カンチャナブリ泰緬鉄道センターの目的は、泰緬鉄道建設の悲惨さを後世に伝えるというもの。
日本人の多くは大東亜戦争の最中に、ミャンマーからタイにかけて建設された全長415kmに及ぶ泰緬鉄道のことをあまり知りません。残念なことにその建設において、多くの外国人捕虜やアジア人作業者が病気、ケガ等で命を落としているのです。
悲しい出来事ではあるのですが、時にそのような歴史を直視することもまた、一つの観光のあり方と言えるのではないでしょうか。
カンチャナブリ泰緬鉄道センターの英語での正式名称は「Thailand-Burma Railway Centre」。しかし博物館の正面には「DEATH RAILWAY MUSIEUM」と大きく書かれています。これは「死の鉄道博物館」という意味になるのです。
博物館の左側から中に入ると、中央奥がチケット販売所。チケットを購入すると観光の最後に使えるドリンク無料券ももらえます。コーヒーか紅茶を選べますので、紛失しないようにして下さい。
係員に入場券を渡し、中に進みましょう。
戦争博物館の内部に進むと、英語とタイ語で細かな説明があります。展示品の多くはパネルによるもので、使われている写真は当時のものです。これらを見るだけでも貴重な体験といえるのでは。
ところで、泰緬鉄道とはどういうものなのでしょうか。戦時中の日本側の正式名称は「泰緬連接鉄道(Thai Burma Railway)」となります。しかし世界的には「Death Railway」で知られているのです。
当時の日本軍は、ビルマ戦線への物資輸送に苦労していました。海上輸送は物量の問題と危険であるとの判断から、1942年から鉄道建設を開始することになります。
タイ側とミャンマー側の両側から建設が始まり、日本軍人は12,000人、連合軍の捕虜62,000人が従事することになるのです。他にもミャンマー人18万人(死者4万人)、マレーシア人8万人(4.2万人)、タイ人についてはその数がまったく分からないという状態。アジア地域からも多くの人が建設に関わったのですが、今でも正確な数字が分からない状況なのです。
展示品の中には、泰緬鉄道で実際に使用された杭を各地から集めたものもあります。
一階の展示の後は二階に上がりますが、引き続きパネルと展示品が続きます。特に二階では泰緬鉄道建設に従事し亡くなった連合軍兵士の遺品展示が多くなります。ミャンマー側152km、タイ側263kmの全長415kmの間で亡くなった連合軍捕虜は1万人を超えているといわれています。
全ての展示コーナーの最後には休憩スペースがあります。ドアを開けて中に入って下さい。右側に進み入場券と一緒に受け取った無料券を係員に手渡し、コーヒーか紅茶の飲み物を注文しましょう。簡単な英語で通じますが、難しい場合はパネルを指差して注文しても問題ありません。
ガラスの向こうに見えるのが連合軍共同墓地。暑いタイですので、ゆっくりと休憩をしておきましょう。
階段を下るとそこは入場した場所と同じになります。左側にタイ観光でのお土産品コーナーがありますので、手に取ってみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
住所:73 Jaokannun Road | BanNua, Amphoe Muang, Kanchanaburi
電話番号:+66-34-512-721
アクセス:カンチャナブリ駅から徒歩7分
開館時間:9:00〜17:00
カンチャナブリ戦争博物館を出て左に約50m進み、右折して100mで連合軍共同墓地の正面に到着します。なお、この場所の正式名称は「The Kanchanaburi Allied War Cemetery」です。
墓地の内部に入ると、正面奥に大きくて白い十字架があり、その両側は泰緬鉄道建設で亡くなった人たちを国別に分けて埋葬しています。
門の左側には記帳台があります。ノートを見ると、世界中から多くの人が訪れていることが分かるでしょう。
墓地に眠るのは6,982人であり、泰緬鉄道建設で亡くなった連合軍捕虜の全てではありません。亡くなってすぐに現地で埋葬され、今となっては詳細が分からない人も多くいるのです。
遺族はもちろんですが、連合軍共同墓地は世界的に知られた場所であり、カンチャナブリの有名観光地として多くの観光客が訪れます。
戦後、長い年月が経過しても献花が絶えない連合軍共同墓地で、あなたは何を感じることが出来るでしょうか。
<基本情報>
住所:Saeng Chuto Road Kanchanaburi 71000
アクセス:カンチャナブリ駅から徒歩7分
時間:8:30〜18:00
旧日本軍による悲惨な歴史を今に伝える「カンチャナブリ泰緬鉄道センター」と「連合軍共同墓地」はいかがでしたでしょうか。
泰緬鉄道に関しては映画「戦場にかける橋」の舞台で有名になった場所が連合軍共同墓地の近くにあります。体の真横を通る鉄道の迫力と絶品グルメは外せません。その他サイヨーク・ノイ滝観光や便利な宿泊先等、カンチャナブリ観光で使える情報を下記の関連MEMOにリンク設定しています。
ぜひ、旅行の参考としてみて下さい。
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(2024/4/19更新)
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