喧騒と静寂が交差する世界遺産の街「カイロ」おすすめモスクと街歩き

喧騒と静寂が交差する世界遺産の街「カイロ」おすすめモスクと街歩き

更新日:2019/08/29 10:55

竹川 佳須美のプロフィール写真 竹川 佳須美 旅行会社経営
カイロは2017年に成田からの直行便が再開されたこともあり、アクセスしやすくなりました。イスラム世界最大の都市というだけでなく、古代ローマ時代の初期キリスト教聖堂も残る世界遺産の歴史都市で、エジプト博物館だけで終わるにはもったいないのがカイロです。またカイロには、活気に満ちたバザールや混沌とした街並みと、静謐な祈りの空間が併存しています。二つの顔を持つカイロの街歩きをご案内いたします。
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千のミナレットの街とピラミッドを一望する

カイロで目に付くのは、イスラム寺院モスク(ガーマ)と、その数千以上といわれるモスクに付随する尖塔ミナレットです。そしてカイロで一番耳に残るのは、ミナレットから一日5回流れる、お祈りの時をつげるアザーンでしょう。

ミナレットは円筒形だったり角柱だったり各地で形状は異なりますが、カイロでは9世紀から19世紀まで、時代による様々な様式を見ることができます。

まずイスラム地区の「ガーマ・ムハンマド・アリ」を訪ねてみましょう。カイロ南東の丘ムカッタムのシタデルの中にあります。シタデルは十字軍を破ったサラーッフディーンによって12世紀に建造された要塞で、その後19世紀まで、代々王朝が変わってもカイロの中枢であり続けた場所です。

千のミナレットの街とピラミッドを一望する

写真:竹川 佳須美

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1857年完成のモスクは、とがった鉛筆のような二本のミナレットが特徴。小塔と円形のドームがリズミカルに重なり合う、シルエットがとても美しいモスクです。オスマントルコの軍人だったムハンマド・アリが、イスタンブールの職人を呼び寄せて作らせたもので、アヤソフィアによく似ています。

そもそもアヤソフィアはビザンチン(東ローマ帝国)時代の教会でした。トルコ風イスラム寺院の原型となり、19世紀エジプトにまで連なるイスラム寺院建築の発端は、古代ローマのキリスト教聖堂だったのです。

千のミナレットの街とピラミッドを一望する

写真:竹川 佳須美

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広い内部も圧巻です。高い天井から円を描いて、おびただしい数のランプやベネチアンガラスのシャンデリアがぶら下がっています。聖地メッカの方向を示すミフラーブは、地模様だけを生かしたはちみつ色の大理石。その隣にある説教壇ミンバルは豪華な金で装飾されています。

シタデルは高台にありますので、晴れた日にはピラミッドを一望することができます。

<ガーマ・ムハンマド・アリの基本情報>
住所:Al Abageyah, El-Khalifa, カイロ県 エジプト
開館時間:8:00〜17:00

千のミナレットの街とピラミッドを一望する

写真:竹川 佳須美

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混沌と喧騒のエネルギッシュカイロ

カイロの街歩きで一番危険なのは、実は道路の横断です。人口一千万に及ぶ大都市は車であふれています。が、カイロの旧市街にはほとんど信号がありません(あっても壊れていたり)。車線もあってなきがごとし。往来するのは車だけでなく、手押し車を押す人やロバの荷車などもあって、一層混沌さを増しています。

絶え間なく鳴り響くクラクションと車の騒音、物売りの声。秩序やルールが整った国から行くと、あまりの喧騒にめまいがするかもしれません。けれども、そのままふらふらと車道に出てはいけません。気を落ち着けて、少し観察してみましょう。

混沌と喧騒のエネルギッシュカイロ

写真:竹川 佳須美

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驚くのは、黒いチャドルの女性がときに頭に荷物を載せ、小さな子供の手を引き、堂々と車の間を縫って道路を渡っていくことです。車の往来の中に立ち、グラスを並べた丸い盆を掲げ、お茶を売り歩いている人までいます。見ると渋滞気味の車列から声がかかり、結構繁盛しています。

道路はこのような地元の人の後ろについて渡るのが安全ですが、その場合も絶えず車の行き来に注意してください。特に大事なのが、運転手と目線を合わせること。渡る意思をアイコンタクトで伝えるのです。意思が伝われば減速してくれますので、減速を確認して渡ります。

混沌と喧騒のエネルギッシュカイロ

写真:竹川 佳須美

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静寂の空間でひと息つけるモスク

カイロのカオスに少し慣れてはきても、やはり気を張ってばかりでは疲れてしまいます。そんなときはカフェで一服しましょう。エジプトでは水煙草を吸えるカフェも多いので、試してみるのも良いですね。

それでも、一番静かなのはやはりモスクです。観光客でごった返すガーマ・ムハンマド・アリ以外にも、何か所か時代の異なるモスクを訪ねるのがおすすめです。たとえば「ガーマ・アフマド・イブン・トゥールーン」。876年から 79年にかけて建造された、エジプトに現存する最古のモスクです。

静寂の空間でひと息つけるモスク

写真:竹川 佳須美

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トゥールーン朝を開いたアフマド・イブン・トゥールーンは、現ウズベキスタンのブハラの出身。軍人として訓練を受けたのはサーマッラー(現イラク)でした。そのため、このモスクの建築様式はサーマッラーのモスクを参照したアラブ様式なのです。

ミナレットは外側にぐるりとらせん型の階段がとりつけられた珍しいもので、サーマッラーの影響を受けています。中庭中央の泉亭や色大理石と幾何学模様のレリーフで装飾されたミフラーブ、透かし彫りの窓などのイスラム装飾も必見です。

静寂の空間でひと息つけるモスク

写真:竹川 佳須美

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ガーマ・ムハンマド・アリは、複数のドームとアーチが広大な内部空間を作っていましたが、ガーマ・アフマド・イブン・トゥールーンの祈りの空間は92メートル四方の中庭を囲んだ柱廊です。この四角の建物を外庭が囲み、静謐な空間が確保されています。

このように、カイロのモスクは時の統治者の出身地の影響を強く受けています。イスラムとひと口に言いますが、アジアから中東を経て西アフリカに至る、広大なイスラム文化の多様性を体感できるのも、カイロの魅力のひとつです。

<ガーマ・アフマド・イブン・トゥールーンの基本情報>
住所:El-Sayeda Zainab, Tolon カイロ県 エジプト
開館時間:8:00〜16:30

静寂の空間でひと息つけるモスク

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庶民の市場と豪商の館

カイロには他にも街路の喧騒が嘘のような場所があります。ガイドブックには載っていない隠れた名所、スパイスの取引で財を成した豪商の家「スハイミ邸」をご紹介しましょう。

17世紀の建造で、オスマントルコ様式の邸宅を今に伝える貴重な建築遺産です。

外側は簡素で閉鎖的ですが、ヤシの木が植えられた中庭(パティオ)を囲んで、内には開放的な空間が広がっています。

庶民の市場と豪商の館

写真:竹川 佳須美

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透かし彫りが美しい窓や、涼を取るための水盤など、モスクと同様、生のイスラム装飾に触れることができます。

中庭を囲んで家屋を建てる様式は、強い日差しを遮るのに優れており、スペインや南イタリアにも伝わりました。

<スハイミ邸の基本情報>
開館時間:9時〜17時

庶民の市場と豪商の館

写真:竹川 佳須美

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最後に、エネルギッシュなカイロを体感できるもう一つの場所をご紹介しましょう。庶民の暮らしを支える市場「ハーン・ハリーリ市場」です。ここには土産物店も多いためツアーでも良く訪れますが、楽しいのは地元の人でにぎわう食料品や生活雑貨などが並ぶ界隈です。

市場は通りによって衣類や貴金属など同種の店が固まって並んでいますので、興味のあるものがあったら隣近所と比較しながら値段交渉しましょう。

値段には地元値段、観光客値段、日本人観光客値段の三種類があるといわれていますので、言い値では買わないようにしてくださいね。

お土産におすすめはハイビスカスティーなどのハーブティーとカルダモンなどの香辛料。干したナツメヤシの実も、干し柿みたいに甘くて日本人の口にもあいます。

庶民の市場と豪商の館

写真:竹川 佳須美

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安全対策にも気をつけて5千年の歴史都市を歩こう!

エジプト文明から古代ギリシャ・ローマの歴史がぎっしりと詰まった街カイロは、アクティブなイスラム世界を体感できる街でもあります。

ただし(エジプトだけには限ったことではありませんが)、水と安全がタダの国から行く私たちには少し注意が必要です。出発前には外務省の現地安全情報をチェックし、「たびレジ」に登録する、現地ではホテルスタッフから情報を仕入れるなど、安全対策にも気を付けましょう。

安全重視のためには、(カイロ大学に日本語学科があることから)カイロには優秀な日本語ガイドをかかえた旅行会社も多数ありますので、現地ガイドをやとったり、現地発着の日本語ツアーに参加するのもおすすめです。

2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/03/13−2018/03/17 訪問

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