写真:浅井 みら野
地図を見る古代ローマ人が持ち込んだことから始まったとされるリューデスハイムのワイン作り。その歴史は1000年近くあり、中世の古城とブドウ畑が織り成すライン川沿いの景観はユネスコ世界遺産「ライン渓谷中流上部」としても登録されています。
リューデスハイム周辺には家族で代々ワインを醸造している小規模なワイナリー、通称ブティック・ワイナリーがほとんど。広範囲に点在しているので、ワイナリーのショップがリューデスハイムに集まり、訪れた人たちがショップを巡りながら、それぞれのワインを味わいます。
写真:浅井 みら野
地図を見るリューデスハイムの代名詞といわれているのがリースリングと呼ばれる白ワイン。ぶどう一粒一粒を手作業で収穫しているため、ワインの生産量も限られています。フルーティーな香りとスッキリとした味が特徴で、暑い夏にぴったりなワインです。
写真:浅井 みら野
地図を見る注がれたばかりのワインの冷え感まで伝わってくる表紙が目印のワイン・タイム・パス。リューデスハイム 内のワインショップ3ヶ所を巡るコース(12ユーロ)、リューデスハイムと隣町アスマンハウゼン(Assmannshausen)のワインショップ1ヶ所が加わった4ヶ所を巡るコース(14ユーロ)の2種類があります。
開催期間は2019年4月1日から10月31日まで。観光案内所もしくはパスに記載されたショップで購入可能です。
写真:浅井 みら野
地図を見るリューデスハイムの観光案内所近くに位置する「ゲオルグ・ブロイヤー(Georg Breuer)」から、いよいよワイン巡りの始まりです。道路から少し入った先に建物入り口があり、大通りに面しながらも辺りは静けさに包まれています。
写真:浅井 みら野
地図を見るワイナリーの名前になっている創始者のゲオルグ・ブロイヤーさんがワイン造りに力を入れ始めたのが20世紀中頃。息子2人が引き継ぎ、畑の8割以上を占める辛口のリースリングワインが国際的な評価を受け、畑は34ヘクタールまで拡大。孫娘テレーザさんが3代目を務め、現在も伝統と良質な味を引き継いでいます。
店内にはカラフルな絵画が並び、アートギャラリーのような雰囲気。“ワインは文化やライフスタイルの一部”という想いから、毎年違うアーティストがラベルをデザインする銘柄(ベルグ シュロスベルグ/Berg Schlossberg)もあり、通常のシンプルなラベルと比べて異彩を放っています。
写真:浅井 みら野
地図を見るテイスティングの場所はシンプルでモダンな空間ですが、地下のセラーは石壁に囲まれ、一気に別世界のよう。こちらでテイスティングをするプランのほか、ブドウ畑を歩くプランもあります(事前予約)。
<ゲオルグ・ブロイヤーの基本情報>
住所:Grabenstrasse 8, 65385 Rudesheim am Rhein
電話番号:+49-6722-47225
営業時間:10:00〜18:00
定休日:不定休
写真:浅井 みら野
地図を見る「ゲオルグ・ブロイヤー」から徒歩6分。中心地に近づくにつれ観光客の姿が多くなり始めた先に、2つめの「ネグラー博士(Dr.Nagler)」が登場します。
写真:浅井 みら野
地図を見るこちらも19世紀前半から6代に渡って続く家族経営のワイナリー。8.5ヘクタールのぶどう畑には9割以上のリースリングが栽培されていて、他に小規模ながら赤ワイン用のピノ・ノアールやピノ・ノアールの枝代わり種のピノ・ブランも。
ピノ・ブランはドイツ語でヴァイスブルグンダー(Weissburgunder)と呼ばれ、こちらも辛口の白ワインで有名です。
写真:浅井 みら野
地図を見るこちらのショップでは、リューデスハイムの名産品も販売。その他にもブドウ畑を歩くツアーや、5月から9月の第2日曜日にはライン川を遊覧しながらテイスティングをするプラン(事前予約)もあります。
<ネグラー博士の基本情報>
住所:Oberstrasse 44, 65385 Ruedesheim am Rhein
電話番号:+49-6722-2835
営業時間:11:00〜18:00
定休日:不定休
写真:浅井 みら野
地図を見る「ねぐらー博士」と同じ通り沿いにあるのが、3つめのワインショップ「アレンドルフ(Allendorf)」。“水を守るためにリースリングワインを飲もう”というユニークなメッセージに目が引かれ、そのまま入店する人もしばしば。
写真:浅井 みら野
地図を見るアレンドルフ家がこの地に住み始めたのは13世紀ごろ。フィリップ・アレンドルフさんがワイン作りを1773年に開始し、200年以上もの間を家族で絶えずに受け継いでいます。
所有している畑の広さは、周辺の家族経営ワイナリーでも最大規模の75ヘクタール。生産しているワインの銘柄もリースリングを筆頭に50種類以上と豊富です。
写真:浅井 みら野
地図を見るアレンドルフが所属しているドイツのワイン生産者団体・VDPでは、ワインではなくブドウ畑が4段階に格付けされます。畑が数カ所に分散しているアレンドルフでは格付けも場所ごとに行われ、その結果、4段階の評価がすべて揃うことに。同じブドウで作ったワインでありながら、畑によって異なる味をテイスティングで体感できます。
テイスティングが終了したら、そのままリューデスハイム散策へ。近くには観光名所のつぐみ横丁(Drosselgasse)やゴンドラ乗り場もあります。ぶどう畑の上空を悠々と渡るゴンドラは、リューデスハイムのパノラマ景色を360°見渡せる人気の乗り物。降りた先の展望台ではライン川とブドウ畑が一望できる牧歌的な田園風景がお待ちかねです。
<アレンドルフの基本情報>
住所:Oberstrasse 26, 65385 Ruedesheim am Rhein
電話番号:+49-6723-9185
営業時間:10:00~18:00
営業期間:イースター(3月下旬〜4月下旬)から12/24まで
写真:浅井 みら野
地図を見るワイン・タイム・パスは2種類ありますが、1日滞在できるなら隣町アスマンハウゼンも加わったコースがおすすめ。実はアスマンハウゼンの名産はピノ・ノワールという赤ワイン。白ワインが有名で観光客が賑わうリューデスハイムと5kmも離れていませんが、アスマンハウゼンは町自体も小さめでのんびりな印象です。
リューデスハイムから鉄道で1駅。しかし、ゴンドラとリフトで向かうと途中で森の中を散歩でき、清々しい気分を味わえます。テイスティングはアスマンハウゼンの中心地に位置する「ベルグ」にて。ホテルとレストランも兼ね揃え、1408年に建てられた伝統的な木組みの建物が目印です。
写真:浅井 みら野
地図を見るドイツ語でシュペートブルグンダー(Spatburgunder)と呼ばれるピノ・ノワール。ベルグではどっしりと存在感がある辛口のほか、軽めのまろやかさが残る中辛口もあります。1.5ヘクタールと他と比べて畑の規模は小さめですが、リースリングワインも作っています。
写真:浅井 みら野
地図を見るテイスティングはオープンテラスのレストランで行われ、ワインと共に食事を楽しむ人たちの姿も。別館にはスパ施設もありますので、ワインとマッサージで身体をほぐしてリラックスという過ごし方もできます。
<ベルグの基本情報>
住所:Niederwaldstrasse 23, 65385 Rüdesheim am Rhein
電話番号:+49-6722-4999
営業時間:11:00〜深夜(食事12:00〜14:30、18:00〜21:30)
営業期間:4月〜10月末
「ワイン・タイム・パス」では、各ショップでテイスティングが2回できます。最初は看板商品を味わい、次に自分好みのものを選んでもらうという楽しみ方ができるのも魅力。ワイン・タイム・パスの他にもテイスティングできる場所は多くあり、“ヴィノテーク(Vinothek)”という表記が目印です。
パスをきっかけに色々と開拓してみるとリューデスハイムやワインの面白さが更に増すはず。ぜひ訪れた際は、ドイツが誇るワインの名産地で芳醇なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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