を味わいに行きませんか。

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/10/02−2014/10/10 訪問

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