写真:土庄 雄平
地図を見る北海道のうち函館を中心とした道南エリアは、歴史と自然がうまく隣り合う場所。古くから松前や江差など本州との交易で栄えた都市の景観や文化が根付き、それに加えて雄大に広がる美しい津軽海峡や、秀峰「駒ヶ岳」と大沼公園など、魅力に富んだ風景が尽きません。
写真:土庄 雄平
地図を見る特に有名なのは日本新三大夜景に認定されている函館山からの夜景でしょう。山頂展望台から見下ろす角度や、麓の市街地との距離、内湾した地形など、絶妙の条件が揃うからこそ見られる極上の夜景は「宝石箱を開いた瞬間の感動」とすら形容されるほど!
<函館山の基本情報>
住所:北海道函館市函館山
電話番号:0138-23-3105
アクセス:函館市電「十文字駅」から函館山ロープウェイ山麓駅まで徒歩5分、ロープウェイ利用
写真:土庄 雄平
地図を見るそんな都市として魅力のある有した函館ですが、南の外れにある「立待岬」へ行くと、全く趣を異にします。そこには北海道らしい最果ての雰囲気と、スケール感のある風景が広がるのです。大自然の世界が、都市や町と近接している点こそ道南の醍醐味と言えるでしょう。
<立待岬の基本情報>
住所:北海道函館市住吉町函館山
電話番号:0138-21-3323
アクセス:函館市電「谷地頭温泉駅」から徒歩10分、函館市街から車で10分
今回紹介する「恵山」も、そうした道南を代表する風景の一つ!函館市街から海外線を東側へと30km程なぞれば、渡島半島の南東に位置する恵山の山容が現れます。周囲に高い山が他にないため、独立峰として存在感があり、赤茶けた特異な山肌が特徴的です。
写真:土庄 雄平
地図を見る国道278号線を進めば進むほど、その山容は迫力を増していきますが、その最大の見所は「恵山登山道路」のフィニッシュポイント!津軽海峡を眼下に望みながら樹林帯を駆け上がって、山側へと緩い下りを走り抜ければ、そこにはインパクト抜群の「恵山」がどっしりと佇みます。山全体が歪な形をしており、黒・白・赤茶が混じった姿は、類を見ない異観の風景!思わず尻込みしてしまう威圧感を放ちます。
写真:土庄 雄平
地図を見る駐車場へと車を止めたら、山の世界へ出発です。恵山の登山ルートはいくつかありますが、最もメジャーな権現堂コースが、恵山独特の世界を思いっきり味わうことができ、安全かつメジャールートなのでおすすめ!
まずは緩い階段とともに、奇怪な山体を眺めながら迂回していきます。頭上に佇む「恵山」は物凄い迫力があり「これからどんな世界が待っているのだろう…!」というワクワク感に加えて、どこか緊迫感も与えてくれることでしょう。まさに未知なフィールドへ冒険に出る感覚です!
写真:土庄 雄平
地図を見る前半は緑ある大地から、次第に火山岩が乱立する荒涼な区間へと徐々に移っていきます。赤茶けた山肌がどこか奇怪な印象を与え、辺りを漂う硫黄臭が、隔絶された世界に入っていることを物語ります。そしてふと後ろを振り返れば、そこにはこの異観の登山道の背景に、先ほどまでいた美しい草原そして太平洋が思いっきり広がります。この前半のストレートな階段は、さながら別の世界と世界をつなぐ扉のよう!
写真:土庄 雄平
地図を見るそして、徒歩30分弱で「恵山」の中腹へ到着!ここが一つ大きな見所です。というのも、目の前には白煙昇る大きな火口が現れるから!かつては火山活動が活発で、危険な山と認識されていた「恵山」ですが、1874(明治7)年6月の噴火以降、小康状態にあり、現在は近づくことが可能です。しかしながら、脈絡と鼓動を打ち続ける「恵山」のパワーを思いっきり感じましょう!
写真:土庄 雄平
地図を見る巨大な噴気孔を過ぎ、しばらくは荒涼な岩がひしめくエリアが続きますが、山頂近くに入るとまた趣が変わります。緑が復活し、山頂を作る鋭利な岩々が顔を見せ、どこか神々しさも醸し出しててくれるのです。標高600m程の山とは思えない風格がありますね。
写真:土庄 雄平
地図を見るそして程なく山頂(標高619m)へ到達!するとそこには、恵山の赤茶色の山体のバックに、函館から恵山まで伸びる海岸線が思いっきり広がり、海を挟んで津軽半島を見渡すことができます。
「荒涼とした火山の先に望む道南の世界」
きっと達成感とともに、感動すること間違いなしの絶景でしょう!
なお駐車場から山頂まで、大人の足で約1時間、小学生でも1時間半程度で到着できます。実際には、周りの景色に見とれてしばしば足を止めながら歩くので、もう少し余裕を持っておくことをオススメします。
写真:土庄 雄平
地図を見る恵山登山で時間があったらぜひ寄って頂きたいのが「恵山展望台」!登山口とは別に伸びていく階段を登っていけば、たどり着くことが可能です。この展望台からの景観の特徴は、山頂と対比することで際立ちます。なんと、山頂と構図は変わらないものの、こちらは緑が大地一面に広がるのです!
「荒涼な世界」と「生命力溢れる世界」。この両者が併存している点こそ、恵山の醍醐味と言えるでしょう。
写真:土庄 雄平
地図を見る北海道を形成する大きな渡島半島の先端に佇む、道南の名峰「恵山」。赤茶けた山肌と噴煙止まぬ異観の山容、そしてその眼下に広がる一面の海と緑。まるで二つの世界の扉を渡ったような不思議な世界観を放っています。そして、長い噴火の歴史を受けても動じず、存在感を発し続けるその姿は、訪れるたびに新鮮な感動と活力をくれます。この点が、恵山がパワースポットとして信仰を集めている理由なのかもしれませんね。
住所:北海道函館市御崎町
アクセス:函館市街から車で約1時間半
※備考
・恵山は活火山です。
火口付近は、火山ガスを含む噴気が出ています。むやみに近寄らないようにしてください。突然噴火する可能性は否定できません。十分ご注意ください。
・ヒグマに遭遇しないように次のことに注意してください。
1.音を出してヒグマに自分の位置をしらせましょう。
2.天候の悪い日は特に注意!
3.周囲に気を配る!
4.ゴミは絶対残さない!(ヒグマを引き寄せる要因になります)
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/18更新)
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