赤い瓦の陣屋町・大森で世界が注目した石見銀山の栄華にふれる

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赤い瓦の陣屋町・大森で世界が注目した石見銀山の栄華にふれる

赤い瓦の陣屋町・大森で世界が注目した石見銀山の栄華にふれる

更新日:2019/07/25 17:22

藪内 成基のプロフィール写真 藪内 成基 キャッスルクリエイター

世界中が銀に注目した大航海時代。日本は「銀の島」と呼ばれ、世界の三分の一の産出量を誇った時期があります。大半が石見銀山から産出され、大変なにぎわいをみせました。政治経済の中心となった陣屋町・大森には、赤い瓦屋根の建物が軒を連ね、往時の栄華が今も感じられます。レトロな風景にも出会いながら、歴史ロマンにひたってみませんか。

歴史情緒あふれる赤い瓦屋根の町並み

歴史情緒あふれる赤い瓦屋根の町並み

写真:藪内 成基

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赤みがかった瓦屋根が1kmにも渡ってのびる町並み。世界遺産に登録されている石見銀山を支えてきた陣屋町・大森です。

立派な瓦ぶきの建物や石垣が連なる姿に、江戸時代にタイムスリップしたような気分が味わえます。

歴史情緒あふれる赤い瓦屋根の町並み

写真:藪内 成基

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代表的な建物は、陣屋町・大森の有力商人であった熊谷(くまがい)家住宅。寛政12年(1800)の大森大火の被害を受けた後、享和元年(1801)に建てられ、土蔵などを増築しながら、明治元年(1868)に屋敷が整いました。

立派な門構えの主屋以外にも、5つの蔵と納屋からなる大規模な民家建築。敷地はなんと約1500平方mもあり、往時の栄華が偲べます。内部では、和風住宅の美しさにふれられる展示も充実しています。

歴史情緒あふれる赤い瓦屋根の町並み

写真:藪内 成基

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ただ江戸時代にひたるだけが、陣屋町・大森の楽しみ方ではありません。古い建物を活用したイタリア料理店やパンの店、レトロな郵便局、なんと自動販売機まで古い町並みに合わせています。江戸時代からの町並みを大切にしつつ、現代の風景にもうまく溶け込ませていますので、散策が楽しくなります。

<熊谷家住宅の基本情報>
住所:大田市大森町ハ63
電話番号:0854-89-9003
料金:大人500円/小人100円
営業時間:9:30〜17:00(受付は16:30まで)
定休日:毎月最終火曜、年末年始(12/29〜1/3)※臨時休あり
アクセス:JR大田市駅よりバスで約26分、「大森代官所跡」下車、徒歩約2分

世界が注目!戦国大名が競った石見銀山

世界が注目!戦国大名が競った石見銀山

写真:藪内 成基

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歴史的な町並みが残っている大きな理由は「銀」にあります。16世紀頃、スペインやポルトガルなどヨーロッパの国々が世界中の海に挑み、「大航海時代」とよばれました。

当時の世界をつなぐ重要な商品が銀でした。日本が世界で流通する銀の三分の一を占め、しかも大半は石見銀山から産出した時期があったのです。

世界が注目!戦国大名が競った石見銀山

写真:藪内 成基

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戦国時代に石見銀山の争奪戦を繰り広げた人物には、「三本の矢」のエピソードで知られる毛利元就(もうりもとなり)がいます。天正5年(1577)に毛利家によって遷座されたと考えられているのが、城上(きがみ)神社です。

現在の社殿は寛政12年(1800)の大火で焼失し、文化9年(1812)に再建。銀山の繁栄と採掘の安全を願う陣屋町・大森の氏神です。拝殿天井に描かれた極彩色の「鳴き龍」は、真下で手を打つと、まるで龍が鳴いているかのように、音が響き渡ります。

世界が注目!戦国大名が競った石見銀山

写真:藪内 成基

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江戸時代となってからも、石見銀山の重要性は変わりませんでした。江戸幕府は石見銀山を天領(幕府の直轄地)とし、町並みを整備していきました。

現在の陣屋町・大森の町並みは、寛政12年(1800)の大火の後に再建されたものですが、石州の赤瓦で守られた町並みは今も残されているのです。

<城上神社の基本情報>
住所: 大田市大森町イ1477
アクセス:JR大田市駅よりバスで約26分、「大森代官所跡」下車、徒歩約1分

石見銀山資料館は「城」代わりの代官所

石見銀山資料館は「城」代わりの代官所

写真:藪内 成基

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「石見銀山資料館」では、陣屋町・大森の歴史や銀について深く知ることができます。人々の暮らしに焦点を当て、往時の文化や生活について紹介しています。

石見銀山資料館は「城」代わりの代官所

写真:藪内 成基

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新一万円札の図柄に選ばれた、渋沢栄一(しぶさわえいいち)とのゆかりにもふれられます。陣屋町・大森にある「井戸神社」が、明治44年(1911)に社殿を建設することになった際、渋沢栄一が金100円を寄付。その際の記録が、石見銀山資料館に展示されています。

石見銀山資料館はもともと「大森代官所」とよばれ、陣屋町・大森を治める代官が政務を行う場所でした。代官所を中心に、周囲に武士や町人が暮らしていたのが、陣屋町・大森なのです。

石見銀山資料館は「城」代わりの代官所

写真:藪内 成基

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江戸時代に城をもつには条件がありました。陣屋町・大森は天領(幕府の直轄地)であったため、「城」ではなく「代官所」が中心となり、「城下町」ではなく「陣屋町」と呼ばれました。

石見銀山資料館から約3q南東には山吹城という城跡がありますが、戦国時代に石見銀山の争奪戦が繰り広げられた名残です。山吹城の麓に発展した陣屋が、17世紀前半に現在の位置に移転しました。

<石見銀山資料館の基本情報>
住所:大田市大森町ハ51-1
電話番号:0854-89-0846
営業時間:9:00〜17:00
定休日:年末年始(12/29〜1/4)
料金:大人500円/小人200円
アクセス:JR大田市駅よりバスで約26分、「大森代官所跡」下車、徒歩約1分

石見銀山と栄えた陣屋町・大森を歴史散策

世界遺産登録よりも400年以上も前から世界に注目されてきた石見銀山。戦国大名たちが争奪戦を繰り広げ、江戸幕府によって整備された町並みが陣屋町・大森です。熊谷家住宅や城上神社、石見銀山資料館をたどりながら散策しているうちに、歴史ロマンに胸がときめきます。

熊谷家住宅や石見銀山資料館については、下記の関連MEMOもご参照ください。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:島根県

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/07/08 訪問

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