クロンシュタットは、サンクトペテルブルクから北西、フィンランド湾に浮かぶコトリン島に位置する都市です。ソ連崩壊後に一般の人々が訪れることができる都市になりました。クロンシュタットという言葉はドイツ語から来ていて、krone(王冠)とstadt(都市)で王冠の都市という意味です。
写真は、サンクトペテルブルクからクロンシュタットに向かう際の、マルシルートカ(バス)からの景色です。
コトリン島はスウェーデン領でしたが、1703年、北方戦争に際してロシア帝国皇帝ピョートル1世により征服されました。ピョートル1世はそこにクロンシュタットという要塞都市の設立に着手し、1704年に完成しました。日露戦争で日本軍が戦ったバルチック艦隊は、このクロンシュタットでピョートル1世により編成された海軍です。ロシア革命後、ロシア内戦期の1921年には、水平たちによるクロンシュタットの反乱が起き、赤軍に鎮圧されました。クロンシュタットはその設立以来、ロシアの軍事史においてさまざまな役割を果たしてきた都市です。
ここで写真のクロンシュタットの紋章を紹介します。左の王冠を被った灯台は、クロンシュタットが皇帝ピョートル1世により設立された、サンクトペテルブルクを守る要塞都市であることを象徴しています。
右の緑の島に浮かぶ黒い鍋は、ピョートル1世がコトリン島を征服した際に発見したと伝説でされている、逃げたスウェーデン人が残した黒い鍋がモチーフになっています。
この紋章は1780年、エカテリーナ2世により制定されたものを改訂したものです。
海の大聖堂は、クロンシュタットのメインの観光地です。錨広場に建っており、クロンシュタットのシンボルとなっています。20世紀初頭に海兵たちのために建てられた、ビザンツ様式の聖堂です。サンクトペテルブルクからのマルシルートカ(バス)はこの聖堂付近に到着します。
近づいてみると、かなり大きくて迫力があります。この角度からの写真がとてもオススメです!
聖堂の中もとても荘厳で美しいのでぜひ入ってみましょう。
<海の聖堂の基本情報>
住所:Iakornaia pl., 1, Saint-Petersbug.
電話番号:+7-921-379-29-93
クロンシュタットそのものに関するモニュメントや、ロシア海軍の歴史に関わった重要人物の、クロンシュタットのあちこちで見ることができます。写真は、日露戦争において戦死したマカロフ提督の像です。
もうひとつここで紹介するのは、18世紀のロシア海軍で重要な役割を果たした指揮官であったフョードル・ウシャコフの像です。この像は、先ほど紹介した海の聖堂の前に立っているので、すぐに見つけることができます。
他にもさまざまな像やモニュメントがあるので、歩きながらそれらを発見するのも楽しいですよ!
せっかくクロンシュタットに来たなら、軍港をぜひ見て帰りましょう!軍港は、ピョートル1世の像が立つペトロフスキー公園の先にあります。
フィンランド湾に浮かぶ立派なロシア海軍の船を見ることができます。
ここから先は、ロシアの海軍関係者とその家族のみが立ち入ることができる場所です。軍港の見学はここまでです。
クロンシュタットには、サンクトペテルブルクからマルシルートカ(バス)で、所要時間40分ほどで行くことができます。華やかなイメージのロマノフ王朝とともにあったロシア帝国の軍事的な側面を感じさせられる場所です。サンクトペテルブルクを訪れる際、この現在に至るまでバルト海におけるロシア海軍の重要拠点であるクロンシュタットにぜひ足を運んでみましょう!
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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