小説「夢のように日は過ぎて」で主人公が同僚と恋愛話に花を咲かせていたおでんやさんがこちら「たこ梅」。大阪市内にいくつか店舗がありますが、道頓堀にあるこちらの店舗が本店です。
大阪ではおでんのことを「かんとだき」と呼ぶ習慣があるのですが、こちらのたこ梅さんは、なんと弘化元年(1844年)から170年以上も続く老舗の関東炊きやさん!鯨のコロやサエズリ、タコの甘露煮など、まさに大阪ならではの関東煮がいただけるんです。
おいしいお出汁がたっぷり染みた鯨や柔らかく煮込まれたタコの甘露煮を、錫のコップに注がれたお酒でいただく…なんてまさに小説そのもの!じっくり煮込まれた鯨は旨味たっぷりで臭みもなくとってもおいしいので、鯨は食べたことがないという方もぜひ味わってみてくださいね。
<基本情報>
住所:大阪府大阪市中央区道頓堀1-1-8
電話番号:06-6211-6201
アクセス:近鉄日本橋駅より徒歩3分
小説「薔薇の雨」で、主人公が恋人と出会い、またその後も通った喫茶店が千日前の「丸福珈琲店」。今では関東などにも店舗があり、あちこちで見かけることも多い丸福珈琲店ですが、千日前のこちらが本店です。店内はとても広く、座席もゆったりしていて、まさに昔ながらの喫茶店そのもの。
パンケーキではなく、どことなく懐かしい「ホットケーキ」と、どっしりした味わいのコーヒーは旅行で歩き疲れたときの休憩にちょうどいいですね!
<基本情報>
住所:大阪府大阪市中央区千日前1-9-1
電話番号:06-6211-3474
アクセス:難波ウォーク26番出口より相生橋筋商店街アーケード入ってすぐ左
小説「苺をつぶしながら」で、主人公が女友達とお茶をしたのが心斎橋の「長崎堂」。こちらも創業100年という昔から愛されているお菓子やさんです。もともとは名前の通り長崎カステラのお店なのですが、小説の中で主人公が「このお店に来たら必ず買って帰らなくてはいけない」と言っているのは「クリスタルボンボン」というとても美しいお菓子です。
女性なら誰もが好きそうなレトロで美しいパッケージの箱を開けると、中には淡いピンク、ブルー、白の美しい宝石のような砂糖菓子が入っています。アニゼット、マラスキーノ、コアントローという3つのリキュールがほのかに香るまさに夢のようなこのクリスタルボンボン、今ではSNSでも大人気で、すぐに売り切れてしまうんです。
どうしても欲しいという方は、事前にお店に電話して必ず在庫を確認してから伺ってください。インスタなんてない時代からこの美しいお菓子を発見していた田辺聖子さんって、本当に美しいものを見つけることが得意だったんですね。
クリスタルボンボン1,350円(税抜)
<基本情報>
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-1-29
電話番号:06-6211-0551
アクセス:地下鉄御堂筋線「心斎橋駅」6号出口より徒歩2分
大阪といえば粉モンやUSJを思い浮かべる方が多いと思いますが、実はこんなに情緒のあるお店もたくさんあるんですよ。
今回ご紹介したお店の他にも、田辺聖子さんの小説には「これって、もしかしてあそこのことかな?」「これはもしかしてあのお店?」と思うお店がたくさん出てきます。
小説の中の主人公とともに、名店巡り。たまにはこんな大阪旅はいかがですか?
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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