列車レストランにレトロ駅舎!わたらせ渓谷鐵道に乗って沿線観光

列車レストランにレトロ駅舎!わたらせ渓谷鐵道に乗って沿線観光

更新日:2019/07/23 16:26

かのえ かなのプロフィール写真 かのえ かな 鉄道ひとり旅ライター、駅舎・マンホール愛好家
群馬県桐生市と栃木県日光市足尾町を結ぶ、「わたらせ渓谷鐵道」。“わ鐵”という愛称で親しまれ、沿線には神戸駅など登録有形文化財に登録されているレトロ駅舎が並びます。

さらに駅周辺には、旧花輪小学校記念館や足尾銅山観光といった観光スポットも充実。列車レストランやタブレットクッキーなど、わ鐵グルメも外せません。そんなわたらせ渓谷鐵道の沿線観光を楽しむコツを紹介します。

列車レストランと木造駅舎を楽しむ!神戸駅

列車レストランと木造駅舎を楽しむ!神戸駅

写真:かのえ かな

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桐生駅〜間藤駅を結ぶわたらせ渓谷鐵道。起点の桐生駅を出発し、5つの目の大間々駅を過ぎたあたりから市街地を抜け出し、渡良瀬川を見下ろしながら渓谷沿いを走ることになります。

そして、3つの短いトンネルが続く“七曲りの難所”を通り抜け、たどり着くのがこちらの神戸駅(ごうどえき)です。

列車レストランと木造駅舎を楽しむ!神戸駅

写真:かのえ かな

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神戸駅の駅舎(本屋)と上下線のプラットホームは大正元年に造られたもので、登録有形文化財に登録されています。なんと、旧足尾鉄道の開業当時から変わらず現役として活躍しているのですよ。

レトロな駅名看板が出入口に掲げられ、駅前には木造の電信柱が残されています。

列車レストランと木造駅舎を楽しむ!神戸駅

写真:かのえ かな

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わたらせ渓谷鐵道で美味しいものを食べたいと思ったら、神戸駅にある“列車のレストラン清流”は外せません。

列車のレストラン清流は、東武鉄道日光線を走っていたデラックス・ロマンス・カーの一部車両を利用したレストラン。きのこカレーや舞茸ごはん定食が特におすすめです。

<神戸駅と列車のレストラン清流の基本情報>
住所:群馬県みどり市東町神戸891番地
アクセス:桐生駅から約60分
営業時間:11:00〜16:30
定休日:4月〜11月は無休、12月〜3月は月曜定休(但し月曜日が休日の場合は翌日)

神戸駅から萬年橋や琴平トンネルを目指してプチハイキング

神戸駅から萬年橋や琴平トンネルを目指してプチハイキング

写真:かのえ かな

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神戸駅では滞在時間を長めにとり、ちょっとしたハイキングを楽しみましょう!駅を出て、渡良瀬川沿いの道を歩くこと約20分。遠くに赤い橋が見えてきます。こちらは萬年橋です。

神戸駅から萬年橋や琴平トンネルを目指してプチハイキング

写真:かのえ かな

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萬年橋からは渓谷の絶景がよく見えます。秋には写真の緑が紅葉で色づき、これもまた綺麗ですよ!水のせせらぎもよく聞こえ、とても癒されます。

※車が通ることもあるので、安全には十分ご注意ください。

神戸駅から萬年橋や琴平トンネルを目指してプチハイキング

写真:かのえ かな

地図には表示されていませんが、萬年橋の手前には二手に分かれた道があり、左手にある小さな道を歩くと琴平トンネルに辿り着きます。

琴平トンネルは、わたらせ渓谷鐵道が引き継いだ旧足尾線の廃線跡にあるトンネル。奥へ進むと山林が広がります。

琴平トンネルの先にあるわらべ橋からの眺めもおすすめ!「もっと時間をかけてハイキングしたい」「宿泊プランでわたらせ渓谷鐵道を観光する」という方は、ここからさらに歩いて、富弘美術館などを目指すと良いでしょう。

『うさぎとかめ』でお出迎え!花輪駅から旧花輪小学校記念館へ

『うさぎとかめ』でお出迎え!花輪駅から旧花輪小学校記念館へ

写真:かのえ かな

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花輪駅に降り立つと「もしもし亀よ〜亀さんよ〜♪」と、童謡『うさぎとかめ』が流れてお出迎えしてくれます。

駅ホームには、大きなうさぎとかめの像も。花輪駅があるこの地は、『うさぎとかめ』を作詞した石原和三郎ゆかりの地なのです。

『うさぎとかめ』でお出迎え!花輪駅から旧花輪小学校記念館へ

写真:かのえ かな

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花輪駅を訪ねたら、徒歩5分ほどでアクセスできる“旧花輪小学校記念館”を目指しましょう。旧花輪小学校の木造校舎は国登録有形文化財に登録されており、美しい赤瓦と左右対称のシンメトリーが特徴です。

卒業生には石原和三郎のほか、“日本近代製鉄の父”として知られる今泉嘉一郎がいます。今泉氏は校舎建設費を寄付したことでも有名です。

『うさぎとかめ』でお出迎え!花輪駅から旧花輪小学校記念館へ

写真:かのえ かな

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館内には今泉嘉一郎・石原和三郎展示室や旧足尾線の鉄道資料展示室などがあります。記念館周辺にある、今泉嘉一郎胸像や旧花輪小学校門柱もぜひ見ておきましょう。

さらに旧花輪小学校記念館から5分ほど歩いた場所には、今泉嘉一郎生家もありますよ。

<旧花輪小学校記念館の基本情報>
住所:群馬県みどり市東町花輪191番地
入館料:無料
開館日:土曜日・日曜日
開館時間:10:00〜16:00
電話番号:0277-97-2622

足尾銅山の歴史を体感!通洞駅へ

足尾銅山の歴史を体感!通洞駅へ

写真:かのえ かな

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通洞駅も駅舎とプラットホームが登録有形文化財に登録されています。駅舎は、側面(妻側)が柱や梁が外側にむき出しのハーフティンバー風になっているのが特徴。外壁はモルタル塗仕上げとなっており、どこか洋風の洗練された雰囲気が漂います。

足尾銅山の歴史を体感!通洞駅へ

写真:かのえ かな

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通洞駅から徒歩5分ほどでアクセスできるのは、400年の歴史を誇る足尾銅山の坑内を間近で見られる“足尾銅山観光”。

小さなトロッコに乗って通洞坑へ突入し、そこから先は自分で坑内を歩いて足尾銅山の歴史を体感します。施設内には、貴重な資料を展示した銅資料館などもありますよ。

<足尾銅山観光の基本情報>
住所:栃木県日光市足尾町通洞9-2
営業時間:9:00〜16:30(無休)
電話番号:0288-93-3240

足尾銅山の歴史を体感!通洞駅へ

写真:かのえ かな

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もっと足尾銅山について学びたい人は、足尾銅山観光から10分ほど歩いた場所にある古河足尾歴史館へ。

足尾銅山が日本一の鉱都として栄えたころの歴史が分かる資料が数多く展示されているほか、足尾の発展に貢献した古河創業家についても学ぶことができます。

<古河足尾歴史館の基本情報>
住所:栃木県日光市足尾町松原2825
営業日:原則週5日(水・木・金・土・日及び祝日)、開館期間は4〜11月(12月〜3月は休館)
営業時間:10:00〜16:00(15:30受付終了)
料金:大人400円、子供(小・中学生)280円
電話番号:0288-25-5810

まだある!わたらせ渓谷鐵道ならではの見どころ

まだある!わたらせ渓谷鐵道ならではの見どころ

写真:かのえ かな

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上神梅駅(かみかんばいえき)も駅舎(本屋)とプラットホームが登録有形文化財に登録された駅のひとつ。

昭和5年に増改築を行い、現在の姿となりました。改札口も木で造られており、純木造駅舎の魅力が凝縮されています。

まだある!わたらせ渓谷鐵道ならではの見どころ

写真:かのえ かな

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かつては足尾鉱業所の中心地に位置した足尾駅も、駅舎とプラットホームも登録有形文化財に登録されているので必見。プラットホームには、今は貴重なレンガ造りの倉庫もあります。

まだある!わたらせ渓谷鐵道ならではの見どころ

写真:かのえ かな

わたらせ渓谷鐵道を訪ねた記念に買って帰りたいのが、タブレットクッキー。単線区間で列車が衝突しないよう、通行手形として使われていた“タブレット”の原寸大クッキーです。

手の平ほどの大きさで厚みがあり、食べ応えバツグン!相老駅・大間々駅・通洞駅で買えるほか、車内販売もしているので、小さく割って列車で食べている人も見かけます。お土産にも旅の途中のスタミナ補給にもおすすめですよ。

わたらせ渓谷鐵道の沿線観光は日帰り・宿泊どちらも楽しい!

わたらせ渓谷鐵道の沿線観光は、一日フリーきっぷを使うのがおすすめ。日帰りで楽しめるのはもちろんのこと、宿泊旅でじっくり回るのも良いですよ。

宿泊旅の場合は、神戸駅を中心とした“群馬エリア”と通洞駅を中心とした“栃木エリア”に分けて回ると効率的。宿泊地はホテルがたくさんある桐生駅周辺が便利です。

わたらせ渓谷鐵道は桐生駅から終点の間藤駅まで片道1時間30分でアクセスできるので、桐生駅拠点でも十分回ることができます。

また、間藤駅へはJR・東武日光線から市営バスで約35分と意外と近いので、日光・鬼怒川からの行き帰りに立ち寄るのも面白いですよ。

2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/06/04−2019/06/06 訪問

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