写真:モノホシ ダン
地図を見る本薬師寺跡周囲にある約1.4hの水田には、毎年7月初旬になると約1万4千株のホテイアオイが植えつけられ、最盛期には約40万株の美しい薄紫の花が水田一面に広がります。
大和三山のひとつ「畝傍山」を背景に咲き誇るホテイアオイの群生には、思わず感嘆の声を上げずにはいられないでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る本薬師寺は、680年(天武9年)に天武天皇が皇后(持統天皇)の病気平癒を祈念して発願された寺です。ちなみにこの二人は大変仲が良く、奈良県明日香村の「天武天皇・持統天皇 檜隈大内陵(ひのくまのおおうちのみささぎ)」に合葬されています。
寺は平城京遷都にともない、西ノ京に移転されましたが、移転した後も平安時代中頃まで伽藍は存在していました。そのため、平城京の薬師寺に対して本薬師寺と呼び、区別するようになりました。
写真:モノホシ ダン
地図を見る伽藍は中心に金堂、その前面に左右対称に東・西塔を配置し、南に中門を開き、その両翼からに回廊を巡らせ金堂北側の講堂に取り付けるいわゆる薬師寺式伽藍配置と呼ばれるものでした。
現在は、小堂が建っているのみで、前庭にあたる跡地には、金堂の礎石や東西両塔の上壇、塔の心礎などが残されています。1952年(昭和27年)、国の特別史跡に指定されました。
写真:モノホシ ダン
地図を見る本薬師寺跡の初秋の風物詩として有名な「ホテイアオイ」は、南アメリカ原産の帰化植物で、日本には明治時代に観賞用として持ち込まれました。
名前の由来は、浮き袋の役目をしている丸い形の葉柄が布袋様の膨らんだ腹のようなので「布袋のような形をしているアオイ」としてホテイアオイと呼ばれるようになりました。花は薄紫で、花びらは6枚、真ん中に黄色の斑紋があるのが特徴です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るホテイアオイは、とても繁殖力の強い植物で、本薬師寺跡のホテイアオイの花の最盛期には約40万株が咲き誇ります。見頃は、8月中旬から9月下旬ごろまでです。
花は、陽が昇るのに合わせて開花し、夜になるとしぼんで、翌朝にはまた新しいつぼみが花開きます。そのため花が毎日入れ替わる形になって、最盛期の状態を見極めるのが意外に難しいともいわれています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る景色では、ホテイアオイの群生の彼方に、遠く金剛山や葛城山などの和泉山脈を望むこともできます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る開花時期が合えば、色々な花とのコラボレーションも楽しめます。とくに彼岸花のレッドとホテイアオイのライトパープルとの組み合わせはとても絵になります。
写真:モノホシ ダン
地図を見る風に揺れる可憐なコスモスとの競演は、初秋の訪れを感じさせます。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまた夏の花、サルスベリとの競演では、夏から秋への季節のうつろいを感じられるでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る昆虫との競演では、アゲハチョウがイチ押し。キバナコスモスや彼岸花の間を華麗に飛び回る光景はじつに微笑ましい。
写真:モノホシ ダン
地図を見るクロアゲハもやってきます。とくに彼岸花とのコントラストは見事です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るこのように、本薬師寺跡の水田に広がるホテイアオイの群生は、愛おしいまでの美しさです。大和三山「畝傍山」などの名山をバックに咲き誇る薄紫の絨毯の絶景を心ゆくまで楽しんでみてはいかがでしょうか。
住所:奈良県橿原市城殿町279
電話番号:0744-20-1123(橿原市観光協会)
見学料:無料
ホテイアオイの開花時期:8月中旬〜9月下旬
アクセス:近鉄 畝傍御陵前駅から徒歩約10分 車利用の場合は、臨時無料駐車場利用
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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