家族みんなで楽しめる!「恐竜博2019」上野・国立科学博物館

家族みんなで楽しめる!「恐竜博2019」上野・国立科学博物館

更新日:2019/08/31 17:16

スノードロップのプロフィール写真 スノードロップ フリーランスライター
一万点以上の展示からなる、日本最大級の科学博物館「国立科学博物館」。館内は、地球生命史と人類の謎を紐解く「地球館」と、日本列島の自然とそこに暮らす私たちの関わりを展示する「日本館」に分かれています。常設展だけでも見応え十分なのですが、今回は特別展「恐竜博2019」の世界初公開の見どころ、2.4mの長い腕を持つ謎の恐竜デイノケイルスや日本の恐竜研究史上最大の発見「むかわ竜」などをご紹介します!

家族みんなで楽しめる工夫がいっぱい!「恐竜博2019」

家族みんなで楽しめる工夫がいっぱい!「恐竜博2019」

写真:スノードロップ

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JR上野駅公園改札を出てすぐ目の前、上野恩賜公園の北の端にある国立科学博物館は、石造りの重厚な正面玄関が目を引く日本最大級の科学博物館です。1931(昭和6)年に建てられ、「旧東京科学博物館本館」として重要文化財に指定されています。

家族みんなで楽しめる工夫がいっぱい!「恐竜博2019」

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国立科学博物館で2019年7月13日(土)から10月14日(月・祝)まで、期間限定公開されている「恐竜博2019」は、最近50年の恐竜学の歩みを数々の貴重な標本で振り返る大人気の特別展です。

最初にぜひオススメしたいのが、音声ガイド「鈴木おさむのカハク★ラジオ」。貸出料金は別途かかってしまいますが、人気放送作家の鈴木おさむさんがパーソナリティーをつとめ、「謎の恐竜デイノケイルスのおどろきの姿とは?」「恐竜の色・オスとメスの区別はなぜわかるの?」と質問。「恐竜博2019」を監修した国立科学博物館・標本資料センター・コレクションディレクターの真鍋真先生や、学術協力した北海道大学の小林快次先生がそれに答えるカタチで進行します。解説時間は約35分なので、お子さんの集中力も持つボリューム感ですよ。

世界に一つ!貴重な標本が日本初公開!!

世界に一つ!貴重な標本が日本初公開!!

写真:スノードロップ

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「恐竜博2019」入口付近に展示されているのは、「デイノニクスの足」実物です。これは、所蔵先のイェール大学ピーボディ自然史博物館ですら展示されていなかった貴重な標本。大きなカギツメで、獲物を押さえつけていたと考えられています。

今から50年前、足の人差し指に大きなカギツメをもつ獣脚類恐竜に、その特徴から「恐ろしい(デイノ)+ツメ(オニクス)」を意味するデイノニクスという学名が付けられました。この研究から「恐竜温血説」や「鳥類の恐竜起源説」が誕生し、それまでの「恐竜は大きくてのろまな爬虫類」というイメージを一新。このことは後に「恐竜ルネサンス」と呼ばれ、恐竜研究の新時代の幕開けとなりました。

世界に一つ!貴重な標本が日本初公開!!

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この大きなカギツメを持つ俊敏そうなデイノニクスが、集団で狩りを行った様子も複製で再現されています。植物食恐竜のテノントサウルスと、それを追うデイノニクスの躍動感ある展示は必見です!

世界に一つ!貴重な標本が日本初公開!!

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この小さな展示物は、デイノニクスの共食いの可能性を示す貴重な化石(実物)です。デイノニクスの尾椎と血道弓の間に、おそらく別のデイノニクスの左手カギツメが挟まるように保存されています。

世界初公開!2.4mの長い腕を持つ謎の恐竜デイノケイルス

世界初公開!2.4mの長い腕を持つ謎の恐竜デイノケイルス

写真:スノードロップ

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2.4mの長い前あしだけが発見されて以降、半世紀にわたって謎の恐竜とされてきたデイノケイルスの全身復元骨格も世界に先駆けて公開しています。

全長11m。実際に、下から見上げると圧巻の大きさです。大人も子どもも、あっという間に恐竜のいた時代へタイムスリップできることでしょう。

世界初公開!2.4mの長い腕を持つ謎の恐竜デイノケイルス

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その前あしの大きさを間近に見られるのが、写真の複製展示コーナーです。

1965年、モンゴル・ゴビ砂漠で肩関節から指先までが2.4mにある巨大な前あしが発見されました。その大きさと形から「デイノ(恐ろしい)+ケイルス(手)」と名付けられましたが、その時には左右の前あしと肩帯しか発見されず、長い間謎の恐竜とされていました。

今回の「恐竜博2019」は、一つひとつの展示と来場者の距離が近いことも特徴のひとつ。鏡を使っての展示も効果的に使われています。感性豊かな子ども達に、実物化石のリアルな質感や大きさ、迫力を間近に見て体感してもらいたいという思いが伝わってきます。さすが、恐竜好きな子ども達のヒーロー的存在、真鍋先生が監修された展覧会ですね。

世界初公開!2.4mの長い腕を持つ謎の恐竜デイノケイルス

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デイノケイルスは、俗にいう「キメラ恐竜」。背の帆はスピノサウルス、骨のつくりは竜脚類、足はハドロサウルス類、分類はオルニトミムス類と複数の恐竜の特徴を備えています。その特徴を顕著に見ることができる頭骨や脊椎骨、足骨の実物も展示されています。

ディノサウロイド(恐竜人間)!?

ディノサウロイド(恐竜人間)!?

写真:スノードロップ

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「もしもトロオドン類のような恐竜が、白亜紀末に絶滅せずに進化を続けていたら?」という実験的な思考に基づき、1982年に発表されたディノサウロイド(恐竜人間)も展示されています。

ディノサウロイド(恐竜人間)!?

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学名の由来が「よい母親トカゲ」というマイアサウラ(実物)は、子育てを行う恐竜がいたという可能性が初めて示された恐竜です。

ディノサウロイド(恐竜人間)!?

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北海道で全身の約80%が揃った化石が見つかり、日本の恐竜研究史上最大の発見ともいわれる「むかわ竜」の全身実物化石と全身復元骨格を、地元むかわ町以外で世界初公開しています。

化石クリーニングラボや恐竜博ショップも!

化石クリーニングラボや恐竜博ショップも!

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岩石から化石を取り出すプレパレーターの仕事を見学することができる「化石クリーニングラボ」。写真は、アメリカ・コロラド州からのワニの化石クリーニング実演の様子です。

※「化石クリーニングラボ」は、実施していない日もあります。詳しくは下記関連MEMO欄から公式サイトをご覧ください。

化石クリーニングラボや恐竜博ショップも!

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恐竜博特設ショップでは、恐竜研究の歴史と最新の発掘・研究の成果がギッシリ詰まった大迫力の恐竜博2019公式図録やポストカードなどのオリジナルグッズを販売しています。

化石クリーニングラボや恐竜博ショップも!

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知る人ぞ知る海洋堂の「恐竜博2019」のオフィシャルカプセルフィギュアガチャも見逃せません!デイノケイルスや「むかわ竜」などの恐竜を、綿密に立体化しています。恐竜好きな子どもも、フィギュア好きな大人も一緒に楽しめるコーナーです。

国立科学博物館の基本情報

住所:東京都台東区上野公園7-20
電話番号:03-5777-8600
アクセス:JR上野駅(公園口)から徒歩5分

「恐竜博2019」開催概要
会期:2019年7月13日(土)〜10月14日(月・祝)
開館時間:9時〜17時(金曜・土曜:20時まで)
休館日:9月2日(月)、9日(月)、17日(火)、24日(火)、30日(月)
入場料:一般・大学生1600円/小・中・高校生600円

※いずれも入場は、各閉館時刻の30分前まで。
※閉館時間や休館日については変更する場合があります。
※未就学児は無料。
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料。

2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/08/02 訪問

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