大山古墳とセットで!見どころ満載の大阪府堺市「大仙公園」

大山古墳とセットで!見どころ満載の大阪府堺市「大仙公園」

更新日:2019/09/07 09:41

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員
2019年、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産に登録されたこともあり、この機会にその盟主というべき大山古墳(仁徳天皇陵古墳)をはじめ、百舌鳥古墳群を見てまわろうと思っている方も多いはず。そんな方にお勧めしたいのが堺市の「大仙公園」です。園内には複数の古墳が点在しているほか、百舌鳥古墳群について学べる博物館などもあります。今回は百舌鳥古墳群とセットでまわりたい「大仙公園」をご紹介しましょう。

大山古墳の南に位置する広大な「大仙公園」

大山古墳の南に位置する広大な「大仙公園」

写真:乾口 達司

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「大仙公園(だいせんこうえん)」は大阪府堺市堺区にある都市公園。2019年、世界遺産に登録された百舌鳥古墳群の盟主的存在である大山古墳(仁徳天皇陵古墳)の南に位置しており、整備されている部分だけでも、その規模は38.5ヘクタールもあります。現在の地元民の憩いの場として活用されているほか、百舌鳥古墳群を見てまわるための活動の拠点としての整備も進められています。

まずはここから!百舌鳥古墳群について学べる堺市博物館

まずはここから!百舌鳥古墳群について学べる堺市博物館

写真:乾口 達司

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園内にはさまざまな公共施設が点在しています。なかでも、世界遺産に登録されたということもあって、百舌鳥古墳群について学べる施設として、堺市博物館には連日たくさんの観光客が押し寄せています。

館内には百舌鳥古墳群の成り立ちを学べるほか、数多くの出土品なども展示されているため、百舌鳥古墳群を見てまわる際、まずは堺市博物館を訪れ、予備知識を仕入れておくことをお勧めします。

まずはここから!百舌鳥古墳群について学べる堺市博物館

写真:乾口 達司

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もちろん、堺市で有名なのは百舌鳥古墳群だけではありません。堺市博物館の門前にあるこちらの人物も堺市ゆかりの人物ですが、誰かご存じですか?

答えは千利休。利休は戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した商人であり、わび茶の大成者。その名を知るものも多いでしょう。そんな利休は堺の商家で生まれました。堺市博物館を訪れ、百舌鳥古墳群だけでなく、堺の豊かな歴史にも思いを馳せましょう。

見所いっぱい!園内に点在する古墳の数々

見所いっぱい!園内に点在する古墳の数々

写真:乾口 達司

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大仙公園の大きな特徴としては、園内にたくさんの古墳が点在しているということが挙げられます。百舌鳥古墳群といえば、真っ先に思い浮かぶのは、やはり大山古墳でしょう。しかし、それ以外の古墳はいったいどこに……?と思っている方は、大山古墳を見学した後、ぜひ、園内の古墳を見てまわりましょう。もちろん、これらも百舌鳥古墳群にふくまれます。

なかでも、お勧めしたいのが、こちらの「竜佐山古墳(りゅうさやまこふん)」。大山古墳に付随する「陪塚(ばいちょう)」の一つで、前方後円墳。「陪塚」とは中心となる古墳の被葬者に仕えた臣下や被葬者の親族を埋葬したり、副葬品を埋納したりした付属の古墳で、竜佐山古墳の全長は61メートル。

大仙公園と大山古墳とのあいだを東西に走る車道の歩道部分が竜佐山古墳の北側付近だけ高くなっており、その上から墳丘の全体像をよく眺めることができるのです。大山古墳のような巨大古墳の場合、その全体像をとらえることはできないので、その形状を学ぶのに格好の古墳であるといえるでしょう。

見所いっぱい!園内に点在する古墳の数々

写真:乾口 達司

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こちらは「孫太夫山古墳(まごだゆうやまこふん)」。竜佐山古墳と同様、大山古墳に付随する陪塚の一つと考えられています。

なかでも、興味深いのは、前方後円墳でありながら、一般的な前方後円墳に比べて前方部が短いこと。こういったタイプの古墳は、その形状から「帆立貝形古墳」と呼ばれています。

一口に前方後円墳といっても、こんな形の古墳があること、ご存じでしたか?

見所いっぱい!園内に点在する古墳の数々

写真:乾口 達司

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こちらは「狐山古墳(きつねやまこふん)」。小型の円墳で、やはり大山古墳の陪塚と考えられています。地元では、泥棒と格闘していた大山古墳の墓守を救ったキツネのお墓であると伝えられています。狐山古墳の名の由来はここからきています。

園内を散策しよう!園内に点在するさまざまな施設

園内を散策しよう!園内に点在するさまざまな施設

写真:乾口 達司

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もちろん、大仙公園の魅力は古墳にだけあるわけではありません。園内をぐるりと散策してみましょう。

写真は園内の中央にそびえる「平和塔」。戦時中、空襲で命を落とした市民や戦没者の鎮魂を目的として建設されたタワーで、高さは60メートルにも達します。大仙公園のシンボルというべき建造物です。

園内を散策しよう!園内に点在するさまざまな施設

写真:乾口 達司

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こちらは園内の西の端にある「自転車博物館サイクルセンター」。自転車部品のメーカー「シマノ」によって設立された財団法人シマノ・サイクル開発センターが管理する施設で、日本では唯一となる自転車の博物館です。

堺市の公園にどうして自転車の博物館があるの?と思う方もいらっしゃるでしょうが、自転車製造業は堺の主要な地場産業の一つなのです。

園内を散策しよう!園内に点在するさまざまな施設

写真:乾口 達司

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こちらは堺市立中央図書館。土地柄、百舌鳥古墳群などを紹介した書籍も置かれているため、足を運んでみてはいかがでしょうか。

やっぱり大きい!大山古墳

やっぱり大きい!大山古墳

写真:乾口 達司

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もちろん、大仙公園を訪れたら、道路を挟んで北側に位置する大山古墳も見学しないわけにはいきませんね。ご覧のとおり、やはり巨大!自然の山のようにしか見えませんね。

やっぱり大きい!大山古墳

写真:乾口 達司

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近くには大山古墳をかたどった石の模型も置かれています。この模型を手掛かりにしないと、大山古墳の実像を把握することができません。大山古墳がいかに大きいか、こちらの模型からもご理解ください。

大仙公園がいかに魅力的な公園であるか、おわかりいただけたでしょうか。園内にはほかにも「昭和の小堀遠州」とたたえられた作庭家・中根金作によってつくられた日本庭園などもあり、見どころ満載。百舌鳥古墳群と深いかかわりを持つ大仙公園で、堺市の豊かな歴史を楽しみながら学んでみましょう。

大仙公園の基本情報

住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁204
アクセス:JR阪和線「百舌鳥駅」より徒歩約5分 

2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/07/14 訪問

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