写真:Mayumi Kawai
地図を見る東京からモンゴルの首都ウランバートルまで飛行機でおよそ5時間半。東南アジア諸国に比べて意外に近いモンゴルは、春から夏にかけてが緑鮮やかな美しい草原のベストシーズン。果てしなく広がる青空、どこまでも続く緑の大地、そんな開放的な中で駆け抜ける乗馬に魅せられ、世界中から多くの観光客が訪れています。
モンゴルといえば、こうした緑の草原に遊牧民生活、あるいは南部に広がる広大なゴビ砂漠やカラコルムなどが有名ですが、日本の4倍以上もある広大なモンゴル、もちろん魅力はそれだけではありません。実はちょっとマイナーな県・ドンドゴビ(Dundgovi)にも、度肝を抜かれるような絶景が眠っているんです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る今回ご紹介する「ツァガーン・スワルガ(Tsagaan Suvarga)」は、ウランバートルから南へおよそ400km、ドンドゴビ県のほぼ南端、南ゴビ砂漠寄りに位置します。この地は現地モンゴル人でも知る人ぞ知る絶景スポットなのです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るまるで仏塔が立ち並ぶような姿から「ホワイト・ストゥーパ(白い仏塔)」の異名を持つ「ツァガーン・スワルガ」は、荒涼とした大地に突如出現する赤白マーブル模様の地層の台地です。かつての海底が隆起し、何百万年という時をかけて風雨が大地を刻み侵食して、まるで古代都市か宮殿かと見まごうような美しい自然の彫刻を形成しています。
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地図を見るストゥーパの高さは最大約60m、それが約400mに渡り連なっています。規模で見れば本家グランドキャニオンには足元にも及びませんが、この息を呑む絶景の破壊力はグランドキャニオンに負けじとも劣りません。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る台地の斜面は東に向いてそびえ立っており、朝日が台地を真っ赤に染めあげる様は筆舌に尽くしがたい光景です。
なお、まだそれほど観光地化されていないため、展望台のような防護柵は一切ありません。すべて自己責任ですが、むき出しの大自然を全身で感じることができます。また、下に降りて散策も可能。行くまでが非常に大変ですが、それだけの価値あるスポットといえるでしょう。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るこんな荒涼とした僻地でも観光客向けのツーリストゲルキャンプが整備されているのがモンゴルのスゴイところ。ツーリストゲルキャンプとは、遊牧生活に欠かせない移動式ゲルを観光客向けにアレンジしたもの。別途、水洗トイレや温水シャワー、レストラン&バーなどが併設され、太陽光発電により充電も可能。意外なほど快適なキャンプ施設となっています。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るゲルテントは木製の部材とフェルト、布を使った至ってシンプルな構造。意外にも中は広く天井も高めで窮屈な感じは一切しません。ベッドは人数に応じて1〜4台セットされ、テーブル、椅子、朝晩冷え込む際にはストーブが設置されます。また通気性をよくする天窓があり、晴れた日にはゲルの中から満天の星を眺めることもできます。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るレストランではご当地モンゴル料理を味わえるほか、キンキンに冷えたビールなども用意されています。熱く乾いた大地を思いっきり楽しんだあとは喉をスッキリ潤してくださいね。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るウランバートル郊外からツァガーン・スワルガまでの長い道のりでは、緑の草原から茶色の岩砂漠へと移り変わる風景の変化も見どころの一つ。さらに、やはりモンゴルといえば遊牧民による放牧された五畜(馬、羊、山羊、牛、ラクダ)といわれる家畜たちでしょう。
乾いた大地での水場は動物たちにとっても絶好のオアシス!湖の中でからだを寄せ合いながら涼を取る馬たちの姿はなんだかとても微笑ましいですね。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る実は地下水が豊富なモンゴル。砂漠のど真ん中に掘られた井戸の水場で水分補給を終え、大移動をはじめるラクダの御一行様。ラクダのリーダー格が群れを率いて移動します。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る基本的に人が近寄ると家畜たちは潮が引くように逃げていきますが、水場に集まったヤギたちは好奇心旺盛で、愛くるしい顔でこちらの様子を伺ってきます。
モンゴルにおいてドンドゴビ県の観光はまだ発展途上の段階。そのため、ツアーを扱っている旅行代理店は現地でもそれほど多くはありません。それだけに、観光客は比較的少なく、手つかずの自然、むき出しの大地を全身で、肌で感じることができます。新たなモンゴルの魅力を味わいに、ぜひ今度訪れてみませんか。
住所:Tsagaan Suvarga, Ulziit soum, Dundgovi province, Mongolia
アクセス:ウランバートルから南へおよそ400km。未舗装の草原を走るため四駆車での走行必須。標識がほとんどないため、ガイド付きのツアーに参加する必要あり。
国内外含め、ツァガーン・スワルガを扱う日本語対応可の旅行代理店が少ないため、関連メモにある日本語問い合わせ、日本語ガイド可能な現地旅行会社への相談がおすすめ
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/10更新)
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