写真:bow
地図を見る絶海の孤島・南大東島は、もともとは遥か南のニューギニア沖で生まれた島とされています。そこからフィリピン海プレートに乗り、なんと4800万年もかけて3000km以上も移動し、現在の沖縄県近海までやってきたのです。
人が住み始めてまだ100年しか経っていないのに、既に気の遠くなる程の時間をかけて旅してきた南大東島。今でも1年に7cmというスピードで北東方向へと動いているそうです。
そんな地殻変動の証拠ともされる場所が、南大東島にはあるのです。その名も「バリバリ岩」!
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地図を見るフィリピン海プレートに乗り、今も移動している南大東島、そのエネルギーが裂け目として表れているのが、「バリバリ岩」なのだそう。
一説によると南大東島は三つに分断されるような力が働いているのだとか。バリバリと岩が裂けた原因は、そんな南大東島の地層にあるようです。地層に歪みがあり、地殻変動の影響で高さ数mの巨大な岩盤の真ん中に、深く亀裂が入って幅数mの空間ができたようです。
一つの岩が裂けたのではなく、岩盤自体が裂けている為、この「バリバリ岩」は思ったより奥行があります。入口からだと数百メートル程の散策が可能です。
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地図を見るジャングルの中を先へと足を進めていくと、地底へと向かうように徐々に高度が下がっていくような道になります。さながら地底探検のような気分を味わいながら進んでいきます。
この「バリバリ岩」、かなり神秘的な雰囲気が漂っていて、沖縄本島ならば聖地「御嶽」と呼ばれていてもなんらおかしくないような場所。ただ、南大東島は八丈島からの移民が開拓した島なので、沖縄本島のような御嶽の信仰はないために一般人が立ち入ることに制限はありません。
しかし、この「バリバリ岩」を島で一番のパワースポットと呼ぶ人も多いそうです。確かになんらかのパワーに溢れたようにも感じられる神秘的な場所であることは間違いありません。
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地図を見る「バリバリ岩」の最深部では、何か人為的に作られた階段のようなものも見られます。それだけでなく、何か人が住んでいてもおかしくないような空間が。特にこの「バリバリ岩」は遊歩道が整備されているわけでもなく、あくまで自然な状態のはずなのですが・・・。
実はこの「バリバリ岩」、戦時中に弾薬庫などに使われていたそうです。確かに防空壕としても役に立ちそうな造りです。しかし、そんな「バリバリ岩」は戦後にその存在を忘れ去られていたそうです。
近年になって、この「バリバリ岩」が再発見され、島の観光資源として見直されて現在に至っているのです。
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地図を見るそんな「バリバリ岩」の一番底の部分からは、南大東村の木・ダイトウビロウが光を求めるかの如く、天高く伸びています。岩の裂け目の底からも力強く伸びるダイトウビロウの生命力もまた素晴らしいものです。
ついつい、天を見上げたくなる「バリバリ岩」の底。見上げれば再度認識できる割れ目の深さに改めて驚くことでしょう。南大東島にはこの「バリバリ岩」以外にもいくつかの岩の裂け目があるそうです。
「バリバリ岩」は南大東島の一番北、北港付近にあります。レンタカーで移動しているならば、「バリバリ岩」への入口付近に駐車場が整備されているので問題ないでしょう。特に遊歩道的な整備は一切ないので足元には十分ご注意を。歩きやすい靴は必須!
一見穏やかに見える絶海の孤島も、地殻変動という地球からの大きなパワーを受け続けていた証拠・「バリバリ岩」。ぜひ大地の割れ目でそんな力を感じてみて下さい。
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(2024/12/14更新)
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