写真:八岳木 流泉
地図を見る長嶺温泉は、長野と新潟を結ぶ国道292号線沿線に位置しています。国道292号線は直線部分の多い快走路ですが、スピードを出し過ぎず、ゆっくり進みましょう。
しばらく行くと「長嶺」と書かれた大きな看板が目に入ります。それにならって道をたどれば、長嶺温泉に到着です。
その外観はまるで民家。知らずに通りがかれば温泉場とは思えません。
そんな長嶺温泉は、1992年に営業を開始した一軒宿です。日帰り入浴も広く受け付けており、周辺地域の憩いの場になっています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る館内に入ると、ズラリ並んだ多くの人形。こけしや土人形といった、日本各地の郷土人形です。その数は数百とされ、先代主人のコレクションです。それぞれに説明書きがあり、しばし眺めては諸国漫遊の気分を味わえます。
写真:八岳木 流泉
地図を見るなかでも土人形は必見です。土人形とは江戸末期から明治期にかけて庶民に親しまれた人形で、中野市は「土人形の里」と称されるほど土人形づくりが盛んでした。
中野市には今でも、奈良家で制作される「中野人形」と、西原家で制作される「立ヶ花人形」があり、これらをあわせて「中野土人形」と呼んでいます。
毎年3月31日には「中野ひな市」が開催され、貴重な中野土人形が販売されます。希望者全員は購入できず、抽選必至の人気ぶりです。
また、同市には日本土人形資料館もあり、絵付け体験棟では、土人形の絵付け体験も可能。
写真:八岳木 流泉
地図を見る館内には多数の大広間もあります。度々カラオケ大会なども開かれ、常に賑わう宿なのです。
もちろん、各所の広間にもこけしなどが展示されています。
写真:八岳木 流泉
地図を見る長嶺温泉には男女別の内湯と露天風呂があります。露天風呂は平日午後と週末のみの営業なので注意が必要。
内湯の浴槽は木造、露天風呂は石で造られています。それぞれ比較的小さな浴槽で、大勢入浴すると少し窮屈かもしれません。
写真:八岳木 流泉
地図を見る泉質はナトリウム-塩化物泉。湯色はごく薄い黄色の透明です。肌触りは若干ツルツルする程度で、匂いもありません。
豊富な湯量が自慢の長嶺温泉では、循環をしない掛け流し。近所の福祉施設にも分湯するほどです。
写真:八岳木 流泉
地図を見る宿の内外観や浴室は決して近代的ではありません。それでもここは温泉宿。お湯が優れていて、非日常・隔世の気分が味わえれば十分です。
実際、素晴らしいお湯が掛け流され、本物の湯気がモウモウと立ちのぼる。源泉由来の泡付きも素晴らしく、入りごたえや効能もばっちりです。
ユニークなのは風呂椅子です。「ゆ」と書かれた風呂椅子は実に珍しく、昔ながらの銭湯、湯治風情を感じます。
全国の郷土人形に迎えられ、情緒あふれる本物の湯を味わう。湯上りに大広間でゴロンとすれば、心身が癒されることでしょう。
住所:長野県中野市田麦338
電話番号:0269-26-1010
アクセス:上信越自動車道「信州中野」ICから約15分
2020年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
八岳木 流泉
横浜生まれ、横浜育ち。それでも幼少期から山や渓流での遊びに傾注してきました。現在は、温泉に関する新聞連載やCATV出演を行っております。温泉をはじめ、登山に散歩、海外旅行など、幅広い旅程を紹介し、旅の…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索