可睡斎では毎年、お正月1月1日から「可睡斎ひなまつり」と称して、お寺中がおひな様で埋め尽くされる、華やかな初春の祭典が催されます。
圧巻の32段・1200体のおひな様が飾られる巨大ひな壇をはじめ、創作ひな飾りや、巨大なつるしびな「傘福」、2000体のさるぼぼ、期間限定で等身大のおひな様や外階段での段飾りなどが展示され、2019年には65,000人以上の人出がありました。旅行会社のツアーにも組み込まれ、観光客も多く訪れる人気の催しです。
高さ3メートル・幅5メートルの圧巻の巨大ひな壇は、32段・1200体のおひな様が飾られた日本最大級のひな壇です。巨大ひな壇のおひな様は、ひな壇を設置し、おひな様を並べるのに、1週間ほどかかります。細やかに神経の行き届いた並べ方で、高所に飾られたおひなさまの顔もなるべく見えるように配置されています。
可睡斎では、お座敷だけでなく、階段の踊り場などにもおひな様を使用したちょっとしたひな飾りを見ることができます。通常飾られているような段飾りとはまた違った展示で、これはどんな場面を再現したものなのかとあれこれ想像するのも楽しく、じっくりながめてしまいそう。
廊下や、踊り場など、あちこちにおひなさまが飾られた様子は、春の催しにふさわしく、見事なものです。庭園をバックに、新しいおひな様から古いおひな様まで、窓際にずらりと並んだおひな様のなんとも華やかな事。
展示の中には、飾り方をちょっと工夫した変わりダネのおひな様も。ミニチュア小物などをうまく使って、いろいろなシーンを再現した創作ひな飾りが飾られています。
さまざまな場面を再現したおひな様は一見の価値あり。創作ひな飾りは毎年テーマを替えて展示されており、来年もまた違った創作ひな飾りが展示される予定です。
ひなまつりでは、室内でぼたんを咲かせた室内ぼたん園などを見ることができます。4月になると、可睡斎の西側にあるぼたん苑で、ぼたんまつりが開催されます。
ぼたん苑は450年ほど前に、当時の仙麟等膳禅師が植えたぼたんから始まりました。現在では、3000坪の敷地に、約150種・2000株の様々な種類の大輪のぼたんが咲き誇ります。ぼたんは4月中旬頃から5月初旬頃まで楽しめます。
可睡斎とは別施設ですが、歩いて数分のところにある「可睡ゆりの園」では、3万坪の敷地内に、約150種ものゆりの花を見ることができます。斜面一面に黄色いゆりが咲いているのはなかなかの眺め。
日本庭園の大きな池を中心に、起伏にとんだ周遊散策路があり、様々な種類のゆりの花を見ることができます。五色のゆりが整然と咲くエリアや、白ゆりの咲くエリア、赤やピンク、オレンジなどさまざまな色のゆりが混然と咲くエリアなど、この時期ならではの華やかな眺めです。
ゆり園の中では至る所にゆりが咲いており、あまりにゆりが多いために、散策路を歩くとゆりの香りがとても強く感じられます。
そして、可睡ゆりの園では、ゆりは見るだけのものではなく、ゆりねを使用した、ほくほくの「ゆり天ぷら」なども販売しています。ぜひ、試してみたいもの。
初夏には、遠州三山である可睡斎、法多山、油山寺で風鈴まつりが開催されます。
可睡斎でも、山門から本堂にかけての「風鈴の小道」で、無料で見ることができます。赤・青・黄色など、さまざまな色の2000個の江戸風鈴が飾られ、風が吹くたびに、涼しげな音色を奏で、暑さも和らぐようです。
赤い風鈴で富士山をかたどった「赤富士風鈴」は、有料エリアにありますが、7・8月に赤富士風鈴を拝観すると、先着100名に、水無月ぜんざいと冷茶がふるまわれます。
風鈴まつりの期間中は、陶器の風鈴に絵を描くなどの「お絵描き風鈴体験」(有料)も楽しめます。
可睡斎では坐禅や写経をしたり、精進料理を頂くなど、体験修行をすることもできます。こちらは日帰りコースと1泊2日コースがあります。何かとせわしない俗世を忘れ、お寺でゆっくりと自分を見つめなおしてみるのもいいかも。
精進料理は、修行に参加しなくても食べることができます。当日、受付で確認し、空きがあれば食べられますが、この場合、本堂など内部の拝観が無料になります。お料理の代金に拝観料が含まれるため、食事をすれば、ひなまつりなどが無料拝観できるということになり、ちょっとトクした気分に。
可睡斎では年間を通して、地元の旬の野菜を使用した精進料理を味わえますが、ひな祭りの開催中は期間限定で、「特別ひな御膳」という通常の精進料理とは違ったお膳を食べることができます。
ひなまつりのためのご膳なので、ちらし寿司などが供され、それ以外の料理は季節や仕込み状況により変更されます。特別ひな御膳は予約制になっており、通常は1週間前までに電話かメールでの予約が必要になります。季節限定で人気があるので、お早めの予約をおススメします。
お正月には吉兆膳、春のぼたんシーズンには、ぼた餅や旬のたけのこを使用した「ぼたん御膳」、夏のゆりが咲くシーズンにもゆりねを使った「ゆり御膳」などを食べることができます。こちらは予約は不要です。
住所:静岡県袋井市久能2915-1
電話番号:0538-42-2121
アクセス:
(車)東名高速袋井ICより5分
(電車)JR袋井駅からバスで12分。「可睡齋入口」下車
拝観時間:8時から17時
拝観料:500円(小学生以下無料)※室内ぼたん園・諸堂拝観含む
2020年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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