写真:島塚 渓
地図を見る丸亀城は、室町時代に築かれた砦をもとに、豊臣秀吉の家臣「生駒親正(いこまちかまさ)」と、その息子「生駒一正(いこまかずまさ)」が建設したお城。
その後、徳川幕府が発布した「一国一城令」により、一時は廃城となってしまいますが、寛永18年(1641年)に藩主になった山崎氏のもとで再建が始まり、次の京極氏によって完成しました。
写真:島塚 渓
地図を見る現在見ることのできる天守は、京極氏によって万治3年(1660年)に作られたもの。高さは約15mと非常にコンパクトですが、全国に12しかない、江戸時代以前に建設された天守が残る貴重なお城なんです。
写真:島塚 渓
地図を見る天守の形は、「層塔型(そうとうがた)」といって、お寺にある五重の塔のように、同じデザインの建物が規則的に積み上げられた構造です。姫路城などと比べると、スマートですっきりとした姿が印象的ですね。
写真:島塚 渓
地図を見る丸亀城は、本丸を中心に二の丸、三の丸を渦巻き状に配置した「渦郭式(かかくしき)」の設計となっています。
そのため、天守にたどり着くには、城内をグルッと廻るので、その途中でさまざまな種類の石垣を見学できるようになっています。
写真:島塚 渓
地図を見る丸亀城の石垣の多くは、「打込ハギ(うちこみはぎ)」という、石の表面や石が接する部分を削って仕上げる技法が用いられています。
また、強度を高めるために、石と石の間には小さな「間詰石(まづめいし)」を入れて、隙間を埋めている箇所もたくさんあります。
写真:島塚 渓
地図を見る丸亀城を代表する石垣が、三の丸の高石垣です。城内で最も高い20メートル以上もある石垣で、その曲線美から扇の勾配と呼ばれています。
隅の部分は、長方体の石を交互に重ね合わせた「算木積み(さんぎづみ)」と呼ばれる技法が使用されており、これによって強度を高め、美しい勾配の石垣を築くことができるんです。
丸亀城は、江戸時代初期の石垣を築く技術が最高水準に達したときに作られたため、バラエティーに富んだ石垣を随所で見ることができるのがポイントですよ。
写真:島塚 渓
地図を見るお城の正面玄関にあたる大手門付近では、石を徹底的に加工して隙間をなくした「切込ハギ(きりこみはぎ)」という技法の石垣を見ることができます。
なかには、鏡石と呼ばれる2メートルを超える大きな石もあり、権力の象徴の意味合いを含んだ、魅せる石垣として利用されているんですよ。
写真:島塚 渓
地図を見る大手門とは反対方向の山麓に行くと、自然石を加工せずにそのまま積んだ「野面積(のづらづみ)」の石垣があります。大きさや形の違う石を使うため、どうしても隙間や出っ張りができてしまうのが、面白いポイント。
さきほどの整然と並んだ切込ハギとは、好対照な印象の石垣です。丸亀城ならではの、バラエティー豊かな石垣があるからこそできる、楽しみ方なのではないでしょうか。
住所:香川県丸亀市一番丁
観覧時間(天守):午前9時から午後4時半(入城は午後4時まで)
入城料(天守):大人 200円 、小人(小・中学生) 100円
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
島塚 渓
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