ガッチナはサンクトペテルブルクから南に位置する、レニングラード州の都市です。ガッチナの有名な観光地といえば、この写真のガッチナ宮殿です。ガッチナ宮殿は、ユネスコの世界文化遺産「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物」のうちの一つです。
ガッチナ宮殿と隣接する庭園の設計にあたってエカテリーナ2世は、イタリアの建築家アントニオ・リナルディを招きました。彼は宮殿をクラッシック様式で設計しました。有名なエルミタージュやエカテリーナ宮殿などのバロックスタイルで建てられた宮殿とは一味違います。
隣接する庭園については後程紹介します。
ガッチナ宮殿は元々、エカテリーナ二世が寵愛人の一人、軍人グリゴリー・オルロフのために建てた宮殿です。
オルロフの死後は、エカテリーナ二世の息子で皇太子のパーヴェル1世に宮殿は与えられ、その後のロマノフ皇帝たちの夏の邸宅となりました。人によってはガッチナ宮殿のことを、ロマノフ皇帝たちのダーチャ(別荘)と呼びます。
写真は宮殿の広場に建っているパーヴェル1世の像です。
現在宮殿は、一般の人たちが訪れることができる博物館になっていて、宮殿内では、ガッチナにまつわるロマノフ王朝や皇帝たちの歴史に関するものが展示されています。
ガッチナの宮殿における一番のおすすめは、このマリア・フョードルヴナの部屋です!水色と金色に彩られた美しい空間にうっとりしてしまいます。
マリア・フョードルヴナは、パーヴェル1世の妻で、1801年にパーヴェル1世が暗殺されてから1828年以亡くなるまで、ガッチナ宮殿の所有者でした。
金の枠に囲まれた鏡をのぞき込むと、向かい側の鏡と対して、どこまでも続く鏡の世界に吸い込まれそうな感覚になります。
鏡の周りの金縁や水色の壁に施された装飾も非常に繊細でとても美しいです。
ガッチナ宮殿は、第二次世界大戦期に、ナチスドイツ軍により壊され、宮殿内の品々は略奪されました。ガッチナ宮殿において、部屋の一部が、壊された当時のまま保存されています。
写真の左に壁にかかった絵画が剥がされた痕が見えます。痛々しいですが、これがガッチナの悲しい歴史です。今あるガッチナ宮殿は、戦後に修復して建てられたものなのです。
このような、破壊される以前の部屋がどのような姿であったのかを示すパネル説明もあります。
ガッチナ宮殿における戦争の爪痕は、戦争の悲惨さを、現代の私たちに静かに訴えかけています。美しい宮殿の内部の再現は、戦後の復興の賜物なのです。
さて、明るい話に戻りましょう!先ほどエカテリーナ二世がガッチナ宮殿を建てた際に、庭園も隣接して作らせたということを述べました。
そう、ガッチナ宮殿の隣には、美しく広い庭園が隣接しています!
豊かな自然と水辺の景色を満喫しましょう!
ところどころにベンチもあるので、ちょっとした食べ物を持っていればピクニックも楽しめます。
散策していると、このような橋もあります。橋をバックにした写真を撮ると素敵かも!
ロマノフ皇帝ゆかりの宮殿と庭園を見学に、ガッチナに足をぜひ足を運んでみてください。
ガッチナ宮殿周辺の景色を少しここで紹介します。
ガッチナ宮殿の周囲には、写真のようなかわいらしい下町が広がっています。通り沿いにはカフェやレストランがありますよ。
緑のクポラ(円屋根)を頂いた、黄色いユニークな正教会があったりもしますよ。
時間があったらガッチナの下町を散策してみましょう。
住所:Krasnoarmeiskii pr.,1,Gatchina,Leningladskaia obl.
電話番号:+7-812-958-03-66
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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