提供元:(一社)田沢湖・角館観光協会
https://tazawako-kakunodate.com/秋田県仙北市角館町で武家屋敷の町並み沿いにある「角館樺細工伝承館」は、この町の伝統工芸品である樺細工に関する展示をしている施設です。館内にはお土産を購入できる売店や喫茶室、休憩ホールもあります。
提供元:一般社団法人 秋田県観光連盟
https://www.akitafan.com/樺細工とは山桜の樹皮を使った角館町特有の工芸品で、200年以上前に武士の内職として作られるようになったのが始まりです。
天然の樹皮を使用し、ひとつひとつ手作業で作られている樺細工には同じものはふたつとありません。自然のままの樹皮の素朴さは温かみを感じさせ、その色や光沢の美しさは使うほどに増していきます。また、抗菌や防湿作用があるなど機能面でも優れています。
この樺細工の魅力について詳しく知ることができる場所が「角館樺細工伝承館」です。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「角館樺細工伝承館」には展示室がいくつかありますが、メインの展示コーナーに行く前に見逃さないでいただきたい場所があります。それは、"樺細工和室"です。
床柱、天井の竿縁などに樺細工を取り入れたこのお部屋は、置かれている座卓やランプシェードなども樺細工。伝統の技が散りばめられた和室は、とても贅沢な空間です。細かいところまでぜひご覧ください。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る次の展示室では、樺細工の制作工程や種類について学ぶことができます。
樺細工の材料となるのはカスミザクラ、オオヤマザクラ、ヤマザクラなどの木から採取した樹皮です。
樹皮の採取には、地表からの高さと面積に決まりが設けられています。この制限を超えると木が枯死してしまうからです。すなわち、この決まりを守っている限りは、木は生育し続けられるのです。一度採取した部分からは、数年後「二度樺」と呼ばれる樹皮を採ることができ、それも樺細工に使用します。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る山桜から採取した、それぞれ特徴的な約10種類の樺(樹皮)と技法の組み合わせで、樺細工は制作されます。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る樺細工の技法には、以下の3種類があります。
【型もの】木型に合わせた芯の上に樹皮を貼り付けて、筒状のものを作ります。現代では茶筒が代表的です。
【木地もの】下地に木地を使ったもので、硯箱や宝石箱の他、座卓等なの大型のものもあります。いわゆる箱型のものです。
【たたみもの】磨いた樹皮を何層にも重ね貼りして数センチの厚さにし、様々な形に彫刻したものです。昔は印籠などの根付や帯留めがよく作られていました。現代ではブローチやペンダント等のアクセサリーが作られています。層になった断面が特徴です。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る同じ展示室の一画には、樺細工の創始者である藤村彦六さんをはじめ、"現代の名工"という称号を受けた職人さん達の貴重な作品の数々が展示されています。
制作工程や種類について学んだ後にこれらの作品を見ると、感慨もひとしおです。ひとつひとつの細かい作業の積み重ねで、樺細工という素晴らしい芸術品が生まれていることをうかがい知ることができます。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る別のコーナーでは、現役で活躍中の10名の伝統工芸士さん達の写真やプロフィール、それぞれの樺細工作品が紹介されています。得意とする技法やどのような活動をしているのかがわかりますので、並んでいる作品を見比べて、作風の違いをじっくり味わってみましょう。
提供元:(一社)田沢湖角館観光協会
https://tazawako-kakunodate.com/実演コーナーでは、伝統工芸士さんが実際に樺細工を制作しているところを見ることができます。職人さんは黙々と作業をされていますが、疑問に思ったことや聞いてみたいことがあれば、声をかけてみましょう。いろいろと教えてくれますよ。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「角館樺細工伝承館」の館内には、角館町の歴史や文化に関する資料の展示もあります。
今も残る角館の町並みが作られたのは江戸時代の初めで、角館町は佐竹北家の武家町として栄えました。その当時の武具や甲冑、角館が「みちのくの小京都」とよばれる由縁がわかる資料の他、イタヤ細工や白岩焼など樺細工以外の工芸品が展示されています。
樺細工の展示コーナーと併せてこれらの見学もぜひしていってくださいね。角館についてより深く知ることができますよ。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る館内の見学を終えた後は、お土産選びをしましょう。「角館樺細工伝承館」には、樺細工製品の品揃えが豊富な売店があります。種類もお値段も実に様々。いろいろなものに姿を変えた樺細工を順に見ていくだけでも楽しめます。
写真:佐藤 らなこ
地図を見るお土産としてよく売れているのは茶筒です。防湿、抗菌など樺細工の特性により、茶葉を保管するのに最適であることはもちろんのこと、小物を入れたり他の用途にも使えそうだと購入される方が多いです。
茶筒ひとつをとっても、大きさやデザイン、色などすべて異なります。じっくり吟味して好みのものを見つけましょう。
なお、樺細工は箱に入れて保管したまま、飾ったままでいるより、日常的使いすることが最も良いお手入れ方法だと言われています。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る最近ではこのようなブローチやアクセサリーなど、気軽に身につけられるような樺細工も作られるようになりました。一見すると伝統工芸品には見えないですよね?ご家族やご友人など親しい方へのプレゼントにも良さそうです。
住所:秋田県仙北市角館町表町下丁10-1
電話番号:0187-54-1700
アクセス:JR角館駅から徒歩約20分
開館時間:9:00〜17:00(4〜11月)、9:00〜16:30(12〜3月)
休館日:年末年始(12月28日〜1月4日)
観覧料:大人(高校生以上)300円、子ども 150円
2020年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/3更新)
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