何これ衝撃ミステリー!ポーランドの歪んだ森「クシュヴィ・ラス」

何これ衝撃ミステリー!ポーランドの歪んだ森「クシュヴィ・ラス」

更新日:2019/08/06 09:00

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
ナスカの地上絵、ストーンヘンジ、ミステリーサークル…世の中には現代科学をもってしても未だ謎に包まれたミステリーがたくさんありますよね。ポーランドにある「クシュヴィ・ラス」もその一つ。「曲った木の森」あるいは「歪んだ森」という意味をもつその森は、まさに文字通り、歪曲した木々が立ち並ぶ衝撃的な森なのです。

今回はポーランドにあるちょっとふしぎなミステリースポットをご紹介します。

ポーランドの西の果て、国境の町グリフィノ

ポーランドの西の果て、国境の町グリフィノ

提供元:MOs810 via Wikimedia

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今回ご紹介する「クシュヴィ・ラス(Krzywy Las、英語ではCrooked Forest)」があるのは、ポーランドの西の最果て、ドイツとの国境を流れるオーデル(Oder)川河畔の町グリフィノ(Gryfino)です。人口2万人ほどの小さな町は至って普通の田舎町。こんなのどかな場所に「歪んだ森」が存在するなんて信じられないですね。

いざ、歪んだ森「クシュヴィ・ラス」へ

いざ、歪んだ森「クシュヴィ・ラス」へ

写真:Mayumi Kawai

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クシュヴィ・ラスがあるのはグリフィノの中心から南へ約4.5km離れた小さな森林公園。近くには大きな発電所がそびえ立ち、その周辺は発電所から伸びる太い配管で張り巡らされています。クシュヴィ・ラスの入口ももれなく配管がゲートのようになっています。

いざ、歪んだ森「クシュヴィ・ラス」へ

写真:Mayumi Kawai

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クシュヴィ・ラスのある森林公園は約0.3ヘクタール、およそテニスコート11枚分の小さな森です。この森は当時、松400本ほどが植えられたといわれ、一見すると普通の松林。しかし、この奥に歪んだ森が存在します。

いざ、歪んだ森「クシュヴィ・ラス」へ

写真:Mayumi Kawai

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入口からわずか200mほどで到着。この直径50mほどの狭い範囲が、歪んだ森「クシュヴィ・ラス」といわれるエリアです。

ちなみに、ここは行政の監視カメラが設置されています。木々にいたずらしないようにしましょうね。

これが歪んだ森!クシュヴィ・ラス

これが歪んだ森!クシュヴィ・ラス

写真:Mayumi Kawai

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ポーランド語で「Krzywy(クシュヴィ)」は「歪んだ」あるいは「曲った」を、「Las(ラス)」は「森」を意味します。文字通り、木々の根本部分が「C」の形にグニャッと湾曲し、不気味な存在感を放っています。

木の幹や枝が湾曲したりねじれたりすることはさほど珍しくはありません。しかし、クシュヴィ・ラスの場合、このエリアに生える松の木が皆一様に、根本20cmほどから同じようなかたちで湾曲し、そこから先はまっすぐ生え揃っていると、さらにもう一つ、みな北に向かって湾曲しているのです。ここがミステリーといわれる所以です。

これが歪んだ森!クシュヴィ・ラス

写真:Mayumi Kawai

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現在の松の高さは約15m、これを松の成長速度に当てはめると、今からおよそ80年前の1930年代にこの松が植えられたと推測されています。有力な仮説としては、木造船を作るための木材用、あるいは家具や樽、ソリなどに使用するために人為的に歪められたと考える説。しかし、1945年の第二次世界大戦時、ドイツに隣接したこの地は壊滅的な被害を受け、当時を知る者は一人も残っていないため仮説を裏付けることができないのです。

これが歪んだ森!クシュヴィ・ラス

写真:Mayumi Kawai

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2つ目の仮説は、厳しい風雪を環境要因とするもの。確かに激しい海風や山風、重たい雪を受けた木々は一方向に倒れる傾向があります。しかし、そうなるとこれだけ揃って同じような湾曲を為し、そのあと倒れずまっすぐ生えていることの説明が付きません。

3つ目の仮説は、第二次大戦時に戦車によって松の若芽が踏み荒らされ、その影響で曲がってしまったという説。これもまた信憑性に欠けるといわれています。

それとも、この地に目には見えない強力な磁場が働いているのか、オカルト的に考えれば、UFOがこの地に降り立ったのか、いずれにしても、現在までに謎は解明されぬまま、ポーランドのミステリーとして知られています。

まっすぐに伸びる松たち

まっすぐに伸びる松たち

写真:Mayumi Kawai

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クシュヴィ・ラスの歪んだ木々を見上げると、上の方はこのようにまっすぐ伸びて成長しています。

まっすぐに伸びる松たち

写真:Mayumi Kawai

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歪んだ木の奥に立つ木々をよくご覧ください。ほんの数mしか離れていない距離で、ほかの木々は一様にあるべき姿でまっすぐ立っていますね。この衝撃ミステリー、ちょっと背筋がゾクッとしそうですね。

せっかくだから楽しもう!

せっかくだから楽しもう!

写真:Mayumi Kawai

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世界的には一部のオカルト好きにしか知られていませんが、ポーランドではツアー客も訪れるほどじわじわと人気を集めています。

歪曲した幹は腰を落としやすい位置にあり、まさに椅子代わり。腰掛けたり、ポーズをとったり、SNS映え間違いなし!この際だからぜひ楽しみましょう。

せっかくだから楽しもう!

写真:Mayumi Kawai

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なお、クシュヴィ・ラスにはベンチ以外何もありません。そのため、ランチなどは事前に用意し、ゴミ箱は持ち帰りましょう。お手洗いもないためご注意ください。

クシュヴィ・ラスはポーランドに属しますが、実はワルシャワやクラクフよりも、地理的にはドイツのベルリンやフランクフルトに近いのです。ぜひ、ドイツあるいはポーランドを訪れた際には、この衝撃ミステリーをその目で確かめに訪れてみませんか?

クシュヴィ・ラス(Krzywy Las)の基本情報

住所:Nowe Czarnowo, Gryfino, Zachodnio-Pomorskie province, Poland
電話:+48-91-416-22-59(グリフィノ森林局直通)
アクセス:ベルリン、フランクフルトから車で約2時間。ワルシャワからは車で約5時間半。公共交通機関を使う場合、ワルシャワからは西の都市シュチェチン(Szczecin)までバスあるいは鉄道で訪れ、ローカル鉄道REGIOに乗り換えドルナ・オドラ(Dolna Odra)駅で下車、徒歩10分。あるいはグリフィノからタクシーで5分。

2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/06/03 訪問

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